[770] 2012年08月16日(日)
「デジタルカメラ4機種のノイズ比較(理想条件での画質)」
(2013/10/21)
下記テスト画像について、雑文799と同条件での撮影で全く違う結果となっていることに気付いた。どこかでしくじった可能性が高い。あとで調査し、訂正が必要な場合は訂正することにしたい。
(2013/10/22)
平日のためあまり時間が取れず、判明したことは中途半端な状況だが、どうやらRAW現像時のノイズリダクションが影響しているらしいことは分かった。というのも、現像パラメータを調べてみると、ノイズリダクションのスライドバーが目一杯に有効になっていたからだ。我輩としてはそんなところを調整した覚えは無いし、そもそも無調整を宣言した現像のはずだった。そこで前後の複数の画像を見てみたところ、なぜか感度が上がるごとにノイズリダクションのスライドバーが1段ずつ上がっていることに気付いた(全ての画像ではなくある条件があるようだが、その条件はまだ調査しきれていない・・・が、特定機種とRAW現像ソフトのバージョンに関係しているように見える)。
これはもしかして、ホワイトバランス設定の連動と同様に、カメラが感度を上げるとノイズリダクションを上げるロジックがRAW現像ソフトに伝わっているのだろうか? そしてそれを知らぬ我輩が、無調整と思い込んでパラメータを確認せずそのまま現像したということか?
いずれにせよ下記雑文は改定する方向となる。
(2013/10/23)
テスト撮影した画像について、過去の分も含めて全てチェックしたところ、RAW現像ソフト「SILKYPIX Developer Studio 4.0」と特定カメラの組合せで起こるような気がする。バージョンアップにより「SILKYPIX Developer Studio 4.0」はすでに手元に無いため検証不可能。
少なくとも、雑文770のみの変更で済むことは確認した。後日対応予定。
(2013/10/23)
RAWを同じ条件で現像し直し、本雑文での画像を貼り直した。
先日新たに「Panasonic LUMIX DMC-GF5」導入した理由は、カバン常備カメラによる低照度下での画質を向上させたいということだった。
そういうわけで今回、「GF5」の高感度特性がどれほどあるのかということを早急に確かめねばならぬ。もし「GF3」に比べて期待するほどの高感度特性向上が無いようならば、今回の導入が無意味だったことになってしまう。
そこでまず、「GF3」と「GF5」にて、感度を順に変えてテスト撮影を行い、両者のノイズについての優劣判定をしてみた。
また参考として、同じ被写体を「OLYMPUS OM-D E-M5」及び「Nikon D700」でも撮影してみた。この2つのカメラは今回の導入動機とは直接の関わりは無いが、比較のために掲載した。
撮影条件としては、全てのカメラに同一レンズ「マイクロニッコール55mm F2.8」を使用。マイクロフォーサーズカメラではマウントアダプタを介して装着している。
MFレンズのため当然ながらピント合わせは手動となるが、EVF式のマイクロフォーサーズカメラのほうは画面拡大によりピントを合わせ、OVF式の一眼レフカメラ「D700」のほうはフォーカスインジケーターを目安にピントを合わせた。
照明光については、「GF5」の実際の使用を想定し、室内灯(蛍光灯)による定常光のみとした。
カメラブレを防ぐためカメラはコピースタンドに固定し、シャッターレリーズについてはリモコンが使えるカメラではリモコンを、使えないカメラではセルフタイマーを用いた。
<テスト撮影の様子> |
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撮影対象については、天気や季節に左右されず今後も同条件で撮り続けられる室内の人工物を選んだ。
拡大エリアは、当初は画面中央部に近いところを選ぶつもりだったが、あまりゴチャゴチャした部分では意外にもノイズの違いが分かりにくく、結局は影のグラデーションがある部分を選んだ。
<共通撮影対象> |
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今回は「GF3」と「GF5」を比較するのが主な目的なので、同感度で比較し易いよう横に並べて掲載している。
以上、今回のテスト撮影の結果を見て戸惑った。
確かに、「GF5」は高感度特性が向上しているようだった。それは偽りの無い事実である。
しかしそれはISO3200以上での話であり、我輩がマイクロフォーサーズカメラで常用する感度ISO200、無理してもISO400の範囲では、「GF3」と「GF5」の違いは全く見られなかった。
これはつまり、我輩にとって今回の「GF5」購入は目的を果たすものではなかったということを示している。
無理して購入しただけに、奥歯をギリリと噛んだ。
ただ、これはあくまでも「GF3」と「GF5」の比較だけでは相対的な評価なので、我輩の所有デジタルカメラのうちマイクロフォーサーズ最高画質の「OLYMPUS OM-D E-M5」及び我輩のデジタルカメラ画質の基準となる「Nikon D700」での同条件テスト撮影も見なければなるまい。
その上で最終的な結論を出そうと思う。
以下に掲載するのは、「OLYMPUS OM-D E-M5」及び「Nikon D700」のテスト撮影画像である。
「OM-D E-M5」は1,600万画素と、他よりも少々画素数が多いため、等倍表示にて被写体の大きさが他のカメラと同じくらいになるよう調整に努力した。
参考:<OM-D E-M5>
ISO200 |
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参考:<D700>
ISO200 |
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ISO400 |
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ISO400 |
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ISO800 |
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ISO800 |
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ISO1600 |
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ISO1600 |
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ISO3200 |
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ISO3200 |
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ISO6400 |
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ISO6400 |
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これを見ると、「OM-D E-M5」と「D700」ではISO6400までほとんどノイズが出ず、全ての感度で支障無く使えるという結果が出た。
しかしいくら高感度特性が高い2機種とはいえ、これはどう考えても有り得ぬ。なぜならば、これまでの実際の撮影でそのように感じたことは無いからだ。
なぜ、このような有り得ない結果が出た?
そう言えば、「GF3」のテスト撮影についてもおかしな点がある。
前回雑文に載せた料理写真についてだが、「GF3」と同じイメージセンサーを持つ「GF1」なのだから、基本的に「GF3」と同じ画質のはず。しかし今回の「GF3」テスト撮影のISO800での画像と比較すると、明らかに料理写真の画像が粗過ぎるのだ。
<GF1でISO800にて撮影した写真> |
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これはISO800で撮ったものであったが、同じイメージセンサーを持つ「GF3」のテスト撮影画像を見ると、まるでISO1600やISO3200で撮影したかのように見えるではないか。同じイメージセンサーを使っているカメラ同士、なぜここまで違うのか・・・?
その時、ふと気付いた。料理の写真は、全体的に色ノイズが散らばっている。改めて「GF3」のテスト撮影分を見返すと、色ノイズが乗ってくるのはISO6400辺りから。しかもそれは微量。
よくよく思い出してみれば、料理写真のほうはアンダー気味の暗いものをRAW現像時に明るく持ち上げたものであった。
デジタルカメラはハイライトが飛び易いためか、一般的にはデジタルカメラの露出計は比較的アンダー気味にチューニングされているように感ずる。プログラムの中に「if(迷ったら){アンダーにしておけ}」という命令文1行が入っているのかも知れない。
今回のテスト撮影では、RAW現像時にほぼ無調整で画像化出来るよう撮影を注意深く行った。飛んでしまうようなハイライトもほとんど無い。つまり、これはある意味「理想条件での画質」と言える。
しかし、現実の撮影ではこうはいかない。
レストランでは窓際の明るい光も入るし、テーブルにキャンドルが載っている場合もよくある。料理の色(明るさ)も白から黒まで幅がある。そのため、ハイライトが飛ばぬようハイライト基準で撮影すれば、当然ながらラチチュードの狭いデジタルカメラではアンダー気味に写る。かと言ってヘタに露出補正すればハイライトが飛んでしまい、そうなってしまえばRAWでも調整が効かなくなる。だから、やはりアンダー気味にするのはある程度仕方無い。
ならば、こういった現実の撮影に即したテスト撮影こそ必要ではないのか。つまり、アンダー露出でテスト撮影し、RAW現像時に明るく持ち上げて適正画像として調整するのである。
その結果、「GF3」と「GF5」にどれくらいの違いが出るのか。それを次回雑文にて検証したい。
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