2000/04/05
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表紙

1.主旨と説明
2.用語集
3.基本操作法
4.我輩所有機
5.カメラ雑文
6.写真置き場
7.テーマ別写真
8.リンク
9.掲示板
10.アンケート
11.その他企画

12.カタログ Nikon
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カメラ雑文

[854] 2015年12月26日(土)
「OLYMPUS退役計画(その1)」


●我慢の限界
「もう、ダメだ、このカメラ。」

我輩は、持っていたカメラを投げ出しそうになった。
そのカメラの名前は、「OLYMPUS OM-D E-M5 Mark2」。

以前から書いていることだが、我輩は2年前から屋外ストロボ撮影をするようになった。そのため左片手にワイヤレスシンクロのストロボを持ちながら、カメラのほうは右片手で操作することになる(参考:雑文850)。

ミラーレスカメラというのは、電源をOFFにしておかねば撮影していない時でも刻々とバッテリーを消費する。そこがレフ機との大きな差であり注意点でもある。
ところがこの「E-M5 Mark2」を始めとするOLYMPUS OM-Dシリーズは、何をトチ狂ったのか、メインスイッチが左肩にある。こまめに電源のON/OFFが必要なのに、カメラをグリップする右片手だけではスイッチ操作が出来ない。必ず両手が必要になるのだ。

<メインスイッチの位置が左肩にある「OM-Dシリーズ」>
メインスイッチの位置が左肩にある「OM-Dシリーズ」

元々、我輩がマイクロフォーサーズカメラをメインデジタルカメラに据えた理由は、「画質」と「コンパクト性」、そして「強力な5軸手ブレ補正」であった。
これらの特長は他のフォーマットでは得られないものであり、その恩恵を得るため、他の部分では我慢せねばならぬことも幾つかある。その我慢の1つが、このメインスイッチの問題であった。

しかし先日、屋外ストロボ撮影を終えて「E-M5 Mark2」のスイッチを切るため、ストロボスタンドを持ったままの左手で操作しようとしたら、カメラの液晶パネルにスタンドが「ガツン!」と当たってしまい、液晶面にキズが入ってしまった。幸い、キズが入ったのは液晶保護フィルムのみで助かったが、あまりの使いづらさに、我輩の我慢も限界点を越えた。

そもそも、マイクロフォーサーズへの不満は、これまではメリットとして感じていてた「画質」の点にも及ぶようになった。
当初、開放F値でも画面周辺部までクリアなマイクロフォーサーズ用レンズは安心して使うことが出来、大変重宝したものである。画素数も、当時併用していたフルサイズ機「Nikon D700」と同等な1,200万画素で足並みが揃っていたので好都合だった。
ところが今やフルサイズ機は2,000万画素台は最低ラインで、ハイエンドクラスになると4,000〜5,000万画素のものもある。

それに対し、マイクロフォーサーズのほうは、最近は高性能レンズが多く出ていながらも画素数は1,600万画素と微増で、せっかくのレンズ性能を活かせない。
先日ようやく2,000万画素を達成した「Panasonic DMC-GX8」が出たのだが、数字的に大きく見えても実質上は1,600万画素とほとんど変わらないではないか。

<2,000万画素に増えてもこの程度の違い>
2,000万画素に増えてもこの程度の違い

我輩はこれまで、「いつかはマイクロフォーサーズも3,000万画素クラスが出てくるのではないか?」と期待していた。何しろ、8Kビデオ時代になれば3,000万画素は必須となるのだから、少なくともビデオ撮影機能に力を入れるPanasonicはそこまで達成させたいはず。
もちろん画素密度が高くなると画質低下が起きるだろうが、それは新たな技術開発でクリア出来よう。

しかしそうは言っても、フルサイズのハイエンド機のほうは着実に画素数を増やしていると言うのに、マイクロフォーサーズのほうは「もうこれで一息ついた」と言わんばかりの停滞状態。次の時代がようやく2,000万画素なので、今後それが3〜4年は続くだろう。
だとすれば、さすがにそこまでは待てぬ。

確かに、「E-M5 Mark2」のハイレゾ撮影機能によってマイクロフォーサーズでも4,000万画素が達成され、その画質には目を見張った。
ところが実際に使ってみると、あまりに撮影時の制限が多過ぎ、結局は最初のテスト撮影以降は全くハイレゾ撮影機能は使わなくなった。正直なところ、そんな機能があるということさえ忘れるほど。

何しろこのハイレゾ撮影機能を使う場合、三脚が必須で、風が少しでも吹いて木々が微妙に揺れると風景さえ撮れない。しかもストロボ撮影に難がある・・・などと、実際に使えるシーンがまず無いのだ。
逆に言うと、こうまでしないとマイクロフォーサーズで高画素撮影は無理なのかと思い知らされた。

高画素数の要求については、いつの時代にも「A3印刷程度なら不要」とか「等倍鑑賞派ではないから不要」という反対意見が必ず上がる。そして、画素数を抑えたまま高感度特性を上げろと言う。
もちろん、高感度特性が向上するに越したことは無いが、果たして画素数追及はもう終わりにすべきなのだろうか?

先週、カメラのキタムラ店頭で、4Kビデオをデモ表示させた4Kテレビ画面を見た。その4Kテレビは我輩の自宅にあるテレビと同じくらいの大きさなのに、圧倒的な緻密さに目を奪われた。
いずれそのうち、4Kだけでなく8Kの時代も否応無くやってくる(参考:雑文811雑文815)。
もしそうなれば、写真の鑑賞もテレビ画面(PC画面)が普通となろう。「大画面テレビなど一般家庭には入らない」という意見があるが、テレビが大きさではなく緻密感が増す方向にあるというのは、我輩が前に指摘した通り。

テレビが8K化されれば、一般家庭に8Kが漏れなく普及する。なぜならば、今現在NTSC画質のブラウン管テレビが手に入らないのと同様、8Kテレビ時代になれば8Kテレビしか手に入らなくなるからだ。
そしてそれは、遠い未来の話ではない。
そうなれば、写真をテレビ画面で鑑賞することも普通になる。それが、どこでも観られる手段なので苦労が無い。
特別な用途が無い限り、わざわざ見栄えの劣る紙に印刷する必要などどこにあろう。

それから、これは先日の話だが、我輩が撮った写真が某所で使われることになった(それは後日紹介する)。しかしデータを要求元に渡したにも関わらず、それが閲覧用であると誤解され、「もっと大きな画像は後で送って欲しい」と言われて戸惑った。
我輩としては、ベイヤー機のデジタルカメラは縦横1/2(面積比1/4)程度に縮小させてピクセルを締めないと他人には見せたくない。そのため今回もそのように縮小処理したデータを渡したわけだが、それでは小さいというのだ。
仕方無く縮小前の元データを渡すことになったのだが、「撮影時、もう少し大きな画像で撮れていたらなあ」と悔やまれた。

結局のところ、こういう問題を前もって認識するには、未来のことが現実に起こりうると実感出来るかどうかにかかっている。
もっとも、「今使える写真ならばそれで良い、先のことはその時になってから考える。」こういう考えもあるが、それはそれで良かろう。問題にぶつかったその時になってから、避ける方法を考えようということだ。
だが我輩は、問題にぶつかる前にそれを避けたい。

もちろん、数十年も先のことは我輩にも分からぬ。しかし、これまでの経験(失敗)から、さすがに数年程度先のことならば今からでも問題が見える。
その問題の1つが、8Kレベルの画素数なのだ。

以上長々と書いたが、カメラのメインスイッチ位置の問題と、そして将来ぶつかることになる画素数の問題により、我輩はOLYMPUSのカメラから足を洗うことを考え、高画素カメラの導入を検討することとした。
もちろん、完全にマイクロフォーサーズから移行することは難しいだろうが、少なくともスイッチの位置が厳しいOLYMPUSのカメラは追い出したい。

●次期カメラの選定
マイクロフォーサーズに取って代わるカメラとは何か。
これまで、同じ問いかけを何度やったことだろう。そのたびに浮かんでくるのが、「画質」・「コンパクト性」・「強力な5軸手ブレ補正」という、マイクロフォーサーズのメリット。このメリットを満たすカメラなど、これまで無かった。
ところが最近、これらマイクロフォーサーズのメリットに近付く製品が現れた。
それが、「SONY α7RII」である。

「α7RII」について、それぞれ「画質」・「コンパクト性」・「強力な5軸手ブレ補正」の項目を見ていくと、「画質」については4,000万画素、「コンパクト性」についてはフルサイズだがミラーレスであるがゆえに比較的コンパクト、そして「強力な5軸手ブレ補正」についてはまさしくそれが載っている。
それに加え、メインスイッチがシャッターレリーズボタンの同軸に設置され、右片手で操作可能と無敵仕様。

しかもこのカメラはミラーレスだからフランジバックが短く、マウントアダプタをかませば我輩所有のNikonレンズが使える。そうなれば、手元に残してあるNikonフルサイズ用の超広角ズーム「SIGMA 12-24mm F4.5-5.6 II DG HSM」が活用出来、マイクロフォーサーズを越えた画角をマイクロフォーサーズを越えた画素数で捉えることが可能となるのだ。

ところがこのカメラ、値段を見て驚いた。なんと40万円を軽く超えるではないか。さすがにこの値段では、買おうという発想すら出てこない。単に「いいなあ」で終わってしまう。いや、「見るカメラを間違えた」とWeb画面を閉じるレベル。中古すら、出たばかりの機種なので出物も無く、もし仮にあったとしても42万円が40万円になる程度であろう。

そこで、同じく5軸手ブレ補正機能を搭載した「α7II」はどうかと考えた。2,400万画素と少々目減りするが、それでも15万円程度と努力すれば何とか買えそうにも思う。
だが1,600万画素から2,400万画素になってもあまり変化を感じなかったのは「Nikon D600」を購入した時に既に経験済み。わざわざ乗り換えるメリットが無い。やはり3,000万画素台でなければと思う。

ならば中古の「SONY α7R」はどうか。検索してみると最安値で10万円弱の出物がある。
このモデルは手ブレ補正機能も無く、情報によればAFも非力らしいのだが、10万円弱で3,600万画素が手に入るというのは大きな魅力。丁寧に撮りさえすれば最新型の「α7RII」と画像的な違いはあるまい。

もちろんこのカメラではマイクロフォーサーズの万能性を越えられないので完全交代とするわけにもいかないが、本当に高画素が必要な場面に直面した時に努力さえすれば対応出来るのは心強い。

<画像サイズ比較>
画像サイズ比較

●マイクロフォーサーズとの特徴の違い
ちなみに、我輩の運用において、「α7R」がマイクロフォーサーズを越えられない点を改めて挙げてみた。
いつかこれらの項目が解決出来るようになれば、その時にマイクロフォーサーズを完全に置き換えることとなろう。それがいつのことになるのかは分からないが・・・。

「α7R」での不足機能 影響する撮影 説明 解決策
(1)5軸手ブレ補正 低照度撮影 フルサイズならば手ブレ補正の弱さを高感度で補うというやり方もあろうが、いくらフルサイズであろうとも画質低下は避けられない。やはり強力な手ブレ補正は必要。選ぶとすれば高価な「α7RII」しか無い。 金さえあれば解決
(2)コンパクト性 日常スナップ・メモ撮影 フルサイズカメラをミラーレス化すると、カメラボディが小型になるが交換レンズのほうはそれほどでもない。しかし少し暗い単焦点レンズを開発すれば小型化は可能だろう。SONYがレンズのラインナップを拡充させるのを待つしかない。 製品化を待つのみ
(3)万能レンズ 日常スナップ・メモ撮影 マイクロフォーサーズには画質・コンパクト・防滴・接写性能を兼ね備えた万能標準ズームレンズが存在するが、SONYのEマウントのほうにはそこまでのものは存在しない。 製品化を待つのみ
(4)フリーアングル液晶 植物・モデル撮影 縦位置撮影にて自由なアングルで撮影するにはフリーアングル液晶が欠かせないが、α7Rは背面液晶は上下しか可動せず、せっかくのライブビューも片手落ち。 製品化を待つのみ
(5)ティルトレンズ 商品撮影 いわゆるブツ撮りでは、ティルト撮影が欠かせない。特に被写界深度が浅いフルサイズでは尚更。マイクロフォーサーズの場合、イメージサークルの大きなフルサイズ用レンズをティルトアダプタを介して使えば、安価な一般レンズでも流用可能。しかしフルサイズカメラでは流用出来るイメージサークルの大きなレンズが無く、結局は高価なティルト専用レンズしか無い。 金さえあれば解決
(6)シンクロスピード 植物撮影 植物撮影は屋外での日中シンクロ撮影となるのでシンクロスピードは重要。マイクロフォーサーズはシャッター幕の走行距離が短いため1/320秒を達成する機種もあるが、「α7シリーズ」では最高でも1/160秒と遅い(純正ストロボだと半段速くなる)。フォーカルプレンシャッターの歴史は長いので、これ以上大きな進展は望めまい。 解決不能

こうやって見ると、現状ではまだまだマイクロフォーサーズに頼らざるを得ないシーンは多いようで悩ましい。
マイクロフォーサーズとの使い分けのポイントとしては、「α7R」のフルサイズとしてのメリットをどうやって活かすのかがキーとなろう。具体的に言えば、3,600万画素をいかに解像させるかということと、フルサイズ用超広角12mmレンズの活用ということになる。

●カメラボディの入手
さて、「α7R」の入手については、先に書いたように中古で10万円弱のものを狙う。
もちろん安いとは言っても金策しなければ購入は不可能。何しろ手元には3万円ほどしか無いのだ。この状態で撮影会参加も考えており、モデル選びに失敗せぬよう厳選に厳選を重ねていたところでもある。

幸いボーナスの時期が近かったので、それをあてにして交渉に臨み、家計からの支出の許しを得た。
そういうわけで、我輩の手元に「α7R」が届いた。

<手元に届いた中古の「α7R」>
手元に届いた中古の「α7R」

初めて手にした「α7R」。以前から思っていたことだが、改めて手に取って眺めると、マウント径に収まらないフルサイズイメージセンサーはケラレなどは大丈夫だろうかと心配になる。
手元にある「PENTAX Q」のマウントを見比べると、絶対的な大きさはともかく、マウントに対する比率としてその大きさが際立つ。

<「SONY α7R」と「PENTAX Q」のセンサー面積の比率>
「SONY α7R」と「PENTAX Q」のセンサー面積の比率

しかしながらそれなりのメーカーが開発したものであるし、ユーザーも一定数いるものであるから、そのような根本的なことを今から我輩が心配する意味は無かろう。

同時に注文したNikonレンズ装着用のマウントアダプタも到着し、早速「SIGMA 12-24mm F4.5-5.6 II DG HSM」を装着してみた。

<「SONY α7R」と「SIGMA 12-24mm F4.5-5.6」>
(※画像クリックで長辺1200ドットの画像が別ウィンドウで開く)
「SONY α7R」と「SIGMA 12-24mm F4.5-5.6」

一見すると大柄にはなるが、かつて「Nikon D600」に装着していた頃を思い出すと、これはこれでコンパクトになったなあと思うのだ(参考:雑文791)。

取り急ぎ撮影した限りは特段問題は無さそうに見える。
12mmの超広角レンズで凝縮投影された像がフルサイズ3,600万画素で余すところなく画像化され、これまで死蔵していたレンズがまさに息を吹き返した。
いや、この瞬間のためにわざわざ死蔵させていたとも言えよう。

<12mmで撮影した室内>
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12mmで撮影した室内
SONY α7R/12-24mm F4.5-5.6/ISO200/Av=F4.5/Tv=1/3sec. [2015/11/01 15:52]

Canon用レンズであればAF可能なマウントアダプタが存在するが、Nikon用のマウントアダプタは現時点でAF対応可能なものが無い。だからMF操作が必要となるのだが、さすがにミラーレスの液晶画面でピントを合わせることは難しい。特に超広角レンズのピント合わせは光学ファインダー(OVF)でも難しい(※)。
(※超広角レンズはピントの変化が少ないため山が掴みづらい。かと言って被写界深度に頼って大雑把に合わせてもピントの芯が来ない。また一眼レフであろうとも、AFカメラはファインダースクリーンが素通しに近いので元々MFには向いていない。)

ピーキング機能も試したが、やはり確実なのは拡大表示でピントを合わせることであろう。
しかし拡大表示中はフレーミングが出来ないので、ピントを合わせた後に拡大表示を解除して改めてフレーミングし直す必要がある。

●標準ズームレンズの入手
だが日常撮影として気軽にAF撮影が出来ねば稼働率が上がるまい。純正標準ズームくらいはあったほうが良かろう。
せっかくのフルサイズ3,600万画素なので、レンズも画質の良いものが理想。カタログラインナップを見た限りでは「Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS」がそれに該当するかと思われた。

しかしながら価格コムの口コミ情報やユーザーブログのレビューなどを読むと、このレンズの描写は期待するほどでもないらしい。中には、安価なキットレンズ「FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS」との差が小さいというコメントすらあった。

もちろん、それらの意見を全て鵜呑みにするわけではないが、かと言って完全に無視することも出来ぬ。中古でも10数万円もするレンズなので、買った後に画質が受け入れられないものであればダメージは大きい。

結局のところリスクは受け入れられないので、安価なキットレンズのほうを中古で購入することとした。これでも一応の手ブレ補正機能が付いている。新品価格では実売35,000円ほどだが、中古で手に入れたものは26,800円だった。

レンズが届いて手に持ってみると、外観はプラモデル的な安っぽさとスカスカ感があって、まるでオモチャのよう。こんなもので3,600万画素の解像要求に応えられるのか・・・?

<「SONY α7R」とキットレンズ>
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「SONY α7R」とキットレンズ

とりあえず、2件のモデル撮影会があり、早速「α7R」を投入してみたところ、キットレンズながらも期待を裏切ってそこそこの描写をしてくれたのには驚いた(写真掲載不可モデル嬢のためここでは紹介出来ない)。
参加費のかかる撮影なので、万一を考えてバックアップで一部マイクロフォーサーズ機「OLYMPUS OM-D E-M5Mk2」でも撮っておいたのだが、やはり1,600万画素と3,600万画素の違いは圧倒的で、周辺部に少々描写の甘さがあるようにも見えるが大して問題にならない。

<キットレンズでもそこそこの写り> (モデル嬢の代わりに掲載)
(※画像クリックで長辺1200ドットの画像が別ウィンドウで開く)
キットレンズでもそこそこの写り
SONY α7R/28-70mm F3.5-5.6/ISO100/Av=F9.0/Tv=1/60sec./FLASH [2015/11/28 11:12]

いや、周辺部でもクッキリと撮影出来ているカットもあったので、描写が甘いと感じたのはレンズの性能によるものではなくピントが微妙に合っていないせいかと思う。
しかしそうだとしても、顔認識機能を使っているので、ピントが合うならばピッタリ合うだろうし、合わないならば大きくボケているだろう。微妙に合っていないとすればその理由は何だろうか。
いずれにせよ、AF速度も遅いし、歩留りとしても「E-M5Mk2」には及ばないのは残念。

ただそうは言っても、かつては遥かに撮影効率の悪いMF中判カメラで撮影していたのだから、「α7R」程度の歩留りならば良しとせねばなるまい。得られた画像の生々しさを考えれば、高画素機でモデル撮影することのメリットは大変大きい。
今後はモデル撮影するならば「α7R」一択となろう。

●その他運用と使い分けについて
それから、フルサイズというフォーマットなので、35mm判のリバーサルフィルムを複写(デュープ)するには都合が良い。等倍撮影すればちょうど大きさが合致するし、縦横比も同じなので面倒が無い。

<等倍撮影でリバーサルフィルムを複写>
(※画像クリックで長辺1200ドットの画像が別ウィンドウで開く)
等倍撮影でリバーサルフィルムを複写
[ティルト撮影]

なお余談だが、上に掲載した説明写真はマイクロフォーサーズで撮影した。レンズ先端からカメラの部分までピントが合っているが、これはティルトアダプタを使って撮影したものである(参考:雑文834)。このようなピント面を傾ける撮影は、今のところ「α7R」では不可能。だがいつかはティルトレンズを手に入れて撮影可能としたい。

いずれにせよ、現段階では「α7R」の運用では幾つか問題点があるのは仕方無い。当面はマイクロフォーサーズとの使い分けで「α7R」の欠点を補いながら、問題を1つ1つ解決していき(メーカーの製品化待ちも含めて)、やがてはOLYMPUS機を退役させたい。