[201] 2001年01月08日(月)
「印象と信用」
年末に別府で撮ってきた写真をヨドバシカメラに現像に出した。
よく、「大型連休の直後には現像を出すな」という話を聞く。なんとなれば、連休中に撮られた写真の現像依頼が多くあるため、処理がいい加減になるという。
まあ、それも今は昔。最近なら自動処理で品質は一定のレベルを保っているハズ・・・と思ったら甘かった。
今回、コダック「DYNA」を10本現像したのだが、その8割に異常が認められた。その異常とは、フィルムの乾きムラだった。信じられないことだが、フィルム表面に液体の滴った痕がハッキリと残っていたのだ。これはヒドい。
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下の写真は、問題の部分が判りやすくなるように青色表示させたもの
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フィルム関係のトラブルとしては、昔、フジのリバーサルフィルムで、コマの真ん中から裁たれた経験がある。それはスリーブ仕上げではなく、マウント仕上げだったため、数コマ連続で裁ち切られていた。それに対する補償は、代替フィルムのみだった。
今回のケースでは、「ハァー」と息を吐いてティッシュで拭けばなんとか取れるものだった。しかし、さすがのコダックであっても、やはり忙しい時期に出すべきではなかった。
もちろん、時期とは関係無く特定の現像機の調子が悪かったのかも知れないが、それでも品質チェックが行われていないということは、やはり手を抜いたことは明らかである。
我輩の中では、コダックの現像処理は要注意だということになった。
先日、ミノルタα-303siが故障した。
ある日何度かシャッターを切っていたら、「ガー、ギリギリギリ」というような何かが噛み合う音がしたかと思うと、絞り機構が動かなくなった。シャッターそのものは、電池を入れ直した直後に1回だけ切れるのだが、妙なガリガリ音がして液晶表示が「HELP」と出る。
ミノルタは以前、α-9000でも絞り機構の不調が起こった。
「二度あることは三度ある」という言葉が頭をよぎる。この言葉は、「一度ならば偶然とも言えるかも知れないが、二度あるということは因果関係があると判断するほうが自然である」という理論だ。
そういうわけで、我輩の中で「ミノルタは絞り機構が弱い」という結論に達した。
このトラブルは、撮影中でなかったということだけが幸いだった。しかし撮影中に起こっては困るので、もうミノルタを重要な撮影で使うことは無いだろう。
ニコンF3でもトラブルはあったが、それでも撮影に支障をきたすものではなかった。もちろん、ミノルタを支障無く使っているユーザーがほとんどだと思われ、我輩の場合はタイミングの問題であろうかと思うが、少なくとも絞り機構の脆弱さは否定しようも無く、二度目を経験した我輩ならば三度目を迎えることは必至。
このトラブルは、我輩の無責任なカンによると、設計上の問題ではないかと感ずる。恐らくAFマウントを新設計する際に、AFカプラの位置との兼ね合いで、絞り機構が充分に検討されなかった。その結果、不自然な動きを強いられる複雑な絞り機構は、ちょっとしたことで機能を失うのではないか・・・? そう言えば、α-9000のプレビューレバーの動作も機構的に無理をしているような怪しさがある。もしそうならば、どんなに修理しようが不安は拭い切れぬ。
まあ、結局はミノルタを選択しないということが一番簡単で確実な方法だ。
「疑わしきは罰せず」ならぬ「疑わしきは使わず」。
企業にとって、信用とは何ものにも代え難い。
判断材料の限られた消費者にとっては、自分の限られた経験や印象によって判断するしかない。不当評価と言われようとも、そのような印象を与えたということは事実である。信用を失う企業というのは、その点を全く理解していないことが多い。
とりあえずコダックとミノルタ、我輩は少し冷めた目で見させてもらう。
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