[574] 2006年07月08日(土)
「Nikon D200」
ヨドバシカメラ店頭で、一眼レフタイプデジタルカメラの「Nikon D200」を触ってきた。
「ダサい。そして、使い辛い・・・。」
まさしく、最近のニコン製一眼レフカメラであった。
感覚というのは人それぞれであることは承知しているが、最近のニコンの一眼レフカメラは我輩の好みに全く合わない。
そのため、いつもニコンのカメラは眼中に無かったわけであるが、比較的新しい「D200」を試しに触ってみたものの、その印象が覆ることは無かった。
まず許せないのが、電子ダイヤル(ニコンでは"コマンドダイヤル"と呼ぶ)の感触の悪さ。
電子ダイヤルを最初に導入したメーカーは言わずと知れたキャノンであるが、キャノンの電子ダイヤルの感触は最高で、回転トルクとクリック感が絶妙である。機種ごとのダイヤル部ゴム被覆の有無によって多少感触は異なるものの、キャノン以外でここまでのものを作るメーカーは無い。
ニコンの場合、電子ダイヤルはネットリとした感触があり、トルクが重い。さらにはクリック感が弱く、回転時のメリハリが利いていない。
これは、本格的に電子ダイヤルを導入した「Nikon F5」の時からのもので、恐らくニコンの意図した設計思想のはず。とても技術的な問題とは考えられない。
ではどうしてこのような感触なのか。
それが我輩には全く理解出来ない話だ。誤操作を防ぐためのニコン特有の安全思想のためかとも思ったが、それならばトルクのみが重ければ良い。トルクが重くとも、カチカチとクリック感のある小気味良い操作性は実現可能なはず。
そもそも、レリーズボタンの下部に位置したダイヤルはグリップに近く、誤操作という面では不利ではないか。キャノンのように、レリーズボタンより手前側にダイヤルを置くほうがニコンの思想に合うだろうに。
次に許せないのが、シャッター動作の感触。
柔らかい感触であるが、一眼レフとしては全く頼りない。音が小さすぎる。
写りや操作性に問題無ければ良い話ではあるが、気が萎えるのは否定出来ない。「F5」のようなシャキシャキとした切れと比べると、まさに雲泥の差。
実売20万円の「D200」でこんな感触であるから、やはりこちらもニコンの意図したものであろうかと思う。
なぜにこのような感触にしたのか、理解に苦しむ。
撮影モード変更についても、他社では単体ダイヤル式になっているものが主流となっている中、なぜか「D200」はMODEボタンを押して電子ダイヤルを回す方式である。しかも、右手側にMODEボタンが付いているため、右手でボタンを押しながら同時にダイヤルを回さねばならぬ。実際にやってみたが、やはり使い辛い。
MODEボタンを押させるならば、せめて左手でボタンを押させるべきだろう。
そして何よりそのデザイン。
全体的に、使いたくなる気を起こさせない外観である。
シャッターボタン周りのデザインが安っぽいように思うのは我輩だけかも知れぬが、剃り込みが入ったようなペンタ部のデザイン処理はかなり好き嫌いが出るのではないかと思う。それが特定の1機種だけの問題であればまだ救われるが、ニコン製一眼レフの共通デザインコンセプトであるようだ。
ニコン内部ではこのデザインがヒットしているらしく、なかなか止めてくれない。
以上、色々と「D200」の不満点を書いてきたが、これら不満の対極にあるのがキャノン製一眼レフカメラである。
我輩が次に購入する一眼レフタイプデジタルカメラも、キャノン製となる確率は高いと思われた。
ところが我輩が実際に購入したのは、よりにもよって「Nikon D200」であった・・・。
ちなみに、衝動買いではない。
購入の経緯は、次回雑文にて。
|