[164] 2000年10月22日(日)
「関心があるから書く〜デジタルカメラ」
我輩が今まで使ってきたデジタルカメラはショボいものばかりだった。
「オリンパス・C-1400L」、「フジ・ファインピクス700」、「オリンパスC-2020Z」。
当時としては驚きの機能と性能を持ったカメラたちだが、やはり絶対的な性能が十分ではなく、結局は妥協の選択でしかなかった。
一昨日は「写真工業」の発売日だった。今回のテクニカルレポートは「キヤノンEOS D30」という一眼レフ型レンズ交換式デジタルカメラ。
このカメラ、ちょっと見ると銀塩カメラのEOSに見える。いや、ジッと見てもやはりそう見える。
ここまで来ると、今までデジタルカメラに我慢を強いられてきた部分も少なくなっている。
「EOS」の名を語るだけあって、既存の銀塩カメラのシステムを利用することによって、様々な撮影シーンに対応出来る。大きさや形、操作系も銀塩カメラとほぼ同じで使いやすそうだ。
正直言って、「欲しい」。
雑文に書くからには、関心が無いワケはない。
ただし、我輩のシステムを生かすならば、Nikonマウントでなければならぬ。そうなると「Nikon D1」か「FUJI FinePix S1 Pro」か・・・、と欲望は転化してゆく。
しかし、まだまだ不満はある。「価格」と「CCDサイズ」、そして「データ保存」である。
安くはなってきたとは言っても、十分に高価だ。製品寿命の短いものの価格とは思えない。これが適正価格であり、これ以上下がりようがないとするなら問題は深刻。
CCDのサイズについては、銀塩カメラの交換レンズ群を利用するには不都合である。現時点のCCDサイズが最良の選択だとは誰も思ってはいまい。同じ画角を得るには焦点距離の短いレンズを選択することになり、被写界深度も当然変わる。
CCD製造の歩留まりがフルサイズ化を阻むのは容易に想像出来る。現時点での妥協点がこのサイズなのだろう。だから目標はまだ先にあるのだ(CCDのサイズの問題で、画素数の話ではない)。
あとは、フィルム媒体への書き出しをサポートすれば完璧と思われる。デジタルデータのまま30年以上保存する方法はまだ開発されていないというのがその理由。それらがクリアされなければ、フィルム媒体によって長期保存をする以外に方法は無い。
前にも書いたが、「ファイル形式の普遍性」、「記録媒体の安定性」、「エラーの混入」など、不安材料は尽きない。
こういった長期保存性は、ユーザーが求めているかどうかという問題ではなく、写真に求められる必要条件である。
それはなぜか。
話題が転換するので、それは次の雑文で続けよう。
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