2000/04/05
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表紙

1.主旨と説明
2.用語集
3.基本操作法
4.我輩所有機
5.カメラ雑文
6.写真置き場
7.テーマ別写真
8.リンク
9.掲示板
10.アンケート
11.その他企画

12.カタログ Nikon
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 FE10
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カメラ雑文

[787] 2013年02月14日(木)
「年末年始帰省日記(3日目-12月31日)」


●12月31日(月)−3日目
朝食はホテル1階レストランで朝7時からとなっている。早く行ったほうが客が少ないだろうと考えたが、少々出遅れて7時半くらいになってしまった。だがラッキーなことに客は少なかった。
朝食はバイキング形式で、ここは焼きたてパンが美味いとの前情報があった。期通り、確かにクロワッサンなど香ばしくて美味かった。

テーブルを挟んで親子2人。いつもは3人なのでたまにはこういうのも良い。豚児も甘える相手がおらず良い刺激になろうか。
バイキング形式だと食べる量も多めで腹が膨れる。ちなみに、もうそろそろ出ようかという頃になって混み始めた。

<朝食バイキング>
朝食バイキング
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/12/31 08:01

部屋に戻って一休みした後、ホテルをチェックアウトしてクルマに乗り、地獄めぐりに行く。
ちなみにポータブルナビの地図によれば、「サンリオ・ハーモニーランド」は意外に近いようなので、出来れば午後にでもそちらに行こうかと思う。

別府の地獄めぐりは、大きく2つのエリアに分かれている。
まず最初のエリア、間欠泉の「龍巻地獄」と赤い泥の「血の池地獄」のほうへ行く予定。

「血の池地獄」駐車場が広いのでそちらの停め、「血の池地獄」の入り口で地獄めぐりの共通券を買ったところ、隣の「龍巻地獄」がもうすぐ噴き出すとの案内を受け、急遽「龍巻地獄」へ向かった。

<龍巻地獄>
「龍巻地獄」に行くと、既に噴出孔の周りには人垣が出来ており噴出を待っている状態。我輩と豚児は、その人垣に隙間を見付けて入り込み、カメラを構えて待った。ふと見ると、脇には地獄の鬼にちなんだような着ぐるみがいる。後で豚児を並ばせて記念撮影でも撮るか。

しばらく待っていると、すぐにシューシューと音を発しながら熱水の噴出が始まった。ちょうどタイミングが良かった。

<龍巻地獄> ※トリミング
龍巻地獄
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/12/31 09:54

周囲の者たちはそれぞれ記念撮影を始め、我輩も競うように撮影したのだが、だんだんと人も去り、やがて好きな角度から自由に撮影出来るほどになった。むしろ、最初は人垣の後ろのほうで待っていれば何の苦労も無かったろう。
そう言えば、以前来た時も同じように感じた。今になってそのことを思い出した。

さて、豚児に「着ぐるみの横で記念撮影しよう」と促したところ、「撮らなくてもいい」と出口に戻ろうとした。
「なかなか撮れる機会無いぞ、友達に自慢したくないのか。」と言ってやると、「じゃあ撮る」と引き返した。
着ぐるみ撮影も最初は繁盛していたが、我々が撮ろうとした時にはもう誰も並んでおらず、すぐに撮ることが出来た。

<鬼と記念撮影>
鬼と記念撮影
[OLYMPUS E-PM2/14-42mm/ISO200] 2012/12/31 09:57

空を見上げると雪が舞っていた。陽が差して明るいので、これから本格的に降ることはあるまい。

地獄めぐりではスタンプラリーをやっており、豚児もスタンプを集めることにした。聞くと、スタンプラリーで景品をもらうのが目的ではなく、スタンプそのものが欲しいらしい。なるほど、その辺の感覚は我輩と似ておる。

<スタンプラリー>
スタンプラリー
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/12/31 10:00

売店では「ばんぺいゆ」という柑橘類が並べられており、その大きさが目を引いた。後日検索してみると、どうやら台湾から渡ってきた果物らしい。現在は熊本県八代市の特産品とのこと。もしかしたら、昨日のアクアガーデンで湯に浮いていた柚子(ゆず)は、実はこの「ばんぺいゆ」だったのかも知れない。あの時はそれほど気にしていなかったが、そう言えば柚子にしてはかなり大きかった。

<ばんぺいゆ>
ばんぺいゆ
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/12/31 10:01

<血の池地獄>
続いて、先ほど入りかけた「血の池地獄」に改めて入場。
ここは赤い色が特徴だが、湯そのものが赤いのではなく、沈殿した泥が赤い。

この日は気温が低いせいか湯気が立ち込めており、水面がなかなか見えない。しかも山の影がかかって陽の当たりが悪く、赤い色の発色が良くない。展望スペースからも撮影してみたりしたがあまり変わらず、また後で陽が高くなってから改めて来たほうが良さそうだ。

<陽の当たりが悪い>
陽の当たりが悪い
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/12/31 10:10

ちなみに豚児は、そこに設置してあった自動販売機に興味を持った様子。
地獄めぐりのカラーリングをした御当地バージョンと言ったところか。

<「血の池地獄」の自動販売機>
「血の池地獄」の自動販売機
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/12/31 10:16

駐車場へ戻る途中、土産物を物色。
今は土産物のラインナップが昔と微妙に異なっているように思う。全体的に、ローカルな怪しい物が減り、メジャー的かわいい物系が増えたような気がする。観光地定番のペナントや観光マップキーホルダーなどは消え、ケータイストラップなどが増えているのは残念。
昔は欲しくなかったペナントやキーホルダーが今になって欲しくなるのも妙な話だが、それだけ過去を懐かしむ年代になったせいかと思う。

ただ今回、ちょっと欲しいものが1つあった。それは地獄を写したレンチキュラー(縦長のマイクロレンズ)式ステレオ写真の絵はがき。よほど買おうかと思ったが、全ての地獄が揃っていないようで、買うにしても中途半端なのでやめておいた。

クルマに戻り、一息ついた。
外はかなり寒い。レンタカーを借りて良かった。もしクルマでの移動でなければ、バス停で寒さに耐えながら待つことになったはず。
クルマを発車させ、第2地区の鉄輪(かんなわ)に向かう。そこには残りの地獄が集まっているので、「かまど地獄」近くの駐車場にでもクルマを停めて徒歩で巡ることになろう。
走行中、湯気の昇り立つ風景が見えたので豚児に撮影させた。

<豚児撮影 湯気の昇り立つ風景>
湯気の昇り立つ風景
[OLYMPUS E-410/14-42mm/ISO400] 2012/12/31 10:36

目的の駐車場に行ってみると満車に近かったが、かろうじて停めることが出来た。この寒さで意外に多い。いや、逆にこの寒さだからこそクルマ移動の旅行者が多いのか。

<かまど地獄>
まずは目の前の「かまど地獄」。
入ってすぐに見えるのが鬼の像。いかにも観光地的な作り物ではあるが、これは以前からあるので「地獄めぐりに来たなぁ」という気分になる。もしこの像が古くなって今風の像に置き換わってしまうと我輩はガッカリするに違いない。

<「かまど地獄」の鬼の像>
「かまど地獄」の鬼の像
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/12/31 10:49

この先を進むと、泥の中からポコポコと湯気が湧き立っている噴出孔と、コバルトブルーの澄んだ温泉池がある。
豚児も写真を撮っていたが、ふざけた撮影ばかりしている。まあ、それはそれで豚児スタイルとして、一律に否定すべきではなかろうとは思う。

<豚児スタイルの撮影>
豚児スタイルの撮影
[OLYMPUS E-410/14-42mm/ISO400] 2012/12/31 10:52

見物客が少し増えてきた頃合に、毛のフサフサした帽子を被ったオイちゃんが出てきて解説を始めた。
「今から、タバコの煙を吹きかけてみますから、よーく見てくださいねー!」
オイちゃんがタバコの煙を吹きかけると、煙の細かい粒子が核となり、目に見えない蒸気が白く現れるという。「飛行機雲の原理と同じなんですよー」と解説していた。
ただ、タバコの煙を吹き付けるにも風向きが変わって上手くいかないことがあり、位置を変えるために「ハイ、ごめんなさいねー、ちょっと通してもらえますかー、うーん風向きが難しいなぁー!」と走り回っていたのがなかなかお茶目。
後日、ヘナチョコ妻によればテレビの温泉特集でこのオイちゃんが映っていたそうだ。

<解説のオイちゃん>
解説のオイちゃん
解説のオイちゃん
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/12/31 11:01-11:03

<鬼山地獄>
次に、「鬼山地獄」へ行った。
ここは温泉によるワニの飼育が特徴で、中央の温泉池が無ければ完璧にワニ園である。
まあ、これはこれで地獄めぐりらしさがあるので良い。

<「鬼山地獄」のワニ>
「鬼山地獄」のワニ
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/12/31 11:28

<白池地獄>
続いて、「白池地獄」。
白い泥の沈殿した温泉池が特徴的だが、熱帯魚のミニ水族館が楽しい。こんなところに世界最大の淡水魚ピラルクがいるのだ。水槽が古臭い造りなのだが、それがかえって巨大魚の不気味さを演出している。

<白池地獄のピラルク>
白池地獄のピラルク
白池地獄のピラルク
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/12/31 11:51

昨日行った水族館「うみたまご」でもピラルクはいたが、こじゃれた水槽で不気味さは無く、アッサリし過ぎて逆に印象に残らない。
それにしても、水槽の脇に「このガラスは拡大鏡ではありません」と書かれているが、そこまでいちいち書かないと疑う奴がいるのか?

さて、次に行こうとした「金龍地獄」はなぜか休館中で入れなかった。ここは観音様や仏像などが並んでおり、そして龍の像から湯気が出ていて迫力があったのだが、入れないのは大変残念。
手元の共通券を見ると「金龍地獄」の券は無かったので、休館は長期的で再開は未定なのかも知れない。

ところで、陽が高くなってきたがこの時間でも寒さはなお厳しい。途中の自動販売機でおしるこドリンクを買い、豚児と回し飲みして寒さをしのいだ。

<おしるこドリンクで寒さをしのぐ>
おしるこドリンクで寒さをしのぐ
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/12/31 11:58

<山地獄>
「山地獄」はカバやゾウを始めとした動物たちがいる。カバなどは昔からここで見ているが、ずっと同じ個体なのかは分からない。もし同じ個体ならばそれなりに高齢ではなかろうか。温泉で快適なのかも知れないが1匹だけでは寂しかろう。br>
そこから少し離れた噴出孔については、山肌から湯気が湧き立つ地点はまさに「山地獄」の名にふさわしい。

ちなみに、近くにCanonのデジタル一眼レフカメラを使っている者がいたが、見るとGPSユニットを付けているようだった。どこで撮影したのかがEXIFデータに書き込まれるらしいが、そういうのがあると便利だろうなと思う。

<「山地獄」の一角>
(※画像クリックで横1200ドットの画像が別ウィンドウで開く)
「山地獄」の一角
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/12/31 12:12

そうこうしているうちに、腹も減ってきた。そろそろ昼食時か。
次に行こうとしている「海地獄」には食事処が隣接しているので、そこで食べることにしよう。ただ、雪がまたチラついてきたので取り急ぎ「海地獄」を回ってから昼食としたい。

<海地獄>
ここも他と同じで土産物店を抜けて地獄に行くのだが、外があまりに寒いので土産物店から出られない。メガネも曇る。身体が温まるまで土産物を物色することにした。
見ると、ここにもレンチキュラー式ステレオ写真絵はがきがあったのだが、先ほど「血の池地獄」で見たものよりも若干安かった。地獄組合の統一価格というわけでもないらしい。

<「海地獄」の土産物店で暖を取る>
「海地獄」の土産物店で暖を取る
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/12/31 12:32

しばらくして身体も温まったので、意を決して地獄のほうに出てみることにした。
風も出てきて、雪が横なぐりに吹きつける。豚児は雪を口で受け止めようと風上に向かって大口を開けているが、その様子があまりに馬鹿っぽくて呆れる。

<雪を食べている・・・らしい>
雪を食べている・・・らしい
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/12/31 12:41

肝心の地獄は寒さのせいで大量に湯気が立ち込めて水面がなかなか顔を出さない。雪はチラつく程度しか降っていないが、風に流されるといかにも寒々しい風景となる。

<時々吹雪いてくる>
時々吹雪いてくる
[OLYMPUS E-PM2/14-42mm/ISO200] 2012/12/31 12:43

しかしその風のせいで湯気が払われ全容を見せる一瞬があり、そのタイミングを計りながら撮影した。

<「海地獄」の全容>
(※画像クリックで横1200ドットの画像が別ウィンドウで開く)
「海地獄」の全容
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/12/31 12:46

さて、寒さも限界なので昼食を食べて温まろう。
「海地獄」脇の食事処に入り、順番待ちのリストに記名する。レジ脇の待合所に座って待った。少し昼時のピークからズラしたせいか、待ち人数もそれほど多くない。
ここでは10数年前にヘナチョコ妻と訪れた際にちゃんぽんを食べた記憶がある。そのことを豚児に話したが「ふーん」と実感が無い様子。我輩の感覚ではそんなに昔のことのようには思えないのだが、豚児にしてみれば自分が生まれる前の話で昔話を聞いているような感覚であろう。無理も無い。

しばらく待合所で待っていると順番が回ってきて座敷に通され、我輩は今回もちゃんぽんを、豚児はだんご汁を注文。
先に出たのはだんご汁で、その量はかなりあるように見える。豚児に「食べきるか?(全部食べられるか?)」と訊くと「まあ大丈夫じゃない?」と言う。しかしどう見てもその量は子供には手に負えまい。残したら食べてやろう。
自分のちゃんぽんが出てくるまで豚児の食べる様子を見ていたが、案の定、なかなか減らない様子。

<「海地獄」で昼食>
「海地獄」で昼食
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/12/31 13:25

ちゃんぽんが出てきてそれを食べながら、ふと中庭のほうを見ると、雪がチラつく中で小鳥が降りてきて地面をつついているのが見える。なかなか風流。真夏の帰省では見ることの出来ぬ風景。
我輩は自分のちゃんぽんを食べ終わり、「さて、豚児のだんご汁のほうも片付けるか」と顔を上げた。すると、豚児もちょうど食べ終わるところだった。さすがに汁は残していたが、具はほとんど残っていない。
これにはさすがの我輩も驚いた。
子供の成長が早いことに驚くのはよくあることだが、この驚きはまた別のもの。
「・・・おまえ、帰ってから運動しろよ?」

<鬼石坊主地獄>
さて、次は地獄めぐり共通券最後の「鬼石坊主地獄」。
実はこことは別に「坊主地獄」というものもあるのだが、そこは地獄組合には加入しておらず共通券も無い。しかし「鬼石坊主地獄」のほうは新しくオープンした地獄のようで、我輩も今回初めて入る。
(後日検索してみたところ、2002年に40年ぶりにオープンしたとのこと。)
入ってみると、白い泥の中からポコポコと噴き出ているポイントが幾つかあり、それぞれ綺麗に整備されている。

<初めて訪れた「鬼石坊主地獄」>
初めて訪れた「鬼石坊主地獄」
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/12/31 13:52

写真的には、泥が丸く膨らんでいる様子を撮りたいところだが、なかなかタイミングが難しい。狙って撮れるものではなく、何枚もシャッターを切って偶然撮れることを期待する他無い。もっとも、今はデジタルカメラで結果を見ながら何度でもシャッターを切ることが出来るので、難易度はそれほど高くはない。根気と時間の問題。

我輩も運に任せて何枚もシャッターを切ったところ、そのうち1枚に妙な顔が写り込んだ。まるで宇宙人のような、あるいはUMA(未確認生物)のような顔・・・。
ここに現れた形は偶然の産物であるが、その偶然が何かのメッセージである可能性について、我輩は否定しない(参考:雑文452)。

<宇宙人の顔・・・お分かり頂けただろうか>
宇宙人の顔・・・お分かり頂けただろうか
[OLYMPUS E-PM2/14-42mm/ISO200] 2012/12/31 14:01

まあ、冗談はさておき、そろそろ地獄めぐりも終わりとし、無料券のある「サンリオ・ハーモニーランド」へ行くことにしたい。豚児もスタンプラリーをコンプリートして満足した様子。

<コンプリート達成>
コンプリート達成
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/12/31 13:56

戻り際、足湯があったので見たところ、柑橘類が浮いていたので撮影した。これもその時は柚子かと思っていたが、後日考えると「ばんぺいゆ」か? 形が不揃いなところを見ると、食用として出荷しないものを使っているのだろう。ということは、大分でも「ばんぺいゆ」を栽培しているということだろうか?

<足湯に浮く柑橘類>
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足湯に浮く柑橘類
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/12/31 14:01

クルマに乗るため「かまど地獄」の駐車場に戻ろうとしたところ、狙ったかのように強く吹雪いてきた。これもクルマに辿り着くまでの辛抱。逆に言うと、クルマが無ければ心が折れて「もう小倉に帰ろう」となっていただろう。

駐車場に戻り、クルマに乗ってホッと一息ついた。
エンジンをかけると、軽自動車のような軽い音がしてクルマが目覚めた。雪が相変わらず降っているが、積もるような雰囲気は無い。
ポータブルナビに目的地をセットして出発。

<「かまど地獄」の駐車場>
(※画像クリックで横1200ドットの画像が別ウィンドウで開く)
「かまど地獄」の駐車場
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/12/31 14:08

<ハーモニーランド>
「ハーモニーランド」までの道は単純で、カーナビゲーションを使ってもほとんど音声指示が出ないほどだった。
駐車場に入ろうとしたところ、普通車で300円徴収された。無料券持参であっても完全無料とはいかなかった。

クルマを降りて見上げると、いつの間にか空は晴れ渡り、青空が眩しい。いや、眩しいのは陽が傾いたためか。この季節、陽が暮れるのは早い。そのせいか、より一層寒さが厳しく感ずる。

無料券をパスポートに換えるために窓口に並んだ。ただし、「並んだ」とは言っても客が多いわけではない。窓口は8つあるのに、開いている窓口は1ヶ所しか無いのだ。あまり客入りが無いため他の窓口を閉めている雰囲気がありありで、かなり寂しい。
まあ、それでも無料券。

<チケット窓口>
チケット窓口
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/12/31 14:53

案内によれば、17時でいったん締め出され、その後改めてライトアップショー向けの入場が行われるとのこと。我々は18時にはレンタカーを返す予定なので、どのみち17時くらいには退場するつもり。特に問題は無い。
見ると、入場口の脇で順番待ちの家族が数組座っていた。しかし行列というほどではない。あるいはこれから混むのか? こんな寒空で今から順番待ちしなければならないとは思えないが・・・?

入場してみると、まるで冬の公園という感じの寂しい雰囲気。

<寂しい雰囲気>
寂しい雰囲気
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/12/31 14:56

寒いのでとりあえず建物の中に入ってみたところ、単なるグッズショップで、一巡りして用は済んだ。
パンフレットを見ると、30分後にイベント会場でショーが始まるというのが分かった。そこに行ってみるか。

建物を出て中央広場を抜け、階段を上って遊園地のところまで行くとイベント会場があった。席の前半分は既に埋まっており、次々に客がやってくる。席は少ないので、この様子だと今から席取りしておかねば座れそうにない。野外で30分座って待っているのは寒くてかなわないが、前の席を見ると、毛布を持参している家族がいた。これくらいの装備が必要だったか。
あまりに寒いので、隣接した売店で暖かそうな芋菓子を買って豚児と2人で食べるなどしてしのいだ。

イベントショーは、ファンタジー的なものではなくコミカルでコントに近いノリ。なかなか面白い。

<イベントショー>
イベントショー
[OLYMPUSE-PM2/14-42mm/ISO200] 2012/12/31 15:40

しかし観客のお父さん1人をステージに引っ張り出して幼稚園児の格好をさせるのはやりすぎではないかと思う。事実、そのお父さんは顔では笑っていたが相当イヤがってたぞ。子供のために入場しただけのお父さんがイベントに参加したいわけが無かろう。
我輩ならば断固拒否したはず。実際、過去にイベント物で拒否したことはある。その時は写真撮影が忙しかったので「お断りします」でバッサリ斬ったらお兄さんは苦笑いしてたな。

イベントが終わると、「さあ、次は何をしよう」となった。
チケットはフリーパス券なので、とりあえず遊園地の乗り物に乗るか。

まず、遊園地内を一周するエンジン式の2人乗りモノレールに乗ることにした。
レールが高いので少々怖いが、左右に2人乗るとちょうどバランスが取れた。中央のレバーを前に倒すと、ゴーカートのようなエンジンがバババッと音を立てて前に進む。しかし計算外だったのは、とにかく寒いこと。高いのでなおさら寒風が吹き抜ける。鼻水も垂れてきた。

<エンジンモノレール>
エンジンモノレール
[OLYMPUSE-PM2/14-42mm/ISO200] 2012/12/31 16:05

途中、記念写真を撮るポイントがあり、そこで一時停止してポーズをとれということになっているが、「こんな鼻垂れ顔を撮られたくない」とスピードを上げて撮影ポイントを通過。背後で「はい、チーズ!」という音声が聞こえたが気にしないでおこう。案の定、モノレールを降りて階段を下るとそこに記念写真が何枚か掲示してあったが、1枚だけレールしか写っていないものがあった。

あまりに寒いので、次は風が防げるものにしようと思ったが、見たところ観覧車しか無かった。
観覧車から見える風景は、まあ普通の田舎の山野。ホルスタイン系の乳牛も見えたりする。

観覧車の後は中央広場に戻って屋内に入ろうと思ったが、露店がどんどん店仕舞いをしてさらに寂しくなってきた。まだ17時になっていないのに投げやりだな。
屋内も土産物ばかりで特別面白くも無い。仕方無いので菓子でも買おうかと一番安いものの中から豚児に選ばせてレジに行かせると、「お金が足りない」と戻ってきた。「そんなはずは無い、値札どおりの金を持たせたはず」と陳列棚を見ると、値段表示が陳列位置と対応していないようだった。意味が分からない。普通、値札の真上に置いてある商品がその値段ではないのか?
結局、値札に書かれた商品名と同じものを陳列棚から探し、念のために再チェックして「よし、行って来い」と、ようやく買わせることに成功。

着ぐるみ猫ちゃんとの記念撮影の順番待ち行列があったので、豚児に「撮るか?」と訊いたところ「撮らなくてもいい」と言う。
その言葉に拍子抜けしたが、「ここまで来て撮らなかったらバカらしいぞ」と説得して撮った。ディズニーランドの黒ネズミとならば喜んで撮るくせに。

<せっかくだからの記念撮影>
せっかくだからの記念撮影
[OLYMPUSE-PM2/14-42mm/ISO200] 2012/12/31 16:43

時間は間もなく17時。
雰囲気はもう「蛍の光」状態で寂し過ぎる。この後のライトアップショーのために出し惜しみしているのだろうが、少しは通り沿いをイルミネーションで飾って欲しい。
結局、寒いということしか印象に残らなかったが、色々な意味で日常とは違う世界を味わった。

レンタカーは18時まで借りているが、このまま戻ると30分早く到着する。まあ、他に寄るのも中途半端であるし、もう帰るか。早く返す分には問題無かろう。
短い間だったが、間もなくこの日産マーチともお別れ。せめて最後に写真を撮っておこう。

<間もなくレンタカーの日産マーチともお別れ>
間もなくレンタカーの日産マーチともお別れ
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO400] 2012/12/31 16:48

「ニコニコレンタカー」には、予想通り30分前に到着。
そこはガソリンでもあるので、ガソリン給油は引き渡した店員にそのまま任せられるのが良い。ちなみに走行距離は66kmで消費したガソリンは6.5L(約千円)。燃費を計算すると10km/Lであまりよろしくなかった。

30分早かったせいかは知らないが、店員がその日産マーチで駅まで送ってくれた。寒い中、バス停まで行かずに済んで助かった。

帰りもまた特急「ソニック」に乗る。
ホームで待つのもまた寒いが、自由席狙いなので仕方無い。座れれば快適なのだからと我慢した。実際にはそれほど混んでおらず余裕で座れたが、予測出来ないことについては最善を尽くしたほうが良かろう。

<帰りのソニック>
帰りのソニック
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO800] 2012/12/31 17:55

「ソニック」車内は、行きとはまた違った趣(おもむき)で楽しめた。今回はフローリングが印象的。
この特急「ソニック」にしても、また各駅停車の「コミュータートレイン」にしても、デザイン重視でありながらも使い易さは両立されている。こういった凝った車両は、JR九州以外では見たことが無い。

<ソニック車内>
(※画像クリックで横1200ドットの画像が別ウィンドウで開く)
ソニック車内
ソニック車内
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO400] 2012/12/31 18:00-18:54

小倉駅に着いた後、駅前の「コレット」で回転饅頭を買って帰ろうと思ったがなぜか「コレット」は閉店。明日の初売りに向けて準備中なのだろうか。
仕方無いのでバスターミナルに降りてバスを待つ。大晦日は祭日ダイヤであろう。

しかし待てどもなかなかバスが現れない。通り過ぎるのは「チャチャタウン行き」のバスばかり。もう10台くらい「チャチャタウン行き」が通過した。「北九州の人間はどんだけチャチャタウン好きなんだ?」と豚児と話をしたが、もちろん「チャチャタウン」にはバス営業所があることは承知の上での冗談だが。
しかしそれでも「チャチャタウン行き」のバスは多い。ほとんど1分ごとに来るぞ・・・。

なかなか我々の目的地行きのバスが来ないのでよく見ると、実は大晦日は祭日ダイヤではなく、一番下に小さく掲示してある特別ダイヤであった。
それによると、目的地行きはかなり本数が少なかった。最初から知っておればタクシーを使っていただろうが、「バスはもうすぐ来る、もうちょっと待てば来る」という気持ちがあったのでなかなかそういう決断には至らなかった。

<大晦日のダイヤは一番下だった>
大晦日のダイヤは一番下だった
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO800] 2012/12/31 19:38

結局、母親のアパートに戻ったのは20時頃。
夏の暑さも大変だが、この日は本当に寒い一日で大変だった。
そう言えば、陽が高くなってからもう一度行こうと思っていた「血の池地獄」を忘れていたなあ・・・。