それにしても、シンクロコネクタがこんなに脆弱だとは思ってもみなかった。
いずれにせよ、その場の撮影は完了せねばならぬ。結局、ホットシュー経由でシンクロコードを繋ぎ、何とかやり過ごした。
さて、修理に出すにしてもその代わりになるカメラが無く、しばらくはホットシュー経由で使用を続けていた。それでも、頭からコードが出ているのは何とも使いづらい。それに、不具合のあるまま放っておくわけにもいくまい。シンクロ関係なだけに、カメラ内部でヘタにショートでもして不具合を増やすのも困る。
まあ、コネクタの小さな部品交換であるから、工賃5千円程度で済むはず。
それに、標準ズームの前面にあるドーナツ形の樹脂シートが少し破れてめくれ始めていたため、こちらもついでに貼り替えてもらいたい。
他にも、マニュアルフォーカスでピントが合わない点も見てもらうことにする。
それぞれの不具合は撮影が不可能になるような重大なものではないことから、今回のように幾つも不具合が出てからでないと重い腰が上がらない。
会社帰りの夜、ヨドバシカメラ秋葉原店の故障窓口で修理の依頼をした。シンクロコネクタがどのように接点陥没を起こしたのかという興味もあったため、交換部品は返却するようにしてもらった。我輩が構造を少しでも理解すれば、破損するような使い方も避けられるだろうという期待もある。
さて、1週間ほど経った頃、職場のPHSに「イストテクニカルサービス」という会社から電話がかかってきた。
どうやら、実際に修理作業をするのはこの会社らしい。以前、ブロニカSQ-Aiを修理してもらった会社である(参考:
雑文419)。様々なメーカーのカメラを手がけていることから、恐らく技術力がある会社なのだろう。
電話の相手は、ハキハキしゃべる早口の若い女性である。
「D200の修理見積りですが、トップカバー交換で18,900円になります。」
我輩はビックリした。
「えっ、悪いのはシンクロ接点なんですけど!」
出し抜けに言われて、シンクロコネクタとトップカバーとの関連が理解出来ない。手元にD200が無いため、頭の中で思い返してみた。
「シンクロコネクタは・・・、トップカバーに組み込まれているんだっけか・・・?」