[534] 2005年05月09日(月)
「本物をジックリ見ろ」
今年のゴールデンウィークは、幾つか近場に遊びに行くことが多かった。
当然ながら、ビデオや写真を撮る機会も増える。
中でも、トヨタのテーマパーク「MEGA WEB」に行った際に、「ヒストリーガレージ」という1950〜70年代の車の展示には興味をそそられた。
我輩は元々車が好きで、特に「BMWイセッタ」、「メッサーシュミットKR200」、「DMCデロリアン」、「ロータスエスプリ」、「ダイハツミゼット」、「MB190E」、「日産シルビア/ガゼール」などが欲しいと思っている。
もちろん実車は置き場所が無いため、1/18スケールのモデルカーを幾つか集めた。
しかしながらこれらのうち実際に目で見たものはあまり無い。
今回、テーマパーク「MEGA WEB」へはトヨタの試乗車に乗るために訪れたわけで、「ヒストリーガレージ」にはたまたま寄った。しかしながら、そこには我輩が興味を持っている車のうち幾つかが現物で展示してあった。
家族で来ているため、普通ならば子供と一緒にフレームに入れて撮影するのだろうが、我輩は豚児がフレームに入らないようそれらの車を撮影した。貴重な車を写す写真を、記念写真のレベルに落としたくなかったのである。
今回はビデオで撮影しているのだが、一コマキャプチャすれば写真になる。それに、回り込みながら撮影すれば、キャプチャ時に適切な視差で切り出すとステレオ写真も得られる。臨場感のある画像が楽しめるだろう。
撮影時、我輩は夢中であった。
そんな時、ふと我に返った。
「せっかく本物を目の前にして、肉眼でジックリと見ないのか?」
我輩は、撮影すれば本物が持ち帰れると錯覚していた。
しかし、本物の生々しさは肉眼でなければ得られない。枠の存在しない肉眼視野で、手の届く距離を実感する。
よく、絵画の展示などでカメラ付携帯電話を突き出して写真を撮る風景を見るが、写真を撮ると安心してしまい、本物をジックリと鑑賞していないような感じだ。
写真を撮るのも良いが、せっかく本物を目の前にしているのだから、ジックリと肉眼で観ることも忘れるな。
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