2000/04/05
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表紙

1.主旨と説明
2.用語集
3.基本操作法
4.我輩所有機
5.カメラ雑文
6.写真置き場
7.テーマ別写真
8.リンク
9.掲示板
10.アンケート
11.その他企画

12.カタログ Nikon
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カメラ雑文

[237] 2001年03月02日(金)
「嬉しくないソフトフォーカス」

我輩のデジタルカメラ、現在使っているのは「OLYMPUS C2020Z」である。以前使っていた「FUJI FinePIX」では単焦点だったため、ズームレンズ付きはフレーミングを微調整する際に役に立つ。

ある日、「OLYMPUS C2020Z」でパソコン内部を撮影しようと思った。接続や設定を記録するためのメモ撮影であった。
しかし、タイミング悪く風呂に入る時間となり、その撮影は風呂から上がった後にすることにした。

さて、風呂から上がり、一段落して撮影に取りかかった。
最初の数枚は何事もなく撮影出来た。ところがしばらくすると、何となく画面が明るくなっているような感じになってきた。どうもおかしい。
しかも、それがどんどん進行し、そのうち画面全体が真っ白にしか写らなくなった。

レンズを前から見てみると、見事に白く曇っていた。
慌ててテッシュで拭いたものの全くのムダ。なぜなら、その曇りは第一レンズの裏側の面で起こっていたからだ。

なんということだ。
風呂から上がった後の、目に見えない水蒸気が、カメラのズーム操作によるピストン的動作で内部に吸い込まれ、そこで結露した。
そもそも、「OLYMPUS C2020Z」はメインスイッチを入れるとレンズがピノキオの鼻のように伸びる。その時にまず空気を吸い込む。
そして更に、ズーム操作によって、レンズエレメントが移動し、そこでも空気の出入りが発生する。

我輩はその曇りを10分ほど放置して様子を見た。しかし、全く変化が無い。
仕方無く、ドライヤーで遠くから熱風を送って徐々に温度を上げていった。すると、曇りが見る見るうちに消えて行ったではないか。楽勝である。

早速、撮影を再開した。しかし、結果は全く変わらなかった。
レンズを覗き込んでみると、確かに第一レンズの裏面は曇りが取れているのだが、今度は第二レンズの表面が曇っていた。単に、曇りが別の表面に移動しただけ。これには参った。

我輩は、スイッチを入れたり切ったり、ズームを前後に動かしたり、あらゆる動作を繰り返した。これによってレンズを動かし、湿った空気を追い出して曇りを取ろうとした。
その甲斐あって、10分ほど続けていると曇りが取れてきた。そして何とか撮影を再開することが出来たというわけだ。

実は、この経験は1回や2回ではない。
我輩の部屋は寒いので、その部屋に置いてある「OLYMPUS C2020Z」を暖かい部屋に持ってくると、たまに曇りが発生する。
もうこうなると、しばらく暖まるまで使えない。電源を入れっぱなしにして暖めようとしても、自動的に電源が切れてしまうので有効ではない。外部から暖める以外に無いのだ。

デジタルカメラやコンパクトカメラというのは、サイズを最小限に抑えるため、レンズの伸縮が激しい。元の長さの2倍も3倍もグーンと伸びたりする。そのため、空気の出入りも激しく、いとも簡単に湿った空気が入り込んでしまう。
もしレンズ交換出来るものならば、別のレンズに交換して撮影する方法もあったろう。しかしこのカメラではそんなことなど出来るはずもない。

高倍率とコンパクトを兼ね備えたズームは、それなりに空気の出入りが大きいと見るべきだ。それを忘れて正しい使い方を怠ると、とたんにソフトフォーカスのレンズに早変わり。

いくら全自動とは言っても、女性ではなくパソコンを写した写真を自動的にソフトフォーカスにしてもらってもあまり嬉しくはない。