2000/04/05
OPEN

表紙

1.主旨と説明
2.用語集
3.基本操作法
4.我輩所有機
5.カメラ雑文
6.写真置き場
7.テーマ別写真
8.リンク
9.掲示板
10.アンケート
11.その他企画

12.カタログ Nikon
 F3 (F3H)
 FM3A
 FM2
 FM
 FE2
 FE
 FA
 FG
 FM10
 FE10
 F4
 F-401X

Canon
 AE-1P
 AE-1
 newF-1

PENTAX
 K1000
 KX
 KM
 LX
 MX
 MZ-5
 MZ-3
 MZ-M

OLYMPUS
 OM-3Ti
 OM-4Ti
 OM-2000

CONTAX
 ST
 RTS III
 Aria
 RX
 S2

MINOLTA
 X-700
 XD

RICOH
 XR-7M II
 XR-8SUPER

カメラ雑文

[829] 2014年11月09日(日)
「デジタル画像のバックアップ問題にケリをつける」


ここ数年、我輩はミラーレスデジタルカメラのマイクロフォーサーズ機を使っている。
日常的に持ち歩けるコンパクトなマイクロフォーサーズカメラのおかげで、毎日毎日、何かしら画像が生産される。

外食すれば料理を撮影、回覧板が回ってくればメモ撮影、通勤中に気になる風景を目にすればカバンから取り出し撮影。
OLYMPUSの5軸手ブレ補正と周辺までクリアなマイクロフォーサーズレンズによって、たとえメモ撮影であろうとも常にメインカメラとしての描写が得られるのが良い。

<通勤中のふとした風景でもメインカメラで撮影出来る>
(※画像クリックで長辺1200ドットの画像が別ウィンドウで開く)
通勤中のふとした風景でもメインカメラで撮影出来る
OLYMPUS E-P5/14mmF2.5/ISO200/F2.5/1/13sec. [2014/04/11 18:28]

また、ライブビュー撮影のためアングルの幅が広がり、写真としてのバリエーションが増えた。それに加え、ストロボによる積極的ライティングで撮影パターンが無限に広がり、これまでとは比べ物にならないほどのカット数の写真を得ることとなった。

そういうわけで、少しでもデータのバックアップをさぼっていると、すぐにパソコンのハードディスク容量が一杯になる。いやそれだけならまだしも、この状態でハードディスクがクラッシュすると大量の画像を永久に失ってしまうことになる。
これは大きなリスクと言えよう。

以前、雑文649にて画像ファイルの分類保管方法ついて述べた。
この方法は現在でも変わらず続いているわけだが、始めた当初から心配している問題があった。
それは、バックアップの方法についての問題である。バックアップを実施したいと思っていても、その運用方法が完全には確立出来ていなかった。

我輩が撮影するデジタルカメラのデータ管理は、大きく分けて2つの分類体系を持つ。
「日時分類」と「被写体別分類」である。

写真を撮影した後、まず、撮影したRAW形式の写真データをパソコンに移す際、撮影日時の名前でフォルダを作成し、ファイル名を「年月日時分秒」でリネームして格納する。そしてRAW現像でJPEG形式の画像を生成した後、それらの中から被写体別の分類にしたほうが良いと判断したものをRAWとJPEGのペアで移す。

被写体別の分類の例を挙げると、「博物館資料撮影」や「テーブルトップスタジオ撮影」、「火山撮影」など、我輩が個人的に強いカテゴリとして考えているものである。
これらは、日付で探すよりも被写体の分類を手掛かりにして探すほうが効率的であるし、何よりも写真が日付単位で分散してしまうことを防ぐためでもある。

さて、これらの分類された画像データは、そのまま放っておくと当然ながらハードディスクの容量限界に行き当たる。いつかはブルーレイディスクなどにバックアップし、ハードディスクから消去(整理)せねばならぬ。
しかしながら、ハードディスクの容量(現時点で1.5TB=1,500GB)に対してバックアップメディアであるブルーレイディスクは1枚あたり25GB(実質20GB程度)。必然的に分割バックアップとなる。

分割バックアップについて、日付分類では特に大きな問題ではない。バックアップされたディスク番号の若い順に時系列となっており混乱は無い。
しかし被写体別分類の場合、バックアップの単位に大いに悩むこととなる。時系列ではなくカテゴリ単位となるわけだが、ブルーレイディスクの容量に満たないカテゴリもあるし、大幅に越えるカテゴリもある。そうなると、1つのカテゴリを分割したり他のカテゴリと合わせてバックアップする必要があるが、ちょうど良い容量に収まるよう調整が大変面倒。もしこの調整を怠れば、バックアップディスクの枚数が無闇に増えてしまう。

いや、そもそもの問題は、被写体別分類はそのカテゴリの中身がいつまでたっても確定しないということである。撮影するたびにそのカテゴリに新たな画像が追加されるので、バックアップタイミングの見極めが難しい。

画像数の少ないカテゴリでは、「もう少し画像が増えてからバックアップしよう」と考えていても数年間動きがなかったり、バックアップしたばかりのカテゴリに後から追加があって無用な分散が起きたりすることもある。だから何も考えずにバックアップしていると、極端な話、バックアップするたびに同じカテゴリが分割・分散されることになる。
そしてバックアップ出来たとしても、後日画像を探すことになれば、複数のブルーレイディスクに分散されたカテゴリから探すのが一苦労であった。光学メディアのアクセスの遅さも運用上のネックである。

そこで最近、運用の面で1つの改善を実施した。
画像運用専用の外付けハードディスクを用意し、これまでバックアップしてきたJPEGのみをそこにコピーして1ヶ所にまとめることとした。
画像専用のドライブとして、しかもJPEGデータのみに限定することで、これまで撮ったデジタルカメラ画像の全てが1ドライブに収まる。もちろん、このドライブがクラッシュすると全画像が消えるリスクがあるわけだが、バックアップ済み画像なので何ら問題無い。

この方法をやってみると、これまでデジタルカメラで撮り始めた1998年からの全ての画像を貫いてアクセス可能となり大変便利になった。
これにより、画像の利用も活性化された。

また運用面だけでなく、被写体別分類でバックアップするたびにカテゴリが分散される問題についても、ブルーレイディスクにあるデータはあくまでも保存用と割り切れる。フォルダ構造さえ保っておれば、何も考えず端からブルーレイディスクに分散バックアップしていけば良い。

将来、4Kや8Kビデオが一般的となれば、現在のようなブルーレイディスクを上回る容量の光学ディスクが開発されることだろう(開発は現時点で進行中だとは思うが)。 もし1枚で1TBくらいの光ディスクが実現されれば、バックアップも効率的になろう。

もっとも、そんな大容量のデータが貯まるまではバックアップ出来なくなることも事実だが・・・(※)。

(※光学ディスクは記録ピットが1本の螺旋状に並んでいるため、ハードディスクのように真の意味でのランダムアクセスは出来ず1本書きである。追記という方法も可能ではあるが、読み出し互換性を最大限に考えるとバックアップ用途としては好ましくないばかりか、リードイン・リードアウトで無駄な容量を浪費してしまう。だから光学ディスクに一気に書き込むためには、ハードディスク側に一定量のデータが貯まるまでバックアップは出来ない。)