2000/04/05
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表紙

1.主旨と説明
2.用語集
3.基本操作法
4.我輩所有機
5.カメラ雑文
6.写真置き場
7.テーマ別写真
8.リンク
9.掲示板
10.アンケート
11.その他企画

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カメラ雑文

[493] 2004年06月18日(金)
「蔵王のお釜(4)-1」

我輩の通勤カバンは重量が5kgある。少し大きなカバンのため、色々と詰め込んでそれくらいの重さにしてある。通勤時には、そのカバンを持った腕を真っ直ぐ下ろさずに少し持ち上げた状態にする。
これは、持久力を上げるための運動なのだ。

蔵王のお釜撮影では、常に時間との戦いだった(参考:雑文444雑文445雑文447)。
そのために頼りになるのがスタミナ。いくら瞬間的に大きな力が出せても、それが続かなければ意味が無い。数分の時間差で最終バスに乗り遅れてしまう状況では、崖登り中に疲れたからといって休むわけにはいかないのだ。

通勤時の運動は、身体の一部分ではあるが負荷を長時間かけることによって、その状態に慣れるというのが目的。
会社に着くと疲労した腕が微妙に震えているのだが、左腕なので業務に支障は無い。バランスを考えて帰宅時は右腕を鍛えている。
最近では少し成果が出てきたのか、カバンを持ち上げるのも苦にならなくなり、息も乱れなくなった。体重も5kgほど減った。

そういうわけで、体力のほうは日頃から準備をしている蔵王のお釜撮影計画だが、今年のスケジュールはなかなか目処がつかない。また天気にも左右されるため、単純に休みが取れても現地で晴れなければ意味が無い。従って、「絶対に行く」という情熱を持たずにただ状況に流され続ければ、結果的に一生行けないということにもなりかねない。

次に蔵王を訪れる時にはビデオ撮影も行うつもりであるから、「ビデオカメラ」、「長時間バッテリー」、「ビデオ用雲台」、「DV編集ソフト」、「DVDオーサリングソフト」、「大容量HDD」、「Windows XP(NTFSを使う目的)」が必要となるため、それらを順次購入した。金策のために売り払ったカメラやレンズもあったが、不足分は丁度良いタイミングのイラスト描きのアルバイトに助けられた。

ところで先日購入した「MINOLTA α-9xi」は、マルチスポット単体露出計と35mm判カメラを1台にまとめる意味があった。背負ったザックからいちいち単体露出計を取り出して測光するというのは非常に効率が悪いので、35mm判カメラで測光出来れば有り難い。何しろヘタをすれば、中判カメラと35mm判カメラそれぞれ1台ずつ、そしてビデオカメラ2台を首や肩にさげることになる。露出計など持つ余裕は無い。

以上、α-9xiを手に入れた時点で何とか蔵王のお釜への物的準備が一応整ったことになる。後は、天気や休日などの状況が整うのを待つばかり。6月ではまだ残雪があろうが、やはり気になるので週末の天気予報をチェックすることが多くなった。

6月12日(土)は、時々雨という天気だった。まあ、梅雨に入っているのだから仕方無い。濡れた路面を走る車の音が聞こえていた。
しかし、どうやら次の日の日曜日は晴れるという予報。五月晴れ(梅雨の合間の晴れ)ということか。そしてその後は再び曇や雨に戻るらしい。
「これは、またとないチャンスか・・・?」
既に土曜日も夕方であったが、とりあえず家族には「明日蔵王に行くかも知れない」と言っておいた。

荷物の準備について、35mmフィルムの残量は十分なのだが、120フィルムが10本と少し不安。探すと220が2本あったため、これを追加した。220フィルムホルダーの中枠が余計な荷物となるが仕方無い。
ビデオカメラは、Canonの3CCD大型カメラとSONYの単CCD小型カメラを使う。小型のほうはポケットにでも突っ込み、旅の様子を撮る予定。
ビデオのバッテリーはそれぞれ3つずつ持って行くが、充電状態は不明。今から充電しても時間的に全てを充電するのは無理だが、それぞれ少なくとも1個はフル状態にはしておきたい。
ところが迂闊(うかつ)なことに、ビデオテープが無い。デジタルビデオの場合は同じテープを10回近く使い回すとブロックノイズが出るようになるため、新品のテープが絶対に必要。仕方無いので、夕食後の暗い道をトボトボ歩いて電器店にテープを買いに行った。昼間降っていた雨は止んでいたのだが、帰る途中で小雨に降られた。ふと立ち止まり、「明日は本当に晴れるのだろうか・・・?」と空を見上げた。

夜中、荷物をザックに詰めると、荷物がかなり重くなっていた。試しに背負ってみたが、かなり重い。12kgあった。
前回は何kgあったのかは分からないが、今回はビデオカメラが参戦するものの魚眼カメラと対角線魚眼レンズは入れていない。トータルでプラスマイナス・ゼロになると思っていたのだが。
腕だけで持ってみるとそれほど重くは感じないため、足や腰のほうが弱っているのか。もっとも、足や腰は慢性的に痛めているため、日常的に鍛えることは出来なかった。

それにしても、当日は早朝4時に起きねばならない。準備を色々とやっていると、もう23時となっていた。これ以上遅くなると睡眠不足で体力に影響が出るため、布団に飛び込んで寝た。しかしなかなか寝付けなかった。


6月13日(日)朝4時、目覚まし時計の音で目が覚めた。
眠りが浅かったのか、寝た気がしない。
起きてすぐにインターネットで気象庁にアクセスし、天気図や衛星写真などを見た。東北地方は雲がかかっている。午後になれば晴れるそうだが、午前中は曇るようだ。それにしても昨晩の予報では「曇るのは早朝のみ」という予報だったはず。この調子では夕方になっても曇というオチもあり得る。特に山では雲がかかり易かろう。
旅費もとりあえずは家計から借金するため、もし行って晴れなかったら悲惨である。

結局、確信が持てない現状では出発することは出来なかった。やり遂げようとする力が湧いてこない。
再び布団に入り、眠りについた。

(次回雑文へ続く)