2000/04/05
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表紙

1.主旨と説明
2.用語集
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5.カメラ雑文
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カメラ雑文

[846] 2015年06月20日(土)
「デジタルでのモデル撮影会(7)〜バランスポイント〜」


●ブログがきっかけ

我輩がブログを始めたのが撮影会のためであることは何度も書いた。
特定のモデル嬢とのコミュニケーションを取るというのが主目的だが、撮影会に関する情報に繋がることも目的としている。

ブログは「WebLog=ウェブログ=ブログ」と言うとおり、言い換えれば簡単に日記的記事を投稿出来るツールなのだが、他にも他ブログとの繋がりを作るための色々なツールがあるのが特徴である。
一般的には、自動履歴機能(ブログを閲覧すると閲覧履歴が自動で残る)、クリック履歴機能(閲覧者が能動的にクリックして閲覧したことを相手に知らせる)、投票機能(面白いと思った書き込みに投票出来る)、トラックバック(相手のブログに自分のブログを逆リンク出来る)などがある。

最近はSNSが主流になってきたが、それでもブログは運営会社ごとの特色があって利用価値も高い。例えば、我輩が開設しているブログは有名人も多く利用している。当然、モデル嬢も多く登録しており、我輩はそこを狙ったわけだ。

さて、我輩のブログにも時々クリック履歴が残されることがある。「関心をもって読んだよ」という軽い告知としてのクリックだが、通常、クリックしてくれた相手に対し、返礼としてクリックを返すことが慣例となっている。

しかし返礼クリックに対して返礼クリックが重なると、際限無く続いて終わらなくなる。人気ブログなどではその作業が大変な労力となろう。その作業を自動化するツール(スクリプトなどの一種のプログラム)も作られたりしたが、そこまで行くと返礼の意味も無くバカバカしい。
我輩は目的がハッキリしているので、モデル嬢には返礼クリックは返すが、モデル嬢ではない相手には返礼は一切返さないスタンスとしている。

撮影会に出るようになったある日のこと、知らないモデル嬢からのクリック履歴があった。そのモデル嬢の名前を仮にO嬢とする。
もちろんそれ以前にも、知らないモデル嬢からのクリック履歴はたまにあった。恐らく、モデル撮影をキーワードにして辿り着いたり、あるいは我輩が繋がっている特定のモデル嬢を通して辿り着いたか。いずれにせよ、我輩がブログに期待した効果である。

ただ、向こうからアクションを起こしてきた場合、我輩の好みに合うモデル嬢であるということはなかなか無い。もちろんこれは当然のこと。
こちらからが最初にクリック履歴を残す場合は我輩好みのモデル嬢を選んでいるが、向こうが最初にクリックしてくる場合は我輩が選んだわけではないからだ。
だから大抵は、挨拶程度に数回のクリックのやり取りで終わるのが常。

O嬢の場合、ブログの写真を見てみるとそれなりにかわいい顔をしている。悪くない。
しかし少し気になる点として、所属する撮影会スタジオに掲載された宣材写真が、ブログの写真とは違う顔に見える。どちらが本物か?

まあ、現段階では具体的にO嬢の撮影を検討しているわけではないので、あまり気にせず適当にクリック履歴を返しておいた。
ところがO嬢は、それ以降毎日毎日、クリック履歴を残してくる。日によっては、こちらがクリック履歴を残した数分後にクリックを返してくるので驚いた。

そのうちO嬢は、我輩が何度か参加した撮影会スタジオのほうにモデル登録したらしく、そちらのスケジュールにもO嬢が登場するようになった。
見れば、水着での団体撮影とのこと。
水着撮影会は10年前の時以来参加していないし、団体撮影3千5百円とリーズナブルだということもあり、少々検討してみようかと思う。

具体的な検討段階になると、宣材写真とブログ掲載写真の違いが気になってきた。
通常、「自撮り」と呼ばれるブログ掲載写真はシロウト撮影なのであまり写りは期待出来ないことが多い。中には、ピンボケだったり高感度粗れがあったりしてほとんど判断材料にならないこともある。

かと言って、逆に宣材写真のほうでも、いくらピントや露出が正しく撮られていたとしても、掲載枚数が少ない場合はモデル嬢の一面しか表していないこともあろうし、それが必要以上に美化された状態かも知れず、「本当にこの顔なのか・・・?」と、やはり判断に困ることも少なくない。

O嬢の場合、宣材写真よりもブログ掲載の「自撮り写真」のほうは我輩の好みであった。
ピントは合っているし、高感度粗れも無い。少し口をつぐんで「プンッ」とムクれた表情を作っているが、そこがまたかわいく見える。
それに対して宣材写真のほうは目が小さめでオバさんぽく見える。同一人物とは思えない。どちらが本物に近いのか? 見比べればホクロの位置などが完全に同じなので、さすがに別人というオチは無かろうが・・・。

それにしても困った。
団体撮影はリーズナブルなので、それに参加して顔を確かめるということでも良いが、休日開催なのでわざわざ出掛けていく手間もあり、それなりに勝算を以て参加したいところ。

我輩の考えでは、ブログのほうは写真が多いし、宣材写真とは違って素の状態で写っているような気がするが、それは希望に偏り過ぎた考えだろうか?
もし違うとしても、我輩の気に入った顔がムクれた表情の一瞬だけのものならば、撮影会の場にてその表情をしてもらえば良かろうとも思う。

●撮影当日

結局、当日まで判断保留状態で、いよいよ間に合うかどうかの分岐点まで来てしまった。
撮影会のサイトを確認すると、参加者予約はまだ3名程度のよう。参加し易いと言えばし易い。しかしクルマで行く手間と駐車料金もかかる。

もうこれ以上悩んでいると、参加したくとも現地到着までに間に合わなくなるので、とりあえず家を出ることとする。そして、もし開催時間に間に合うようであれば、直前に連絡を入れて参加しようか。
逆に、結果的に間に合わなかったとしたら、それは神が「この撮影会には参加するな」と言っているものと考えよう。

結局、撮影会開催10分前に最寄のコインパーキングへ到着したので、携帯電話で予約を入れてスタジオ入りした。
参加者は我輩を入れて3人。ちょうど撮り易い人数で良かった。

なお、撮影順は我輩がトップバッターとのこと。予約の遅い参加者から先に撮影となるルールだったことを忘れていた。
慌ててストロボ照明を組み立て、テスト撮影。団体撮影では照明に手を焼くが、今回は事前対策は考えていなかったので、とりあえず前回と同様とする。ライティング的向上は望めぬが、大きな失敗も無かろう。

そうこうしているうちにO嬢が登場。
気になるそのお顔は・・・、え? ちょっと待ってくれ・・・?

本物は、ブログの自撮り写真のほうではなく宣材写真のほうの顔だった。つまり、少々オバさん顔。実年齢はよく分からないが、最初の衣装はセーラー服だったので、少し違和感があるかなという気がしないでもない。

<セーラー服>
セーラー服

しかしまあ、ムクれた表情をしてもらえばそれなりにブログの顔に近くなるのではないかと期待しながら撮影開始。
撮影自体、O嬢は非常にノリノリで、何を言ってもウケてくれるし撮り易く面白い娘だった。

ただそれにしても笑い過ぎて、ムクれた顔は全く撮れない。
「ブログの写真みたいな表情してよ。」とお願いしたが、「えーっと、どんなんでしたっけ?」と言いながらも「こんな感じ?」と見せた表情は全く違う表情だった。どうしても目が笑って余計に小さく見える。参ったな。こちらも笑うしか無い。

確かにスタイルは良いので、水着の時はそれなりに良かったが、どうも納得いかない。ブログの写真と同一人物とは到底思えない。

<水着>
水着

●撮影後

撮影翌日、写真の幾つかをO嬢に送ったところ、大変喜んでくれて自分のブログにもその写真を掲載し、そして我輩のブログにメッセージを残してくれた。
ただその内容が、まるで我輩のブログを初めて見たかのように書いてあり少々違和感を持った。それまで毎日のように我輩のブログに来てクリック履歴を残していたのに? いや、クリック履歴だけでブログは見ていなかったとしても、初っぱなくらいは「どういう人のブログだろうか」と少し見たはずではないのか?
もしかしたらツールを使ってクリック履歴を残していたのかも知れないが、まあ、数あるブログのうち1つなど覚えていないだけだろう。

それからしばらくは、O嬢の撮影会スケジュールはそこそこに予約が入っている様子。まあ良かったかと思う。我輩はもう撮らないとは思うが、多少は縁があったのだから頑張って欲しい。
ところがある時突然、撮影会スケジュールのO嬢の枠が軒並みキャンセル状態となった。その理由として「撮影会直前になってもO嬢と連絡が取れないため」と書かれている。そして「無断キャンセル2度目のため永久追放」とまで書かれていた。
尋常では無いな。

後日、主催者のオジさんと雑談していた時にこの件を訊いたところ、今回の無断キャンセルを境にO嬢のメールアドレスが消え、そしてブログも消されたのだという。明らかに本人の意思で連絡を絶っているということなので、これ以上詮索しないとのこと。実はそれ以前から、最初の面接の段階から無断キャンセルの前科があったらしい。

さて、宣材写真とブログ写真での顔の違いの件。
恐らく、自撮りはカメラを持った手を伸ばした距離で自分を撮るので、顔の遠近感はかなり強調されていたかと思う。ちょっとでも近いものは大きく、ちょっとでも離れると小さく見えることだろう。
(参考:雑文267
それはつまり、顔の中央が膨らんで見えるわけで、場合によってはサカナ顔となってしまう。

本物がこういう顔だったとしたら・・・
自撮り写真では目鼻が大きく写る。

O嬢の場合、皮肉なことに近距離の歪んだ状態が我輩の好みにちょうど合致する良いバランスのポイントだったのであろう。しかし本物は顔が平坦で目が小さく、我輩の好みのバランスポイントから外れてしまったのかと思う。

逆に、自撮り写真で普通に見えたとすれば・・・
本物は目鼻が小さいということ。

もしそうであれば、撮影会の時には自撮り写真と同じような距離で撮れば遠近感がちょうど良かったということになる。今となっては試しようがないのが残念。