ここで言う「ラインナップ」とは、メーカーの用意する製品ラインナップのことではなく、各個人が買い揃えたラインナップのことを意味している。
一眼レフのシステムには、カメラ本体やレンズ、各種アクセサリがある。それらを隅から隅まで全て揃える者などいないだろう。例えば、「35mm F1.4」、「35mm F2」、「35mm F2.8」と、明るさの違うレンズが3本発売されていたとしても、普通は「どれか1本」という選び方をする。望遠レンズで、明るさと重さの妥協点が微妙な場合、用途に応じて2本くらい持っていたりすることもあるかも知れないが、それでもメーカーが用意する製品全てを揃えるわけではない。
今までも、雑誌等にはプロカメラマンの機材紹介があったりしたが、最近ではインターネット上で1ユーザーの機材を目にすることも多くなった。そして、そのラインナップには、各人の個性が垣間見えるような気がする。
確かに、撮影対象が機材を決めさせるのかも知れない。しかし、同じ対象物を撮るにしても、やはりそれぞれに考え方の違いが現れる。
我輩は
イラク空軍的な買い物をしているので、あまり組織的な力を発揮しないような気がする。しかしまあ、少なくともNikon F3と、24mmと135mmのレンズは外せないという気持ちは持っている。実を言うと、それだけあれば不自由しない。他に持っている機材は、言うなれば贅肉機材と言えるか。贅肉というのは意識して運動しないと減らない。同じように、贅肉機材は意識して使わねば贅肉であり続ける。
今は自分自身に「後々、考え方が変わった時のため」などというもっともらしい言い訳をしている。「ダイエットは明日から」と言っているのと同じかもな。
我輩の場合、中判カメラのラインアップが贅肉の無いスッキリとしたラインナップであろうかと思う。機材に執着する事もなく、純粋に実用面でしか考えていない。
ゼンザブロニカのケースだが、広角40mmは風景用に、マクロ110mmはブツ撮り用に、中望遠180mmはポートレート用に無駄なく使っている。レンズはこの3本だけ。そう考えると、余程、中判のほうが金が掛からず済んでいる。そうでなければ、今頃は破産だ。