2000/04/05
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表紙

1.主旨と説明
2.用語集
3.基本操作法
4.我輩所有機
5.カメラ雑文
6.写真置き場
7.テーマ別写真
8.リンク
9.掲示板
10.アンケート
11.その他企画

12.カタログ Nikon
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カメラ雑文

[569] 2006年04月12日(水)
「最高速度」

我輩が子供のころ、スーパーカーブームが沸き起こった。
それは一種のお祭りのようなもので、今では考えられないような大フィーバーぶりだった。
どこもかしこもスーパーカー一色。

子供たちの中にはフェラーリ派とランボルギーニ派がいて、必ずと言ってよいほど最高速度の数値の競い合いになった(ちなみに我輩はランボルギーニ派)。
ほんの数キロの違いなどちょっとした誤差程度とも思えるが、我輩を始めとする子供たちにとってはそれは、勝ち負けを分ける大きな違いだったのだ。

大人になった今から見れば、車の性能というのは最高速度だけではないと理解出来る。
それは、子供の頃に比べて視野が広がったからだ。
子供というのは非常に視野が狭く、物事の本質を理解しない(※)。最高速度というのは確かに子供にも分かり易いが、限られた知識の中で占める割合が大きすぎた。

(※子供が素朴な疑問を投げかけて大人がハッとすることがあるが、それはいたずらに複雑化した大人の概念を単純に解(ほど)いただけの話。子供が物事の本質を理解するには知識と経験が足りぬ。)


ところで、これと似たことがデジタルカメラにも言える。
言わずと知れた、画素数の問題である。

ウェブなどを見ていると、いまだに画素数だけで画質の勝ち負けを競っているのが笑える。
「デジカメは銀塩を超えた!」と言っている発言を見ると、必ずと言って良いほど画素数(解像度)を引き合いに出している。これはまさに、我輩の子供の頃の議論が再現されているわけだ。

しかし、デジタルカメラの歴史は浅く、誰もが、自分たちが子供の議論をしていることに気付かない。今がまさにスーパーカーブーム真っ最中なのである。誰もが渦中にある子供であるため、気付く者がいないのだ。
いずれ時が経って成長すればいいのだが、実年齢は大人であったりするのだから成長を望むのも無理があるかも知れない。そうなると、このままずっと最高速度だけの勝ち負け議論を続けていくのだろうか?

参考: