2000/04/05
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表紙

1.主旨と説明
2.用語集
3.基本操作法
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5.カメラ雑文
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7.テーマ別写真
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カメラ雑文

[690] 2010年05月11日(火)
「2010年ゴールデンウィーク一人旅(事前計画)」


●今年のゴールデンウィークの行き先

勤務先では、ここ数年の深刻な不景気の影響で仕事が極端に少なくなり、ゴールデンウィークも休みが多めになるのは去年と同様。休むとその分だけ給料が減る、いわゆる"帰休"というものである。
そういうわけで、今年の休みは4月29日から5月9日までの11連休となった。4月30日、5月6日、5月7日はカレンダーでは平日であるが、そこに休暇を入れた。

それに加え、今年は早期退職のアナウンスもあったため、休みを利用して転職活動に向けた努力が必要となろう。例えば「資格の一つでも取るための勉強をする」などが考えられる。

ところが求人募集内容を色々と探してみたものの、そのほとんどが即戦力を求めるものばかり。特定分野で3年以上の経験者でないと難しいようだ。それはつまり、他業界への転職はかなり難しいことを意味する。
もしそうだとしたら、我輩は今の「印刷・情報処理系」の業界内しか転職出来ないだろう。
この業界そのものが仕事が無くなり人減らしをしているというのに、その中で転職をしても全く意味が無いではないか。

結局、考えが行き詰まってしまい、気分転換(現実逃避とも言う)として、去年のようにまた一人旅をすることにした。
当初は、2年連続で一人旅というのもマズイかと思い家族旅行も検討していたのだが、よく考えると豚児は学校があるため我輩の11連休とは連動せず、やはり一人旅の計画に落ち着いた。まあ豚児については、ゴールデンウィーク最終土日にでも、1泊の車内泊旅行に連れて行こうかとは思っている。

去年の記録を読むと、北海道行きはフェリー代だけでも4万円もかかっていた。2年連続でこのような出費は出来ないので、今回は陸続きの場所にしなければならない。

そうなると場所はどうするか。
一人旅であるから車中泊で宿泊費用を削りたいのだが、当然ながらクルマで無理なく行ける範囲で考えねばならない。
しかしあまり近すぎてもわざわざゴールデンウィークを使って行く意味が無いし、高速道路のETC割引料金1,000円も今回が最後のチャンスとのことで、それなりに遠出はしたいと思う。

また、車中泊してまで見て回る魅力のある場所かどうかも重要。
我輩としては、地質巡検と博物館巡りに関心がある。また、鉄道関係も気になるところ。

まず東北地方を考えたが、今年は東京でも4月に雪が降ったことを考え、あまり北上しないほうが良いと思った。それに、恒例の蔵王のお釜行きがあるから、そのついでに行けるという意味では今回の長旅でわざわざ行く必要もあるまい。

そこで考えたのは、北陸(富山・石川・福井)あるいは伊豆半島。
特に、伊豆半島は火山地形が豊富で、海岸地形もまた多い。しかし何となく伊豆方面は観光客が多くて開けたイメージがあったので、今回は伊豆半島を避け北陸を選ぶことにした。

場所が決まったところで、見所をピックアップしてみる。
調査はインターネットはもちろんのこと、地学本やJAF地域特集記事など、様々な情報源を当たった。

しかしながら調査を進めていくと、北陸にはクルマで行ける範囲に「蔵王のお釜」のような火山を象徴する分かり易い地形は無く、火山好きの我輩にとっては少々物足りない気がしてきた。
(白山などは魅力的だが、クルマでは行けない)

これら事前調査には2週間ほど費やし、一時は伊豆半島にしようかと思いかけたものの、ようやく今回の旅の目的を設定するに至った。


●旅の目的

今回の旅の目的は下記4点とした。

(1)「柱状節理岩石と海岸浸食地形の巡検」
苦労して登山せぬとも、東尋坊や雄島、越前松島など多くの興味深い地形が海岸線に沿って存在する。特に越前松島では、柱状節理があらゆる方向に伸びている様子を写真で見て期待を持った。

(2)「博物館巡り」
「フォッサマグナミュージアム」、「青海自然史博物館」、「コスモアイル羽咋」、「日本自動車博物館」を訪れる予定。
特に「コスモアイル羽咋」では、米ソの宇宙探査機のレプリカ展示があるので期待しているが、撮影の支障となるため混雑する日は避けたい。世間的に平日である4月30日を狙って行くことにする。「日本自動車博物館」も同様。

(3)「のと鉄道の廃線探索」
数年前に廃線となったというこの路線では、すでに線路は撤去され、寂れた駅舎と盛り土が残るのみだが、古い時代の痕跡を探す楽しみがあろう。

(4)「富山地方鉄道に移ったレッドアロー号の撮影」
西武鉄道時代にレッドアロー号と呼ばれていた車両が富山地鉄で運用されているとのこと。
我輩は鉄道車両に詳しくはないが、昭和レトロの時代を追う我輩にとって、このような昭和の花形車両に実際に出会えることの意義は大きい。

北陸地図


●日程

以上を踏まえ、日程を次のように割り振ってみた。

4月29日(木) 移動・フォッサマグナミュージアム・宇奈月駅(富山地鉄)
4月30日(金) コスモアイル羽咋・日本自動車博物館
5月1日(土) 海岸線巡り
5月2日(日) のと鉄道廃線跡巡り
5月3日(月) のと鉄道廃線跡巡り
5月4日(火) 街中散策
5月5日(水) 早朝帰宅

今回は6回の車中泊が必要となるが、去年は4回やってまだ余裕が感じられたので大丈夫であろう。

去年の北海道行きでは、フェリーでの移動に費やされた時間が大きかった。今回はそれが無い分、時間が有効に使えると期待する。ただ、「陸続きだからいつでも帰れる」という甘えがあることから、北海道行きの時よりも覚悟が若干薄い気がする。

のと鉄道廃線跡巡りについては時間がかかると考え、2日行動としておいた。
それから、最終日の街中散策では、ある街をターゲットにしてその街の住民になって生活してみようという恒例の企画である。

今回の旅では、とにかく宿泊や食事には極力金をかけないということを基本コンセプトとしたい。
家族旅行ならば旅館やホテルの雰囲気、そして食事の旨さが想い出の重要は要素となるのだが、一人旅ならば想い出など全く考慮する必要が無い。逆に目的がハッキリしているから、それ以外のものに関しては限りなくコストゼロを目指す。

そういう意味で、食料については可能な範囲でスーパーマーケットで調達しようと思う。惣菜の見切り割引きなどを狙ってなるべく安く済むようにしたい。
確かに北陸はカニが旨いらしいが、旅の本来の目的を遂げるために必要というわけでもないので、あくまで食事は燃料補給と割り切るものとする。
ちなみに、去年の旅ではスーパーマーケットでは買い物袋をもらえないことがあったため、今回はあらかじめ何枚か持参しておこう。


●撮影機材

銀塩のほうはいつも使っている66判ではなく、割り切って645判とする。
645判は66判と比べて画面サイズが若干小さく雰囲気も変わるが、フルオート645判一眼レフ「PENTAX 645N」とズームレンズ2本が投入出来るため、機動性と撮影枚数増のメリットが生まれる。

ただし、念のために66判の「BRONICA SQ-Ai」は一応クルマに積んでおこうと思う。使う予定の無い余計な荷物でも気軽に積み込めるのはマイカー運用ならでは。同様に、フィルムも40本ほど入れておく。もしフィルム切れになってしまうと悲惨なことになってしまうのは経験済み(参考:雑文362)。

<PENTAX 645N>
PENTAX 645N

一方デジタルカメラは、高画素カメラ「Canon EOS 5D Mark2」を売却してしまったことから(参考:雑文689)、低画素の「Nikon D200」にてメモ撮影を行なう。もっともこちらのほうが、高性能レンズ「AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8G ED」が使えるので却って良いかも知れない。

「Nikon D200」、最近はRAW+JPEG記録で使っているが、そうなるとメモリカードも大量に必要になる。とりあえず手元にあったのは「16GB」、「4GB」、「2GB」のコンパクトフラッシュメモリ。しかしこれでは足りそうもないので、変換アダプタ経由でSDカードメモリも使うことにした。そうすると「8GB」、「4GB」、「4GB」、「4GB」のカードが追加される。これだけあれば十分だろう。

<D200とメモリカード>
D200 メモリカード

ビデオ撮影は、今回は車載カメラとして使うのみ。
去年は、テープ記録のため80分毎のテープ単位で記録が途切れてしまったわけだが、今回は中古で購入したハードディスクタイプの「Canon iVIS HG21」のため、ディスク容量120GB(約15時間)目一杯まで連続撮影が可能である。またSDカードを挿せばそちらでも記録可能。もちろん、クルマのシガーソケットから給電してバッテリー切れなどのヘマが無いようにするつもり。

<ワイドコンバージョンレンズを装着したCanon iVIS HG21>
ワイドコンバージョンレンズを装着したCanon iVIS HG21

車載カメラでの撮影の目的は、ドライブレコーダ代わりに使うという意味もあるのだが、旅の記録としての意味も大きい。何しろ、運転中は安全運行に集中せねばならないので景色を楽しむ余裕は無いし、往来の迷惑にもなるため思い付きでいきなり停車させることも出来ない。そういう意味で、車載ビデオの映像は旅の記録の1つとなろう。

長時間のビデオ映像となることから、去年まではNTSCスタンダード画像を高圧縮率の低画質にて記録していたのだが、試しに撮ったハイビジョン撮影が思いのほか臨場感があり、現在はハイビジョンでしか撮影していない。
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イラスト提供:シェト・プロダクション