映画「ターミネーター」を観ると、最後のシーンで、記念写真を勝手に撮って売りつける少年が出てくる。
貧しい少年で、この写真を売らないと父親に叱られるのだという。
写真を撮られた女性はその少年がかわいそうに思ったのか、それとも単なる気まぐれだったのか、そのポラロイド写真を少年から買った。
そう言えば以前にもニュース特番などで、渋滞にハマった車にストリートチルドレンが近寄って勝手に窓を拭いたり写真を撮ったりして小金を稼ごうとする姿を観たことがある。
貧富の差が激しい国などでは、こういう光景は一般的なのだろうか。
そういうこともあり、勝手に記念写真を撮りそれを売りつけるというのは、恵まれない子供の仕事であるという印象が我輩には植え付けられている。
以前、
雑文074「結婚写真」にも書いたが、我輩の結婚式にて頼みもしないのに大きなカメラを抱えて立ち回り勝手にスナップ写真を撮ったカメラマンがいた。後日結婚式場から封書が届き、「写真が欲しければ金を振り込め」という案内が来た。我輩は、頼んでもいないことに対して金を払う習慣を持ち合わせていないため、この案内を一蹴した。第一、最初の計画でスナップ写真のオプションは外してあったはずなのだ。
我輩は、このような写真を撮るカメラマンがストリートチルドレンと同じように恵みを乞うように見えて見苦しく感じた。
ハッキリ言えば目障りで気分を害する。
雑文284「EOS-D30の野外テスト」の時も同様。
葛西臨海公園の大観覧車に乗る前に強制的にデジタルカメラで記念写真を撮らされ、観覧車が一回りする間にプリントした写真を買わされそうになる。
人の写真を勝手に掲示して置いておくなと言いたい。まあ、他の客もそのままにしておけないので買ってしまうんだろうな。
雑文444「蔵王のお釜(1)」でもそうだった。
リフト乗り場のすぐ先にデジタル一眼レフカメラで客の写真を撮っている者がいる。こちらも帰ってくると自分の写真が勝手に晒し者になっているのである。しかもこのカメラはアングルが下からのため、スカートを履いた女性などは余程気を付けねばならぬ。もしそのような写真が勝手に晒されているとしたら問題。やはりそのままに置いておけずに買ってしまう者もいるだろう。
金を恵んで欲しければ、人に迷惑をかけることをせず素直に「どうか、お恵みを」と物乞いすればどうだ?
きっと、誰かが恵んでくれるぞ。