[864] 2016年08月12日(金)
「サブカメラ不在」
フィルムカメラの場合、機種による画質の違いは基本的には無い。なぜならば、画質を決める要素は主にフィルムの種類とその面積で、単なる暗箱でしかないカメラボディに依存するものではないからだ。
もちろんレンズが異なれば画質は異なるが、レンズ交換式カメラならば高性能なレンズを使えば解決する話。15万円のプロ機と5万円の入門機とを混ぜて使っても、使い勝手が違うことはあるとしても画質が異なるということはない。
ところがデジタルカメラの場合、カメラボディの違いが画質の違いに直結する。イメージセンサーの性能はカメラ性能の一部である。もはやカメラは単なる暗箱とは異なる。
我輩は現在、4,200万画素の「SONY α7RII」をメインで使用中だが、使っているうちにサブカメラが欲しくなった。
違うレンズをメイン・サブそれぞれに装着しておけば、レンズ交換の手間を無くせるし、レンズ交換に伴うイメージセンサーへのゴミ付着リスクも抑えられる。また、修理やセンサークリーニングなどでメーカーに出した時の代替機としたり、通勤カバン常備としても使える(メインカメラをカバン常備するのは勇気がいる)。
当初はマイクロフォーサーズの「OLYMPUS E-M1」をサブカメラとして使っていたのだが、「α7RII」の4,200万画素に対し「E-M1」の1,600万画素と足並みが揃わない。全く違う撮影で使い分けるならばまだしも、同じ撮影現場では使い分けが難しい。もし1,600万画素で十分ならばそもそも4,200万画素機を使う必要性は無く、4,200万画素が必要な撮影ならば1,600万画素機が要求を満たすはずが無いのだ。
また、SONYとOLYMPUSの混用では、交換レンズが共用出来ないのも大きな足かせとなる。
そこで中古の「SONY NEX-7」を3万円で入手。
これならば「α7RII」とレンズが共用出来るし、2,400万画素とマイクロフォーサーズよりは多少マシ。
<当面のサブカメラ「SONY NEX-7」> (※画像クリックで長辺1200ドットの画像が別ウィンドウで開く) |
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しかしながら、APS-Cサイズのイメージセンサーのため、フルサイズの「α7RII」と混ぜて使うと画角が異なるのが使いづらい。
結局は「α7RII」がもう1台あればと思うようになった。
そうは言っても、「α7RII」は中古で30万円台のものを買うのがやっとだった。しかも中判機材を全て売り払ってようやく金策したのである。ここで2台目の「α7RII」を買うことは不可能。いや、不可能を承知で金策してみるか?
噂では、上位機の位置付という「α9」が近々出るという。本当か?
ならば、当面は「α7RII」1台で我慢し、もし「α9」が出ればそれをメインカメラとして導入しようか。そうすれば手持ちの「α7RII」をサブ機に転用出来る。
そもそも、今頑張って2台目の「α7RII」を買うことが出来たとしても、次に新機種が出れば2台同時に旧機種となってしまう。2台いっぺんに買い換えなど出来るはずもないから、1台だけ新機種にするのがせいぜい。結局のところ、どうやっても新・旧での組合せに落ち着くことになる。
待てよ、その方式で考えるならば、現状のメインカメラ「α7RII」に対するサブカメラとしては、現時点においては前機種の「α7R」がその位置にある。
しまった、このカメラは一時期手元にあったが、「α7RII」を手に入れるために手放してしまった。今更買い戻しても損が大きくなる。どうせ買うならば価格の近い「α7II」か。これならば画素数が多少劣るものの5軸手振補正機能があり「α7RII」と同様に使える。
結局のところ、金が無いので思考が堂々巡りで決着しない。サブカメラ計画は現状維持という結論へ落ち着くしかない。
もし金さえあれば、やはりサブカメラはメインカメラと同一機種が理想。
同一機種が2台あれば、使い勝手は完全に同じで、交互に使っても違和感無く、得られる画質も同一、故障代えにも困らない。
そう考えると、フィルム時代はカメラの相場が安く、長く使え、下取りも価値が下がりにくく、同じ機種を2台揃えるには何も支障の無い良い時代だった・・・。
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