2000/04/05
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表紙

1.主旨と説明
2.用語集
3.基本操作法
4.我輩所有機
5.カメラ雑文
6.写真置き場
7.テーマ別写真
8.リンク
9.掲示板
10.アンケート
11.その他企画

12.カタログ Nikon
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カメラ雑文

[658] 2009年04月01日(水)
「次期デジタル一眼レフカメラ購入の件」


結論から先に言うと、このたび「Canon EOS-5D Mark2」のレンズキットを購入した。
予備バッテリーと送料を合わせると、価格は約32万円。

ここで2つの疑問が上がるだろう。
「金はどうした?」
「Nikonと決めたはずなのに、なぜにCanonなのか?」

金策については、やはり「Nikon F3H」の売却しか方法が無かった。
半年前にカメラ店「チャンプ」でメール査定してもらったところ40万円の提示が出たが、その後しばらくして電話で買取り価格を再度聞いたところ「F3H」の買取りはやっておらず、それからしばらく経ってから念のために先日もう一度メール査定してもらうと、なんと26万円と大幅に下がっていた。
ここまで下がってしまうと、もう売ろうにも売れない。仮にこの値段で売ったとしても、我輩自身が買い戻してしまうほどの安値であるからだ。
ダメ元で40万円にてネットオークションに出してみたが、やはりこの値段では落札されず、35万円に下げたところで売れた。落札手数料が2万円弱請求されるため、実質的には33万円ということになる。

ようやく手にした33万円であるが、その時点でもまだ、「Nikon D700」にすべきか「Canon EOS-5D Mark2(レンズキット)」にすべきかを悩んでいた。実はオークションの値付けは、どちらを選んでも買える最低限の値段としたのである。

メーカーとしてNikonを選ぶメリットは、現在使用中の「D200」とバッテリーを共通に使えるということと、先日購入した高性能レンズ「AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8G ED」が使えるということである。
長年フルサイズを切望していた我輩にとって、「D700」は非常に悩ましい存在。現金を手にしている今、買おうと思えばすぐに買える。

しかし、「Canon EOS-5D Mark2」のハイビジョン撮影機能の価値は非常に大きい。我輩のNikon機購入を足止めする力を持つほど。
それに、博物館撮影と集合写真撮影で感じた1,000万画素の限界。この機会に2,000万画素へアップ出来るならば利用用途が確実に広がる。

我輩としては、高性能レンズ「AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8G ED」をフルサイズで活用するには「D700」しか選べないわけだが、とりあえずそれは諦めて「D200」で使い続けることとし、「5D Mark2」はレンズキットで購入しようかと思う。
もし「AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8G ED」をフルサイズで使いたいのであれば、マウントアダプターを介すことにより、MF限定と絞り開放あるいは最小絞りのみという条件付きで「5D Mark2」に使えないこともない。

どうせNikonの新製品を待つにせよ、発表から発売、そして値が安定して中古も出てくるようになるには、最低でも1年待たねばならぬことは明らか。しかもそれが我輩の要求仕様を満たすとは限らぬ。
ならばここで「5D Mark2」を買い、今すぐにでも「フルサイズ」・「ハイビジョン」・「2,000万画素」という3つの力を得て、Nikonとの我慢くらべに勝利したいと思う。Nikonをまた選ぶとしても、2〜3年後に「5D Mark2」を現金化してNikonの中古を手に入れるくらいで十分だろう。

ただそれにしても、「5D Mark2レンズキット」は「価格ドットコム」に登録された中の最安値でも32万円近くはする。
安いレンズと組み合わせればと考えたりもするが、せっかくの2,000万画素を活かせなくては本末転倒。
結局、現金を手にしてから丸一日悩んだ挙句、「5D Mark2レンズキット」の注文ボタンを押した。

2日後、注文した「5D Mark2レンズキット」が届いた。
レンズキットのため、24-105mmレンズが付属している。さすがにフルサイズだけあってカメラの図体がデカイ。もちろん、フルサイズでも35mmフィルムカメラではそれほど大きくないことから、図体のデカさはデジタルカメラ固有の性質であろうと思われる。恐らく、大人の事情で小型化は不可能なのだろう。

<EOS 5D Mark2レンズキット>
EOS 5D Mark2レンズキット

それにしてもこれだけデカイと中判カメラとの併用は難しく、小型軽量の「Nikon D200」は手放すことは出来まい。もっとも、今さら「D200」を売ろうにも2〜3万円程度の価値しか無いのだ。

早速、ハイビジョン撮影を試みた。
カメラ背面の液晶画面が緻密で、カメラ上で再生してもそのクオリティが伝わってくる。これはまさに映画のよう。
これまで雑文480「ビデオカメラ」でも書いたように、我輩はビデオ撮影に関して幾つかのカメラを使ってきているが、いくらカメラの性能が向上したとしても、撮像素子の大きさが変わらなければ画は変わらぬ。常にパンフォーカスで撮るビデオは、シーンによっては主体が特定出来ず、観る者の視線を迷わせる。それをフォーカスによって主体だけを浮かび上がらせるという手法が使えるならば、可能性は飛躍的に高まる。

そもそもこのカメラが吐き出す画はノイズが少なく、カメラを固定して撮ると静止画のようなクオリティの動画が撮れるのが素晴らしい。静止画なのか、動画なのか、パッと見ただけで区別出来ないのである。
そんな動画の中で、ふいに動きがあると、その時のショックはかなりのものがある。
まさに「パラダイムシフト」と言っても良い。

このカメラがもっと早く手に入っておれば、豚児のお遊戯会で使いたかったが・・・。

さて、このカメラのオマケ機能である静止画像の撮影も試してみた。
最近のビデオカメラは静止画も撮れるものが多いが、このカメラでは2,000万画素の静止画が得られる。
レンズキットの24-105mmで撮影してみたが、手ブレ補正機能が有効に働いたおかげで、ストロボが無くともそこそこ鮮明に室内が撮れた。しかし内蔵ストロボが無いため、メモ用途としては真正面から強制的にライトを当てて情報をもぎ取るという使い方は出来ないのが残念。外付けストロボはメモ用途には相応しくない。

2,000万画素の情報量としては、期待したほどでも無かったというのが正直なところ。メモ用途ならば、4,000万画素は必要だったかも知れない。
しかしまあ、現状ではこれが最適解であることは間違いない。
早速、近いうちに博物館で試してみようと思う。

また、気になるNikon製ナノクリスタルレンズ「AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8G ED」の利用だが、マウントアダプタにより、MFながらも使用出来た。
さすがにフルサイズで14mmの画角となるとその迫力も違う。

<AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8G EDでの撮影(14mm側)>
AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8G EDでの撮影(14mm側)

現時点では、このカメラを使い始めてまだ数時間しか使っておらず、試し撮りも夜間の室内に限定されたものだが、明日はクルマ関係のミニオフ会のために休暇を取っており、早速屋外にて動画と静止画の撮影を試してみたいと思う。