前回の雑文では、デジタルカメラの画質、特にノイズに関しては撮影時の露出過不足が重要なカギを握るということを知った。もちろんそれ以前から経験的には露出過不足で画質に影響が出ることは知っていたのだが、1.5EV程度の露出不足の補正(銀塩で言うところの"増感")で、あれほどのノイズが浮き出るということまでは把握していなかった。
我輩の場合、ノンストロボでのデジタルカメラ撮影は、基本的にプログラムAEとしている。
もちろん、液晶画面で極端な露出過不足や手ブレなど判明すればその場で改めて露出補正などを加えるのだが、軽微な露出過不足や手ブレなどは小さな液晶画面では確認が難しく、しかも撮影にあまり時間をかけられないような時もあるので、結局のところ現場での完璧な露出調整は難しく、やはりカメラのAE任せが基本となる。
そうなると、カメラのAEアルゴリズムが大変重要になってくる。
白飛びを恐れてハイライト基準にてアンダー気味にするカメラ、白飛びがあろうとも中庸な画像を目指すカメラ、パターンに敏感に反応して大胆な補正を行うカメラ、顔認識によって顔を優先して適正値になるよう他を切り捨てるカメラ・・・などと色々あろうかと思う。
それらは考え方の違いであり、どれが正解なのかという議論は無意味である。問題は、自分自身の撮影範囲に於いてどれほどの露出過不足が発生するかということであろう。
通常感度では基本的に同じ画質のカメラ同士である「LUMIX DMC-GF3」と「LUMIX DMC-GF5」、違いはそこしか無い。実写を通じてこれらのカメラの違いを知り、もし優劣があるならば劣るカメラは使わぬようにし、もしそれぞれに特長があるならば使い分けを考えてみたいと思うのである。
以下、実写サンプルの比較を数パターン掲載する。
実際の使用を想定し、どちらも「Pモード」での撮影とした。レンズも実際の運用のままに標準ズーム14-42mmを中心に広角ズームでも試した。その上で露出過不足がある場合は、RAW現像時に明るさ補正を加えた。これも実際の運用に則している。