[075] 2000年 7月 4日(火)
「我輩は暇人なのか」
カメラとは直接関係ない話で申し訳ないが、今日は我輩の近況をお伝えする。
この「カメラ雑文」を毎日のように更新しているということで、どうも「我輩というヤツは余程の暇人なのだろう」と思う者が出てきているらしい。それはとんでもない誤解だ。
我輩がこの文章を書くのは、たいていが夜中だ。それ故、今までの更新のほとんどが、午前1時や2時という時間である。こんな時間に書くのは「暇人」とは呼ばない。単なる「変人」なのだ。
とにかく、今、我輩は公私共に忙しい。トイレに行く時間も惜しいくらいだ。しかし忙しいからこそ、その勢いで文章を書くのである。
ましてや、我輩は昔から運営している動物と自然環境についてのサイトがあり(我輩のキャラクターが違うので、教えることは出来ない)、そこでも毎日雑文を書いている。暇かどうかと言う問題ではなく、燃えているかどうかという問題なのだ。
雑文を休む時は、「どう考えても本当に時間が無い時」か、「書くことが無い時」か、「燃えていない時」なのだ。
お分かり頂けたか? では、また明日・・・。
ん? 今回はあまりに短すぎると? そうか・・・分かった。では、もう少しくだらない文章を続けようか。
「我輩はなぜ新品にこだわるか」
我輩はなぜ新品にこだわるのか?
それは、今まで何度も言っているように、ダイヤル式カメラが新品で手に入るのは、もう今しかないだろうと予想されるからである。
しかし、もう一つ理由を挙げるとすれば、それは、新品を自分の手で丸くしたいからだ。
諸君は、金属モデルガンを知っているか? 亜鉛ダイキャスト製の模造銃に金メッキ(あるいは真鍮メッキ)を施した玩具だ。ちなみに、金属銃は銃刀法によって銃身に孔が開けられておらず、弾を飛ばす構造にはなっていない。
モデルガンのメカを動作させる時、新品では部品の“バリ”などによって動きは固い。しかし、何度も動かすことによって、バリが取れてカドが丸くなり、メカの動きがスムーズになる。この微妙な具合は、その銃を使う者の力加減で変わってくるものだ。
例えば、最初は引き金の動きが固くても、そのうち自分の指の動きにスムーズになったりする。最初からスムーズであるのも良いが、やはり自分で動作を丸くすることによって、愛着が増していく。
カメラの場合もそれと同じで、新品特有の固さは良い刺激だ。例えば、ニコンF3の巻き上げレバーは軽いことで有名だが、予備角へ引き出す時の固さについては新品を手に入れるまでは知らなかった。新品では本当に「カチン」と音がするくらいクリック感がある。この感触は、使い込まれた中古品では得られない。
新品で使い始め、自分の使い方で変化していくカメラを見ていると、カメラと自分の履歴が重なってゆく。最初から百戦錬磨のカメラと付き合うより、カメラと共に成長した自分がそこにリンクするのだ。
そもそも、新品のカメラというのは初心を蘇らせ、新たな気持ちを抱かせる。それはあたかも、新学年になって新しい教科書を手にする学生のようだ。毎年、新しい教科書を手にするたび、「今度こそ熱心に勉強するぞ」と思ったものだ。お下がりの教科書ばかりでは、メリハリが無いではないか。
人生、死ぬまで修行だ。時々、「今度こそ良い写真を撮るぞ」と思うことも必要だろう?
これが、我輩が新品にこだわる理由だ。
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