2000/04/05
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カメラ雑文

[833] 2014年11月20日(木)
「幸福度の自己分析」


我輩にとって写真活動というのは、もちろん楽しいものである。そうでなければ私費で高価なカメラやレンズを何台も買うはずが無いし、このようなウェブサイトを立ち上げ、更新するはずが無い。
しかしながら、写真活動の1つ1つの行動や動作などを細分化して見てみると、それぞれに満足度や幸福度は異なるだろうと思う。場合によっては不満足を感ずる部分もあろう。
恐らく、トータルとして満足度や幸福度が高いからこそ、多少の不満足を乗り越えられるのではないかと思う。

では今回、我輩個人についての写真活動を細かい要素で見て、それぞれの幸福度の自己分析をしてみたい。一体どんなところが満足で、どんなところが不満足なのか。
それを改めて考えてみることで、何か思わぬものが見えてくるかも知れないし、今後の活動についてのヒントになるやも知れぬ。

まず最初に、写真活動についての行動や動作などの要素について思い付くまま分けてみた。
一応、時系列で並べているが、一連の行動のものではない(つまり、撮影の度に毎回機材購入するということではない)。

(1)購入機材検討−−−−撮影機材の購入を考え、製品の選定を行うこと。
(2)機材購入−−−−実際に機材を購入すること。
(3)撮影計画策定−−−−何を撮影するのかを決め、使用機材を策定すること。
(4)スケジュール策定−−−−屋外撮影での行程を組むこと。
(5)撮影作業−−−−実際にカメラを構えて撮影する作業。
(6)RAW現像−−−−撮影したRAWデータをパソコン上で様々に調整しJPEG変換すること。
(7)画像整理−−−−保存要領に従いパソコンの中で整理すること。
(8)バックアップ作業−−−−ブルーレイディスク等の光学メディアに保存すること。
(9)閲覧・利用−−−−撮影写真を利用すること。

これら9つの要素について、それぞれにプラスマイナス5段階で満足・不満足を採点してみた。
それぞれの説明には採点の内訳を記してある。

行動・動作 評価 説明
(1)購入機材検討 撮影機材を選定するのは夢があって楽しい(+5)。しかし費用の面で選択肢が限られてしまったり、要求を満たす製品が無かったりということから、答の無い答を探して堂々巡りにハマることは常で、その場合は苦痛にもなる(−2)。
(2)機材購入 新しい機材を手に入れることについては楽しいが(+5)、実店舗での購入はその場所へ行く苦労があり、通販の場合でも届くまでの間にヤキモキさせられることも多い(-2)。
(3)撮影計画策定 打ち立てた仮説や撮影効果を撮影で実証しようとする計画は面白い(+4)。しかし本当に上手くいくという勝算が無い時は無駄な努力になることを心配する(−1)。
(4)スケジュール策定 日程や行程を策定するのは調べ物が多く、時間を浪費する大きな原因となり、押し迫っても決まらない時にはストレスにもなる(-3)。しかし基本的に、自分の思い通りに計画するのは楽しい(+4)。
(5)撮影作業 撮影というのは観光やレジャーの側面があるので楽しいかとは思うが(+4)、撮影行為そのものとしては苦労が多い(-3)。もちろん、撮影の手応えがあった場合は喜びは大きいが、頻度を考えると大きいとは言えまい(+2)。
(6)RAW現像 −4 撮影枚数が多い時には作業時間を考えると大変憂鬱になる(−5)。しかし、RAW現像により質の良い画像が得られることの期待感がある(+3)。それでも、元画像が悪くRAW現像でも調整限界に行き当たると意気消沈する(−2)。
(7)画像整理 −3 RAW現像したものを、内容を見ながら「日別分類」か「対象別分類」かに振り分けること、そして「対象別分類」ならば1枚1枚をカテゴリに割り振ることは根気が要る(−3)。
(8)バックアップ作業 −5 バックアップはブルーレイディスクに収まる容量での前作業整理が必要であるし、作業中はポカミスでのデータ消失の危険性が無いとも限らず緊張も強いられる(−3)。また低速ライターのため書き込みの時間がかかって効率が悪い。その間はドライブが占有されてしまい映画DVDも観られない(−2)。
(9)閲覧・利用 画像閲覧は愉しみそのものである。特に博物館撮影では、画像閲覧時点でようやく博物館を利用出来たという気になる(+4)。また写真が印刷物に掲載される場合は、役割を果たしたという達成感(+3)と、思った色や調子が出ていなかったりした場合の不満(−2)がある。

これらの採点値を、表計算ソフト「マイクロソフト・エクセル」にてグラフ化してみたのが次のものである。

<我輩の幸福度グラフ>
我輩の幸福度グラフ

これを見ると、撮影自体はそれほどポイントが高いというわけではないということが分かった。それでもなお撮影に力を注ぐということは、最終的に到達する「閲覧・利用」に期待を向けているということかと自己分析する。

それにしても、明らかにパソコン作業がネックであることが分かる。RAW調整と現像、そして整理とバックアップ作業が負担となっており、これでは、その先の幸福度の最も高いはずの「閲覧・利用」にまで辿り着かないように見えるし、実際もその通りである。

もちろん、負担だからと言って作業を怠けてばかりいるわけではないが、例えば去年の入間航空祭で撮った写真がまだ全てRAW現像出来ていない。というのも、とにかく失敗をカバーするために高速連写しまくったせいでカット数が異常に多く、ピンボケやフレームアウトなど明らかな失敗分は削除したものの、成功カットは連写の弊害で同じような画が何十枚とある。こんなにあっても仕方無いので間引きしようと思うのだが、詳細を見比べると微妙に差があったり、無かったり・・・。どれを残すのかを単純に決められず途中でやめてしまったりするのだ。「続きはまた今度にするか」と。

これは極端な例であったが、そうでなくとも毎日増える画像をこまめに管理しておかねば、その先の画像利用のステージへ行けないことは確か。
雑文829で書いたように、バックアップ作業にケリをつけたものの、RAW現像段階で大量の画像を1つ1つ目で見て判断するのは、やはりどうしても時間と労力がかかって及び腰になる。

その点をスッパリと割り切ってしまうか、あるいは効率的な方法を見付けるかを考えねばなるまい。それを実現させれば、もっと写真の楽しみを味わうことが出来るだろう。