2000/04/05
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表紙

1.主旨と説明
2.用語集
3.基本操作法
4.我輩所有機
5.カメラ雑文
6.写真置き場
7.テーマ別写真
8.リンク
9.掲示板
10.アンケート
11.その他企画

12.カタログ Nikon
 F3 (F3H)
 FM3A
 FM2
 FM
 FE2
 FE
 FA
 FG
 FM10
 FE10
 F4
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MINOLTA
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カメラ雑文

[806] 2014年01月14日(火)
「2013年年末帰省日記(1日目)」


●九州帰省の事前計画

2013年も12月が目前に迫った11月の末、「今回も九州帰省は年末か」と漠然と思っていた。
前回帰省時は豚児と2人だったが、今回はヘナチョコ妻も入れて3人となろうか。一応、2人の意思確認をして年末の計画を立てた。

前回の帰省を踏襲した形で考えると、移動はまた新幹線か。
しかし今回は、現地での行動についての計画立案は難航した。というのも、九州帰省も回数を重ねていくうちに新鮮味が無くなり、豚児も「飽きた」と言い出す始末。「飽きたとは何だ」とは思ったが、九州に行って一日中実家に居るにも面白く無かろう。 そこで色々と考えてようやく1つの計画を立てた。小倉に行く前に広島で途中下車し、そこで一泊観光しようというもの。

これまで、広島旅行など考えたことは無かった。というのも、関東から見れば広島も九州も距離に違いは無く、わざわざ広島へ行って帰るくらいならば、少し足を伸ばせば九州まで行ってしまう。九州を目の前に引き返すのもおかしい。
今回は逆の発想で、九州帰省のついでに広島に寄ろうということである。
ちなみに途中下車すると特急券が分断されるので大人1人あたり2千円くらい割高になる。一方、乗車券については、小倉までの往復割引に違いは無い。

帰省ラッシュを避けるために12月27日の金曜日から休暇を取り、インターネット上にて、新幹線予約、広島市内ホテル予約、北九州のレンタカー予約を済ませ、準備万端とした。
移動に関する大まかな日程は次の通り。

・12/27(金) 東京→広島
・12/28(土) 広島→小倉
・12/29(日) 小倉
・12/30(月) 小倉
・12/31(火) 小倉→東京

広島観光については、4年前に出張で広島に行った時のルートを踏襲することとした(参考:雑文683)。実績のあるルートのほうが迷いも無く確実であるし、我輩自身、当時は画素数と画角に不満のある「SIGMA DP2」で撮ったものだから今回はマイクロフォーサーズで撮り直したいという気持ちも大きい。

ところが12月も半ばになって再度2人に確認したところ、「寒いし日程が詰まっているので大変そう」とのことで、色々と協議した結果、今回の帰省は取りやめとすることになってしまった。
これにはさすがに参った。
特に、豚児は新幹線移動が負担になっているというので、急遽フェリーなどの可能性を探ったが、この時期に空いているはずもなく、中止の結論を覆すには至らなかった。
結局、全ての予約をキャンセルし、年末はおとなしく過ごすこととした。

しかし実家から「1人でも帰ってくるか」との打診があり、我輩も何となくそういう考えもあったことから、ルートはそのままに我輩1人での帰省を決めた。
幸いなことに、1日早い年末休暇のために新幹線の指定席は空きがあり、ホテルも安いところが取れた。ただ、小倉でのレンタカーは空きが限られており、ピンク色のコンパクトカーしか選べなかった。
ピンク色か・・・。

さて、カメラの機材選定について考えた。
今回は一人での帰省、かつ、新幹線移動なので、荷物は出来るだけ少なくしたい。複数人での旅行ならばトイレに行く時にも荷物番がいるので気が楽だが、一人だとどこに行くにも全ての荷物を持ち歩かねばならぬ。

まず、バッグはカメラ用と生活用具用の2つを準備。観光スポットなどを回る時にはカメラバッグのみを持ち歩き、生活用具バッグはコインロッカーや宿泊地に置いておくと効率が良いと考えた。

<2つのバッグ>
2つのバッグ

カメラ機材については、デジタルカメラはマイクロフォーサーズ一式、そしてフィルムカメラはFUJIのGA645を考えた。
しかし今回は火山巡検や豚児撮影など無いので、フィルム撮影の機会は無いのではないかと思い直した。撮影効率を考えると、思い切ってデジタル一本で行くとするか。

デジタルカメラについては、最初からフルサイズ一眼レフカメラは眼中に無かった。以前は「Nikon D700」などさほど抵抗無く旅に持ち出していたものだが、今ではとても考えられぬ。

交換レンズは、OLYMPUS製高画質標準ズーム「12-40mm F2.8」、Panasonic製超広角ズーム「7-14mm F4.0」と高倍率ズーム「14-140mm F3.5-5.6」の特長ある3種を選定。

ただし常用するのは「12-40mm F2.8」と「7-14mm F4.0」の2本とし、レンズ交換の手間を省くため「OLYMPUS OM-D E-M1」と「OLYMPUS E-P5(※)」のボディ2台で使うこととする。
一方「14-140mm F3.5-5.6」のほうは、もし望遠が必要になった時のための予備装備であるので、これはカメラバッグのほうには入れずに生活用具と一緒にしておく。

(※先日の雑文では「Panasonic GM1」を購入するかどうかで悩んでいたわけだが、結局はノイズ嫌悪症の症状が勝って「E-P5」を購入。おかげで「GM1」の購入欲が完全霧消した。その件については後日詳細に記載したい。)

<2台態勢>
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2台態勢

「E-P5」は、我輩自身で画質比較してみたわけではないが、仕様としては「OM-D E-M5」と同じイメージセンサーを搭載しており、それはすなわち「OM-D E-M5/E-M1」の画質と同等であることを意味する。またそれだけでなく、手ブレ補正機能もOM-D系と同等の5軸手ブレ補正を搭載しており、今回の2台のカメラはほぼ同じ物として使える。ボディサイズもEVF(電子ビューファインダー)が有るか無いかの違いである。
つまり、レンズだけを考えて使い分ければ良い。

ただ、「E-P5」は頭のトンガリが無いので、パッと見た目の印象はコンパクトカメラ的で威圧感を与えない(参考:雑文783)。その特徴を活かすには、コンパクトなレンズもあったほうが良かろう。スナップならば24mm相当の広角レンズが欲しい。
そんな発想から、日程ギリギリに注文したのがパンケーキレンズの「Panasonic 14mm F2.5」。これは残念ながら28mm相当であるが、24mm相当の広角レンズとなると大きなものしか無かったのでこれで妥協したい。とは言うものの、思いのほかコンパクトで利用価値は高い。

<14mmパンケーキレンズを装着したE-P5>
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14mmパンケーキレンズを装着したE-P5

それから蛇足に近いが、Android-OSのWiFiタブレット端末も購入した。
近所の電器店のチラシに、年末売り出しとして中国製タブレット端末が7千円で出ていたので、それをオモチャ代わりに買おうと思ったのである。Android端末ならばOLYMPUSのWiFi通信対応カメラで遠隔操作が可能なのだ。今回使うデジタルカメラ「OM-D E-M1」と「E-P5」は両方ともWiFi対応している。
ところが購入直前によく調べてみると、7千円の中国製タブレットは粗悪品で使い物にならないという評判。そこでその代わりとして台湾製ASUSのタブレットを通販購入となったわけだが、結局1万6千円の出費となってしまった。

デジタルカメラの遠隔操作については、WiFiを使わずともHDMIライブビュー出力が対応していれば何も問題無いわけだが、残念なことにOLYMPUSのミラーレスカメラはHDMIライブビュー出力に対応しておらず、WiFi接続を利用するしか方法が無い。WiFiだと速度が遅いのでコマ撮りのような動きになってしまうのが難点であるものの、例えばクルマの下面を撮影して点検するというような使い方も出来るので、便利と言えば便利。

<WiFiを利用したタブレット端末からのモニタリング撮影の例>
WiFiを利用したタブレット端末からのモニタリング撮影の例
WiFiを利用したタブレット端末からのモニタリング撮影の例

もっとも、今回の旅ではこのような遠隔操作は必要無いであろうから、カメラ側のデータをタブレットに転送して大きな画面で楽しむようなビュアー的使い方を期待するものである。

ちなみにインターネット接続について、我輩自宅にはWiFiのインターネット環境は無い。タブレットからのWebブラウジング用途は考えていないので問題無いのだが、ただ、デジタルカメラを遠隔操作するためにはOLYMPUSの提供する「アプリ」と呼ばれるタブレット用ソフトウェアの「OLYMPUS Image Share」をタブレットにダウンロードする必要がある。

当初、パソコンからダウンロードしてSDカードを介してタブレットにインストール出来るだろうと思っていた。
ところがタブレットが届いてインストールを試みたところ、パソコンではアプリがSDカードに保存出来なかった。これでは、タブレットがあっても何も出来ないではないか。出発まであと2日しか無いので、対策には急を要する。

そこで、無料のWiFi接続ポイントを試してみることにした。
東京駅や上野駅には、旅行者向けに無料のWiFiポイントが開放されているとのこと。翌日夜、つまり出発前日の会社帰りに上野駅の山手線ホームで試してみたところ、確かにインターネットへの接続が出来た。

<駅でダウンロードを試みる>
駅でダウンロードを試みる
[OLYMPUS E-P5/20mm/ISO200] 2013/12/26 19:00

続いてOLYMPUSのダウンロードページへ移動し、アプリのダウンロードを行ったところ、これがなかなか完了しない。冷たい風の吹くホームから連絡通路へ避難すると電波が弱くなってしまった。それでも時間をかければ何とかなろうかと思って頑張った。ホーム上のように風が吹かないとは言うものの、連絡通路もかなり寒い。
結局、1時間少し頑張ったもののダウンロードは完了せず、時間も体力も無いので諦めた。寒過ぎて鼻水が止まらない。
そういうわけで、今回の帰省ではタブレット投入は間に合わなかったということになる。

帰宅後、荷物の最終準備を整えて一息ついた。やはりタブレットが気になった。せっかく購入した機器なので何とか出来ないだろうか。
そこで、セブンイレブンの無料WiFiスポットを使ってみることにする。そこならばクルマで行って車内でしばらく粘れるだろう。出発直前で就寝時間が遅くなるのは不安だが、新幹線移動なので睡眠不足分は電車内で寝れば良い。
クルマには防寒のため毛布やらコートやらを積み込み、万全の体勢で臨んだ。実は年賀状の宛名書きがまだ済んでいなかったので、ダウンロード中は宛名書きをして時間を無駄にしないように考えた。

近所のセブンイレブンに到着し、早速ダウンロード開始。
毛布を羽織って年賀状を前にLEDランタンを点けようとしたところ、タブレットのダウンロードのステータスバーがみるみるうちに100パーセントになったではないか。上野駅ではステータスバーすら表示されなかったが、ここではなぜこんなに早い・・・?

<みるみるうちに100パーセント>
みるみるうちに100パーセント
[OLYMPUS E-P5/20mm/ISO200] 2013/12/26 22:29

半信半疑でタブレットのアプリを見てみると、確かに「OLYMPUS Image Share」のアイコンが出来ていた。ダウンロードに数秒とは、先程の苦労は何だったのだ。
後日調べてみると、駅の無料スポットは大量データのダウンロードは利用不可とのことで、ブロックがかかっていたらしい。まさに無駄な努力をしていたわけである。
家までの帰り道、クルマのフロントガラスにはポツリポツリと雨の跡。洗車したばかりなので小雨でも嬉しくない。

さて、予想外に早く終わったダウンロードのため年賀状宛名書きはその機会を失われてしまったが、それは翌日の広島にて宿泊ホテルで行うこととしたい。

●12月27日(金)

6時に出発する予定なので、5時15分くらいに目覚ましをセットした。
しかし予想していたのだがアラームが鳴る前の5時頃に目が覚めたので、そのまま起きて着替えて朝食のコーンフレークを食す。窓のシャッターが閉まったままだが、どうやら雨が降っている音がする。荷物を増やしたくないのに折りたたみ傘が必要か。しかし旅の途中で傘が必要になって困るよりも、今から雨が降ってくれたおかげで迷いも無く、かえって良かったかも知れない。

6時前に傘をさして出発。クルマ出発ではないので2つのバッグが負担に思う。撮影の趣味が無ければカバンは1つで済んだものを。

<外は冷たい雨>
外は冷たい雨
[OLYMPUS E-P5/14mm/ISO200] 2013/12/27 06:03

最寄り駅に着けば、後は傘無しで東京駅まで出て新幹線に乗れる。
早朝だけあって人が少ないが、それでも6時台なので席に座れるほどでもない。ただ、立っていた位置が良かったせいで、次の駅で座ることが出来た。

新幹線は11時過ぎに第一目的地の広島駅に到着する予定。昼食は前回入った店で食べようかと思う(参考:雑文683)。
ただそうは言っても、一人旅なのに食事で時間をかけるのはもったいなく思った。何とか時間を節約する方法は無いか・・・?
ならば、途中で弁当でも買って新幹線車内で食べるとするか。広島到着直前の11時くらいに食べることになるが、朝が早かったのでちょうど良いかも知れぬ。

東京駅に着いて、構内売店に入ってみたところ、弁当はどれもこれも値段が高い。東京駅という立地のためショバ代が大きく入っているせいか。ちょっとしたおにぎり弁当でも800円くらいするのには驚いた。こんなに出すなら普通のレストランで食べるほうがよっぽど良い。他にも売店は色々あるので、もっと探せばリーズナブルな弁当もあるのかも知れないが、時間的余裕が無いのでもう諦めた。

くそ、ネット検索で乗り換え時間を決めたせいで、時間の余裕が全く無い。そう考えると、もし途中の電車でちょっとでも遅れが発生したら間に合わなかったろう。結果的には何事も無く時間通りに東京駅に到着出来たものの、迂闊だった・・・。
しかし早めに出ようとも、早朝はダイヤが間延びしているので、1時間くらい早めに出なければ余裕は作れない。

早足で東海道新幹線ホームに上がると、列車は既に到着して待っていた。発車まであと6分。

<東京駅新幹線ホーム>
東京駅新幹線ホーム
[OLYMPUS E-P5/14mm/ISO200] 2013/12/27 07:04

列車に乗り込むと、指定席の隣は既に人がいた。
座って間もなく列車が静かに動き出し、東京駅を後にした。とりあえず、ここまでは予定通り。改めて予定表を確認した。

広島駅までは4時間かかる。長いと言えば長いが、日頃の通勤往復でそれくらいかかるので、それを考えると短いと言えよう。体調が良ければトイレにも立たずにそのまま着くのも不可能ではない。
我輩の席は通路側であるが、それはトイレを意識したもの。しかし窓際の隣の者が席を立つ時のことを考えると、あまり熟睡も出来ない。窓際にすべきだったかと悔やまれた。
それでも何とかウツラウツラの状態で4時間を過ごし、広島駅に到着。空を見上げれば、雲が多めではあるが晴れており、濡れた折りたたみ傘が余計な荷物に思えた。

この日の予定は、呉へ行って「大和ミュージアム」と「てつのくじら館」に。そして時間があればバスで「アレイからすこじま」へ行って海上自衛隊の現役潜水艦の停泊を見学する。
いずれにせよ呉では撮影機材以外は不要なので、着替えなどの生活用具はコインロッカーに入れておこうと思う。この日の宿泊地は広島駅近くなので、広島駅のコインロッカーに入れておくべき。

<広島駅構内>
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広島駅構内
[OLYMPUS OM-D E-M1/12-40mm/ISO200] 2013/12/27 11:13

ところがコインロッカーでは300円が必要だった。手元を見ると、小銭が500円玉しか無い。自動販売機でジュースでも買って100円玉を調達しようかとも思ったが、飲みたくもないのに買うのもバカらしい。
仕方無いので改札口まで戻って両替してもらい、ロッカーに生活用具バッグを入れた。邪魔な折りたたみ傘も一緒に入れておこう。

小型のカメラバッグ1つだけとなり身軽になったので急に元気が出た。
12-40mmを装着した「OM-D E-M1」を首に掛け、「E-P5」は超広角7-14mmに付け替えた。これで2台体制となった。しかし、「E-P5」のほうはストラップを肩に掛けた状態でその上にコートを羽織っており、傍目には「OM-D E-M1」の1台しか持っていないように見える。
メモリカードも潤沢にあるし、とにかくシャッターを切りまくって旅の記録としたい。

さて、コインロッカーで少々時間を浪費したものの事前計画通りの11時30分発呉線には乗ることが出来た。呉駅までの所要時間は30分。

呉駅の到着はちょうど12時頃なので、まずは昼食としたいところ。早速、4年前に入ったトンカツ屋を探してみたところ、その場所に店は無かった。
仕方無いのでとりあえず「大和ミュージアム」の方向へ歩いて行くと、土産物店が見えてきた。見るとその2階にはレストランがある様子。エスカレータ脇には「海軍カレー」の幟(のぼり)が立っている。せっかくだから、この「海軍カレー」でも食うか。

<海軍カレーのレストランへ続くエスカレータ>
海軍カレーのレストランへ続くエスカレータ
[OLYMPUS OM-D E-M1/12-40mm/ISO200] 2013/12/27 12:43

2階へ上ると、そこには映画「男たちの大和」に使われた小道具の機関砲と、いかにも木造的な戦艦大和のデフォルメ模型があった。
「デフォルメ」と書いた理由は、この大和は比率が微妙におかしく、また各所の造りが雑なせいである。しかしよく見れば細かく造り込んであるところもあって、上手いのか下手なのか判断がつきかねる。

<2階の機関砲と大和>
2階の機関砲と大和
[OLYMPUS OM-D E-M1/12-40mm/ISO200] 2013/12/27 12:15

通常は一人で飯屋に入らないのだが、まあ人も少ないようなので今回は特別。
席に座り、メニューを出される前に「海軍カレー」を注文。900円と少々高めかなとは思ったが、同じ値段のおにぎり弁当よりはずっと良い。見ればレトルトパックが500円らしいので、白飯とサービス料金400円で計900円というところか。
食べてみたところ、まあ、普通のカレーの味がした。もちろん、旨いことは旨い。

<海軍カレー>
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海軍カレー
[OLYMPUS E-P5/7-14mm/ISO200] 2013/12/27 12:26

食後、「大和ミュージアム」へ向かう。時間は12時45分で、行程表の予定時刻より30分ほど遅いが何とかなろう。
4年前にここを訪れた時は「SIGMA DP2」を使ったが、41mm相当の画角のため、1/10スケールの巨体をワンカットで写し込むことは出来なかった。しかし今回はその反省で広角レンズが使えるカメラを用意したので、ようやくこの威容をワンカットで収めることに成功した。「大和ミュージアム」を再訪した理由はそこにある。

<換算28mm域で撮影した1/10スケール大和>
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換算28mm域で撮影した1/10スケール大和
[OLYMPUS OM-D E-M1/12-40mm/ISO200] 2013/12/27 14:00

しかし外光が大和後方から差し込むので、大和の艦首側から写すと逆光になるのが困る。ガラス窓は塞いで室内灯だけにしてもらえば、我輩だけでなく他の入館者にも好評なのではと思う。

「大和ミュージアム」には1/10スケール大和以外にも様々な資料類が展示されており、「DP2」では足りなかった解像度を今回補う撮影をしたために思ったよりも時間がかかる。ふと時計を見ると14時を回るところだった。行程表によれば、この時間には隣の「てつのくじら館」を出るくらいのはず。
最後の「アレイからすこじま」は、場合によっては省くことになるかも知れない。

「大和ミュージアム」を出て、野外展示の「しんかい調査船」を撮影し、そして海上自衛隊呉資料館「てつのくじら館」に行ったのは15時を回った頃だった。

<てつのくじら館>
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てつのくじら館
[OLYMPUS E-P5/7-14mm/ISO200] 2013/12/27 15:01

ここも「大和ミュージアム」同様に2度目の訪問ではあるが、やはり新しいカメラで撮り直したい。
全般的に暗い環境なので、強力な5軸手ブレ防止機能は大いに役立つ。フルサイズデジタルカメラならば増感で対処出来るだろうが、フルサイズではレンズが小型化出来ないので、例えば潜水艦内などの狭いところでは大きな機材の取り回しが大変だ。

<潜水艦の操舵室>
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潜水艦の操舵室
[OLYMPUS E-P5/7-14mm/ISO200] 2013/12/27 15:28

ダメ元で潜望鏡からの眺めも撮ってみたが、中心線から外れたものの、意外にもそこそこ写ってくれた。

<潜望鏡からの眺め>
潜望鏡からの眺め
[OLYMPUS OM-D E-M1/12-40mm/ISO200] 2013/12/27 15:31

「てつのくじら館」を出たのが15時40分頃。まだ空は明るいものの、雲が多くどんよりとしているせいか、一日の行動が打ち止めとなったような気にさせる。これから「アレイからすこじま」に行ってみようか迷ったが、望遠ズームレンズを生活用具カバンに入れたままにしていたことに気付いた。つまり手元に無い。停泊中の潜水艦を撮ろうにも目の前で撮れるわけではないので、望遠ズーム無しでは撮りようが無い。
そもそも事前調査不足のため、「アレイからすこじま」へはどのバスにどこから乗れば良いのか分からない。それに寒さが堪えるので気が萎える。

結局、呉での行動を切り上げ、広島駅に戻ることにした。
そして広島電鉄で原爆ドームへ行き、ライトアップされた姿を写真に撮ろうかと思う。
広島駅へは、来た時と同じように呉線の列車に乗ったわけだが、時刻表で見るとなぜか広島駅へ戻るほうが10分ほど余計にかかっているのが不思議。

広島駅に着いてロッカーに預けた荷物を取り出し、出口に向かったところ、外は雨が降っていて驚いた。小雨がパラつくという程度ではなく、かなりしっかりと降っている印象。
ついさっき、呉から広島に向かう電車からは雨の景色など見えなかった。ということは、広島に着いた瞬間に降り出したとしか考えられない。
関東の雨から逃れてきたというのに、ついに広島まで雨雲に覆われたか。

<雨の降る広島駅>
雨の降る広島駅
[OLYMPUS OM-D E-M1/12-40mm/ISO200] 2013/12/27 16:47

傘はあるので問題は無い。しかし、これから原爆ドームへ行くのが億劫に思える。ただでさえ寒い季節なのに、雨が降って余計に寒く感ずる。もうホテルにチェックインして年賀状でも書いたほうが良いのかも知れない。ただ、チェックイン予定時刻を21時と指定してしまったので、まだちょっと早いか。もちろん、連絡を入れれば済む話ではある。

しばらく迷いながらも、路面電車である広島電鉄の広島駅を何枚か撮影した。そこは終着駅らしく線路が分岐しており、幾つかの車両が分かれて停まれる構造となっているのが面白い。

<広島電鉄の広島駅>
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広島電鉄の広島駅
[OLYMPUS OM-D E-M1/12-40mm/ISO200] 2013/12/27 16:52

電車などを撮影していると、駅員が近付いてきて我輩に声を掛けたがちょっと聞き取れなかった。
「まずい、ここで撮影すると邪魔になるのか・・・?」と思いながら「えっ?」と聞き返した。
すると駅員は、「優勝した時のカラーリングですわ。」と電車車両の側面を指差した。どうやら、ラッピング電車に描かれたプロサッカーチームの話だったようだ。気軽にそういう話をしてくるのは地方都市ならではの光景かと思う。

さて、広島電鉄広島駅の写真も一通り写し終わり、これからどうするかを改めて考えた。
ライトアップされた原爆ドームを見に行くか? この冷たい雨の中を・・・。
ホテルは比較的原爆ドームに近いらしい。ならば、原爆ドームまで路面電車で行ってみるか。

ただ、路面電車の乗車作法がよく分からない。横目に観察しているとICカードを使う者が多いが、それ以外の者は乗車時に整理券を取る様子は無かった。ということは、恐らく一律料金なのだろう。

思い切って電車に乗り込み、席に座った。
車内には、バスのような運賃箱があり、そこに料金を入れるようだったが、しかし降りたいという意思表示はどうやるのだろう。車内には、停止ブザーのボタンは無いようだが。
車内のアナウンスによると、降りたい者は出口ドア付近で待機しろとのことだが、そうやると停めてくれるのか・・・?
だがよくよく観察していると、停留所では必ず停車し、出口が開かれるようだ。降りる者がいるかどうかはその時に見るらしい。

我輩は無事、原爆ドーム前で電車を降り、雨の中を原爆ドームに近付いていった。やはり思った通りライトアップされており幻想的である。
早速写真に撮っていったが、シャッタースピードは1/4秒程度と遅く、手ブレ補正機能のあるカメラでなければ手持ちではマトモには写せなかっただろう。

<ライトアップされた原爆ドーム>
(※画像クリックで長辺1200ドットの画像が別ウィンドウで開く)
ライトアップされた原爆ドーム
[OLYMPUS OM-D E-M1/12-40mm/ISO200] 2013/12/27 17:27

雨は小雨状態ではあるが、それでも傘が不要というほどでも無い。こんな時でも安心して撮影出来るのは、「OLYMPUS OM-D E-M1」の防塵防滴性能によるもの。
だがそれにしても寒さは堪える。原爆ドーム周囲を回りながら20分ほどで撮影を済ませ、ホテルのほうへ向かって歩き始めた。ポータブルナビによれば歩いて行けない距離ではない。

途中、ファミリーレストラン「サイゼリア」があったので、そこで夕食とすることにした。普段ならば一人でレストランなどには入らないのだが、寒さで堪らないので今回は特別。

<サイゼリヤ> ※食後に店を出てから撮影
サイゼリヤ
[OLYMPUS E-P5/7-14mm/ISO400] 2013/12/27 18:33

店内は混み合っており、ちょっと失敗したかと思ったが、まあ、他にも一人客がいるようなので良かろう。
「サイゼリア」はあまりお気に入りのメニューが無いので選択肢は狭く、すぐに注文が決まった。

<サイゼリヤで夕食>
サイゼリヤで夕食
[OLYMPUS E-P5/7-14mm/ISO400] 2013/12/27 18:07

食後は早々に店を出て、雨を避けるためにアーケードを選んで歩く。意外にも屋根の下でもGPS電波を受信しているのでポータブルナビが迷うことは無かった。
途中、味のある佇まいの書店を見付けて撮影した。昔はこういう感じの書店が小倉にもあった。懐かしい。小倉も今は寂れているからこんな書店はもう無かろう。

<味のある佇まいの書店>
(※画像クリックで長辺1200ドットの画像が別ウィンドウで開く)
味のある佇まいの書店
[OLYMPUS E-P5/7-14mm/ISO400] 2013/12/27 18:43

ホテルに着いたのは19時ちょうど。アーケード街も途中で途切れてしまったので、どのみち傘は必要だった。
ホテルは前払い制で、専用の支払機で3,100円を入金してチェックインとなった。

<宿泊地の「広島インテリジェントホテル・アネックス」>
宿泊地の「広島インテリジェントホテル・アネックス」
[OLYMPUS E-P5/7-14mm/ISO200] 2013/12/27 20:10

ホテルの部屋というのは照明が暗く、そのためにまぶたが重くなる。年賀状の宛名書きがかなり苦痛だったが、何とかこの夜に30枚ほど書き終えた。
まあ、まだ12月27日なので、残りは明日にしても良かろう。

<ホテル室内> ※翌日朝撮影
ホテル室内
[OLYMPUS E-P5/7-14mm/ISO200] 2013/12/28 05:40