2000/04/05
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表紙

1.主旨と説明
2.用語集
3.基本操作法
4.我輩所有機
5.カメラ雑文
6.写真置き場
7.テーマ別写真
8.リンク
9.掲示板
10.アンケート
11.その他企画

12.カタログ Nikon
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カメラ雑文

[758] 2012年05月27日(日)
「2012年ゴールデンウィーク一人旅(2日目−4月29日)」


4月29日日曜日、道の駅「湯の川」の夜が明けた。
朝は他の車中泊者が活動を始めるので、6時前には自然と目が覚める。

この日は天気が良く気持ち良い。真夏であれば地獄の暑さの始まりだが、この季節なら大丈夫なはず。

<道の駅「湯の川」の朝>
道の駅「湯の川」の朝
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO400] 2012/04/29 8:07

道の駅の中に各種観光パンフレットが置いてあったので一式集めてきた。それらを見ると、島根県も最近は観光に力を入れていることが伝わってくる。島根県のキャラクター「しまねっこ」というものまであるらしい(さすがに千葉県のキャラクター「チーバくん」には敵わぬ)。

<島根県のキャラクター「しまねっこ」>
島根県のキャラクター「しまねっこ」

我輩が在学中にはこのような観光活動は無かったのだが、もし当時からあったとしたら少しは島根県の名所に対する意識が変わった可能性はある。あるいは、現地で就職するようなこともあったかも知れない。もしそうだったならば、我輩の人生もまた変わっていただろう。

この日の予定は、松江市街のうち北部を自転車で攻める。
クルマを置いておく場所が問題だが、食料品の買い物ついでということで、昨日と同じように「みしまや」に停めて撮影に出掛けようと思う。

昨日買ったおにぎりを朝食として食べた後、8時15分に出発。大学方面へ向かった。

我輩はクルマを運転する時にはいつもドライブレコーダー代わりに車載ビデオカメラ撮影を行っているのだが、今回も同様に車載ビデオカメラによる撮影をする。 単にドライブレコーダーとしてではなく、沿道の記録としての撮影である。運転時には気付かなかったようなこともビデオ再生時に発見出来るかも知れない。ハイビジョンカメラならではの情報量がそれを可能にさせる。

いつも使っているビデオカメラは「Canon iVIS HG21」という120GBのハードディスク記録のタイプで、画質FXP(17Mbps)の設定で15時間の連続撮影が可能である。当初は設置の容易さから助手席ヘッドレストに挟んで固定していたが、高さが不十分なためダッシュボードが画面下を隠してしまい、路面がほとんど写らない。
また、暗い車内が画面内に入るため露出が引っ張られてしまい、外の風景は露出オーバーになりがち。

<車載ビデオカメラの設置 (ヘッドレスト)>
車載ビデオカメラの設置 (ヘッドレスト)

そこで最近は、ポールポッド三脚を助手席に立てて撮影をするようになった。この方法だと、ポールポッドの首を伸ばせば路面まで十分写る。
だが設置が少々面倒で、乗り込んですぐに発車というわけにはいかない。単純に置いただけでは横Gがかかるとポールポッドが傾くため、重しを置いたりカメラストラップに張力をかけておくなどの措置が必要になる。

<車載ビデオカメラの設置 (ポールポッド)>
車載ビデオカメラの設置 (ポールポッド)

また他の撮影方法として、マイクロフォーサーズカメラ「LUMIX DMC-GF3」でのムービー撮影も行うことがある。
この場合、カメラをミニ三脚にセットしてダッシュボードの上に置けば良い。設置場所は横方向に柔軟で、車線中央からの眺めが得られる。
画質の面でも、色乗りや解像感に限ればこちらのほうがビデオ専用機よりも良いと感ずる。

<車載ビデオカメラの設置 (マイクロフォーサーズカメラ)>
車載ビデオカメラの設置 (マイクロフォーサーズカメラ)

このカメラのムービー撮影はシャッタースピードが速いのか、すれ違う対向車のナンバープレートもクッキリ写っている。店の看板や道路標識の文字も鮮明で、沿道記録用としては価値が高い。
今回はたまたまシャッタースピードの高さが好適だったが、滑らかな動きを表現したい場合には逆に難があろう。動画撮影時のシャッタースピードが調整可能なのかは今一度取扱説明書を読む必要がある。

ただ、メモリ記録方式のため撮影時間が短いことがネック。この日、道の駅「湯の川」から大学方面へ向かうドライブで「GF3」での撮影をしてみたが、4GBのSDメモリカードで20分程度と なので、手持ちのメモリカードでは運転中に録画が中断してしまった。
SDカードはスチル撮影でも必要なので、これ以上ムービー撮影で浪費させるわけにもいかず、結局のところムービー撮影はビデオ専用機で行うこととした。

「みしまや」到着は8時50分頃。
自転車はパンクレス仕様(タイヤ内ゲル充填)なので全くメンテナンスをしていない。冗談みたいな話だが、前回自転車を使ってバッグに入れて以来、今回まで1度も開けていない。確か、前回はカワセミ撮影(参考:雑文722)の時であったから、約1年ぶりくらいか。
自転車は、少々リムに油漏れがあったが、タイヤは特に変形など無く問題無さそうだった。本体もアルミ製のため錆などは無い。

<折り畳み自転車を使う> 帰還時に撮影
折り畳み自転車を使う
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/29 15:07

車内で少々ルートの検討をした後、9時半頃自転車で出発。
散策撮影なので、とにかく枚数を撮ることが予想された。よって、デジタルカメラのみの撮影のつもりである。 暑くなりそうなので、とりあえず500mlのペットボトル麦茶1本を携行。

まず、大学前を通って、かつて「カメラの共栄」が入っていたビルを撮影した。
受験時代に封印していた写真活動を、大学時代になってから再開したのだが、我輩が利用した店は「カメラの共栄」と「カメラのキタムラ」だった。
特にこの「カメラの共栄」では我輩は常連客で、色々と思い出がある。

<かつて「カメラの共栄」が入っていたビル>
かつて「カメラの共栄」が入っていたビル
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/29 09:40

ある日店長が、「新しいカメラが入りましたよ」と我輩に見せてくれた。それは「Canon EOS700QD」であった。
我輩はカメラ雑誌によってカメラの新製品情報は掴んでいたので、このカメラについても熟知していた。だから、店長から真新しい「EOS700QD」のデモ機を受け取った時、いきなりモードダイヤルの中央部を親指で力を込めて押さえながら回した。
店長はそれを見て「おわっ、ちょ、ちょっと!」というような焦った様子をみせたが、我輩は構わずネジを回して緩めた。そしてモードダイヤルを取り外すとそれを裏返して見せた。

「EOS700QD」のモードダイヤルはリバーシブル式で、裏返すとシャッターダイヤルに早変わりする。店長はそれを知らなかったらしく、我輩がカメラを破壊しているようにしか見えなかったのだ。しかしリバーシブルの説明をしてやると、「ほーぉ、なるほどー。」と感心していた。なかなかからかい甲斐のある店長だった。

その後、城北小学校まわりで37号線まで出て、活魚料理「京らぎ」前を通る。
この店は、大学時代に友人ヤスと入ったことがあるだけでなく、10年くらい前にも出張で訪れた(参考:雑文457)。出張時にも懐かしいと感じたのだが、今思うと、出張時の思い出もまた懐かしく感ずるのが面白い。

そこから少し先は、「小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)旧居」や「武家屋敷」のある塩見縄手という場所である。ここは、我輩がアルバイトのために自転車でいつも通った道。
当時は特に何とも思わぬ通りだったが、よく考えると有名な観光地だったんだなあと改めて思った。観光地に住む人間の感覚というのはこんなものだ。

しかし今それに気付いたのは、この地を離れた我輩の感覚が変わってきたということを意味する。その感覚は新鮮でもあるが、それと同時に、日常として感じていたものが薄れていく寂しさもある。

<小泉八雲旧居>
小泉八雲旧居
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/29 10:22

それにしても尻が痛い。
タイヤにはパンクレス加工としてゲルが充填されているのだが、このクッション性能は空気と比べて若干硬いのだ。そのせいで路面からの突き上げがダイレクトにサドルに伝わって尻が痛くなるし、サドルの高さも段々落ちてくる。だから時々自転車を降りて、サドルの調整をやらなければならない。

塩見縄手は松江城の濠(ほり)が接している。
見ると、壕には観光舟が常に行き交っている。我輩が大学時代にはそんなものは見たことが無かった。もしかしたら当時もあったのかも知れないが、これほどひっきりなしに行き交う舟は無かった。最近の観光への力の入れようが分かる。

<濠を行き交う舟>
濠を行き交う舟
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/29 10:32

今日は良い天気だ。暑いので水分補給をするが、500mlのペットボトルも残りが少なくなってきた。どこかで追加する必要がある。

松江城が良い感じに見えていたので、そちらに行ってみることにした。
駐車場はあったが自転車はどこに停めて良いのか分からなかったので、隣接する島根県庁のほうに行って駐輪場に停めておいた。

松江城の思い出は、もちろん観光ではない。花見、つまり飲み会である。
桜の季節には、夜になると城内のあちこちの提灯が明るく灯り、桜の花を下から照らす。所属していた裏千家茶道部の仲間たちと酒を飲んだ場所はあそこだったかな・・・と探して懐かしく思う。そう言えば、芝生にも酒を飲ませてしまったなぁ。

<松江城の芝生>
松江城の芝生
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/29 11:34

裏手にはシャガの群生が花を咲かせており素晴らしかった。シャガは我輩の好きな数少ない花。家に帰ったら、シャガを数十株買って植えようと思う。
城内は広いので、ちょっと回っただけでも40分は費やしてしまった。

その後自転車に戻り、途中500mlのペットボトルを補充してから一畑電鉄線「宍道湖温泉」の側を通って宍道湖まで到達。
この時、12時半。昼食時だが、撮影が一通り済むまでクルマに戻れない。昼飯は300円台に抑えたいので飯屋にも入れない。とにかくペダルをこぐしかない。しかしこれ以上進むと、クルマの場所まで戻るのが大変なので、また市内へ戻ることにした。

しばらく市内をあっちへ行ったりこっちへ行ったりして撮影し、14時前に松江市総合体育館へ到着。

<松江市総合体育館>
松江市総合体育館
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/29 13:46

ここは大学の入学式や卒業式の思い出もあるが、隣接したグラウンドや公園一帯はかつて「松江菓子博」が開催された場所である。確か、当時発売されたばかりの「コダクローム200」をテスト撮影するために2度行っており、そこでコンパニオンなどを撮った記憶がある。

<松江菓子博にて撮影>
松江菓子博にて撮影
[MINOLTA α7700i/コダクローム200]

菓子博は会期終了後速やかに解体され再整備されたのだが、今でも菓子博のレイアウトが断片的ではあるが記憶の映像として蘇ってくる。
当時はコンパニオンばかり撮ってたように思うが、もっと会場の様子やパビリオンなどを撮っておけば良かったと残念に思う。

<松江市総合体育館隣接公園>
松江市総合体育館隣接公園
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/29 13:54

ところで、我輩が初めてグラフィカルなパソコンに触れたのは大学時代だったが、それが富士通の「FMタウンズ」であった。
大学の研究室にあったパソコンはNECの「PC-9801VM」でMS-DOSしか見たことが無かったのだが、市内に新しくオープンした「パソコン館(正確な店名が思い出せないので仮名)」に最新パソコンがたくさん並んだ時は心底驚いた。

まず、マウスというものが衝撃的だった。画面上の矢印が、マウスの動きと連動して滑らかに動くのだ。これまでの行単位で移動するカーソルとは一線を画すもので、未来を感じたものであった。
そして、マウスクリックで色々とやってみたのだが、そのうち操作に行き詰まった。どうしても先に進めない。そこで、何度もクリックして偶然にもダブルクリックとなり、ファイルがオープンした。これが、我輩がダブルクリックという手法を習得した瞬間だった。

それから、ハンディスキャナがあり、画像をパソコンに取り込めることにまた驚いた。これはカメラなのか? だとしたら面白過ぎる。パソコンで写真が取り扱えるなら素晴らしいだろう。

しかしそれらのパソコンは大変高価で、とても大学生の我輩に手の出せる代物ではない。だから、店頭で触ったりカタログを持ち帰るしか無かった。
友人ヤスはSHARPの「X68000」を持っており、パソコンに興味を持つ我々はよく「パソコン館」へ通ったものだ。

かつての「パソコン館」の場所はハッキリとは思い出せないが、今回、建物の形や駐車場の位置などが自分の記憶と合致する店舗を見付けたので撮影した。

<かつての「パソコン館」?>
かつての「パソコン館」?
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/29 14:03

自転車は相変わらず乗り心地が固く、尻が痛くて仕方無い。
時々自転車を押して歩くのだが、確かに歩いた方がマシに思える時がある。それでもやはり移動距離が長いので、全行程が歩きでは厳しいだろう。

さて、我輩は大学時代は化学科の学生だったが、化学実験は時に数時間もの薬品撹拌が必要になることがある。撹拌自体はスターラーという機械を使って放っておけば良いのだが、その間は何もすることが無い。仕方が無いので、研究室の仲間と控え室に置いてあったウイスキーを飲んだり、大学前のカラオケ店に行ったりした。

そのカラオケ屋は「セピア」というところだったが、行ってみると今でも昔と同じ様子で存在していた。現在の大学生も、このカラオケ店で現在進行中の青春を過ごしているのだろうかと想像した。

<カラオケセピア>
カラオケセピア
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/29 14:11

その他色々と回り、そろそろ体力も限界だと感じてクルマに戻った時にはもう15時を過ぎていた。
昼食には少々遅いが、それでも腹が減っているし体力を回復させねばならないので、「みしまや」で400円くらいの惣菜を買って食べた。ただし夕食もあるので量は抑え気味としておいた。

この日の撮影はかなりの量になった。カメラのバッテリーも途中で消耗しスペアに交換している。クルマに戻った時が充電のタイミング。消耗したバッテリーは、シガーソケットに接続した12V/100Vインバータで充電を開始した。

<バッテリー充電中>
バッテリー充電中
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/29 17:47

無駄にアイドリングは出来ないのでエンジンを停めたままの充電なのだが、大丈夫だろうか? このクルマを買ってから4年は経つがクルマ側のバッテリーはまだ替えていない。

時間としては少し中途半端ではあるが、これからまた次の撮影をする体力も無く、少々早いが生活時間に入り宿営地に行こうかと思う。
夕食の買い物が必要だが、まだ割引の時間帯ではないので「みしまや」で買うのはやめておく。

昨日夕方と同じように宍道湖の南側を行くとすぐに着いてしまうと考え、わざと湖の北側へ遠回りして景色を見ながら行くことにした。出発は16時半頃。

途中、目に付いたスーパーマーケットに入ったが、それでも17時20分。広大な駐車場にクルマを停めてしばらくラジオでも聞きながら休憩し、その後スーパーで今夜の夕食と明日の朝食を買うことにした。

<スーパーマーケットの広大な駐車場>
スーパーマーケットの広大な駐車場
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/29 18:27

買い物ついでにヒゲ剃り用カミソリも買う。再び大学キャンパスに入る際にヒゲ面では目立つからな。さすがに大学生ほど若くは見えないだろうが、少なくとも8年留年くらいの外見にはなっておきたい。

このスーパーマーケットでもレジ袋を持参したが、ここでは袋をレジ店員に渡して商品を詰めてもらう方式だった。見渡すと、確かに商品を自分で詰めるための台が無い。店によってやりかたが微妙に異なるのでややこしい。

その後の行動は、昨日と同じとしたい。来待(きまち)の銭湯へ行き、道の駅「湯の川」で車中泊である。
もし観光が目的ならば別の銭湯や道の駅を回るのも面白いかも知れないが、今回は観光ではない。生活時間では面倒なことは避け、一度通った無難な選択で済ます。

銭湯は、昨日は停めなかった広い駐車場のほうに行ってみた。
そこは20台くらい停められそうな広さだったが、混んでいる時間帯だったのか空きが無い。しかしちょうど1台出て行くところだったのでそこにクルマを停めた。

その後、また昨日と同じように道の駅「湯の川」へ行き、クルマを停めた。時間は19時50分頃。
一度泊まった場所なので、ある種の安心感がある。

食事は、奮発して買った寿司を食べた。

<奮発して買った寿司>
奮発して買った寿司
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO800] 2012/04/29 20:09

この日も一日撮影した写真を見返すなどしていたが、さすがにこの日の撮影分は多く(約500枚)、全てに目を通すにはデジタルカメラの背面液晶は小さく目が疲れる。 昨日は油断して身体が冷えたので、今夜はきちんと着込んで寝たいと思う。

<この日の島根での移動範囲>
この日の島根での移動範囲