[042] 2000年 5月30日(火)
「マニュアル露出」
我輩はマニュアル露出で撮影することが多い。絞りとシャッタースピードを、ダイヤルによって自分で設定するのだ。
一見、「露出を自分で判断して、自分で設定する」という積極的行動のようにも見えるかも知れない。しかし本当のところは、「余計な事を考えるのがめんどくさい」だけなのだ。
我輩は、とにかくめんどくさいのがキライだ。頭を使って効率良くやるということよりも、手間が掛かっても従来の方法を通したくなる。これは理由などない。好き嫌いの問題だ。
AEは、自動的に露出を設定してくれる。しかし、万能とは言えない。いや、仮に100パーセントの確率で露出が当たったとしても、それはあくまでも標準的な露出であり、撮影者の意図する露出であるかはまた別の問題だ。正解は1つではない。
照明光が一定の場合、露出などは1度決めればあとは似たようなものだと思っている。それが「我輩の適正露出」である。状況に応じて再測光することはあるが、同じシーンで何度も測光することはしない。そして、そのためにマニュアル露出を使う。
我輩にとってのマニュアル露出とは、「露出設定を任意の点で固定させる」という意味でしかない。そして、これが気を使わないで済むことに繋がる。
普通なら、
「おっと、画面内に強い反射光が入ってきたな。このカメラは分割測光だから特に気にすることもないだろう・・・まてよ、なんだか露出値が変わったような気がするな。やっぱり影響したのか? よし、ここはスポット測光に切り替えて・・・、いやいや、露出補正のほうがいいかな?」
などと余計なことを考えてしまう。もし我輩なら、考えすぎて確実に失敗する。
それなら、最初の測光値で露出を固定しておき、必要に応じてシャッタースピードを前後させるほうが分かりやすい。その都度測光した値に補正を掛けるなどという芸当は、我輩にはとてもとても・・・。
こんな言い方では皮肉に聞こえたかも知れないが、今回に限っては、他意は無い。
AEロックや、露出補正、スポット測光などは、使いこなせれば便利かも知れぬが、その便利さを知らなければ、苦労も苦労とはならないのだろう。
よくF3は露出補正がやりにくいと言われる。少なくとも、露出補正の便利さは知らないほうが良さそうだな。
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