今度の長期休暇では、オフシーズンの閑散とした観光地の撮影を計画しているが、そのために露出の失敗は何としても防ぎたい。
失敗しても何度も撮り直しが出来るのならば良いが、長期休暇は何度もあるわけではないのだ。
以前、
デジタルカメラ「Canon EOS D30」野外テストについて書いた。その中では「液晶パネル」の件について触れた。
露出が合っているかどうかをモニタリングしようと思っても、明るい屋外では液晶パネルの濃度が暗く見えるため、適正露出を見誤ったのである。
D30はヒストグラム表示が可能であるから、それを参考にすれば良いとの意見もあろうが、ヒストグラムは単に画面上にあるピクセルの輝度分布を表示し、白飛びや黒ツブレを数値的に知るだけであり、そこから露出の加減を知ることは難しい。
その証拠に、元画像を見ないままヒストグラムだけを見て画像調節に挑戦すると、思い通りの結果にはならない。それはつまり、そのピクセルが「暗い」のか、あるいは「黒い」のかという判断は、ヒストグラムのみからは読み取れないことを意味する。よって、ヒストグラムは常に元画像との比較が欠かせず、画像のどの部分がヒストグラムのどの部分に相当するのかということを考えねばならない。
だから、単純にヒストグラムを見ただけでそれが適正露出であるのかという結論は下せない。そもそも電子画像の狭いラチチュードでは、フィルム上で微妙に表現されるような白や黒は、容易にヒストグラムの両端からハミ出してしまう。