2000/04/05
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表紙

1.主旨と説明
2.用語集
3.基本操作法
4.我輩所有機
5.カメラ雑文
6.写真置き場
7.テーマ別写真
8.リンク
9.掲示板
10.アンケート
11.その他企画

12.カタログ Nikon
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カメラ雑文

[691] 2010年05月14日(金)
「北陸ドライブ(4月29日−1日目)」


今回から数回に渡り北陸ドライブの記録を書き綴るが、これまでの撮影記と同様、我輩自身が後日参考になるようにという配慮から、撮影とは直接関係無い細かいことまで記述するつもりである。そのためかなり冗長な文章で読みづらくなっているが、飛ばし読み出来るよう撮影に関する記述には黄色で着色した。


●北陸へ向けて出発

前の日の勤務が終わり、家に帰宅したのは19時過ぎ。あと数時間で北陸へ向けて出発となるため、疲れが残っていることが心配であった。
風呂と食事の後、色々と支度をしていると、寝るのが23時になってしまった。起きるのは翌朝3時なので、疲れが残らなければ良いが。

予定通り3時に起床後、クルマに荷物を積み込む。一番大きな荷物は、車中泊で必要となる寝具である。ついさっきまで寝室で寝ていたわけだから、事前に積み込んでおくことは出来ず、出発直前の暗い中、近所迷惑にならぬよう音を立てずソロリソロリと積み込んでいく。
マット、敷き布団、敷き毛布、掛け毛布、掛け布団、ハーフ毛布2枚、枕。

それに加え、目隠しカーテン、撮影機材一式、6日分の着替え、タオルや歯磨き等、ノートパソコン、地質本や道の駅ガイドブックなどの資料、食料少々と飲料、相棒としての動物ぬいぐるみなどを積み込んだ。

金は余裕をみて5万円ほど持った。


なんだかんだで出発は朝4時半となってしまった。空が薄っすらと明るくなってきたので焦る。
カーナビゲーションの案内によれば、現地到着は5〜6時間後とのこと。距離的にも「蔵王のお釜」とほぼ同じなのでそういうものだろうと思った。

エンジンをかけてみると、ガソリンメーターが半分の値を示していたため、最初にガソリンスタンドに寄り満タンにしておいた。この状態から始めれば、旅にかかる費用を計算するのが分かり易くなろう。

かなり明るくなってきたが、まだ早朝と言える時間帯のため、一般道路も高速道路も走行はスムーズだった。ただ、あまり調子に乗ってスピードを出して捕まるのもバカらしい。高速道路に乗っても、80km/hで生真面目に走った。

<80km/hで走行>
80km/hで走行
[Nikon D200/18-70mm] 2010/04/29 05:09

それにしても、やはり眠気は早くから出てきた。
途中「上里SA」、「横川SA」、「東部湯の丸SA」で小休止をとったのだが、8時半頃着いた「小布施PA」にてとうとうギブアップ。カーテンを吊って後部座席に敷いてある布団に潜り込んで寝たのだが、次に目が覚めるともう10時だった。2時間も寝てしまったことになる。

当初、「フォッサマグナミュージアム」と「青海自然史博物館」には午前中に訪問し、午後には宇奈月温泉に行って富山地鉄のレッドアロー号を撮影する予定だったが、これでは宇奈月温泉に着くのは夕方になってしまう。そうなると、宇奈月温泉で一晩過ごして翌日改めてレッドアロー号を狙うことになるが、そうなると「コスモアイル羽咋」行きもズレ込んでしまう。しかし「コスモアイル羽咋」では宇宙探査機を撮影する予定なので、みすみす平日の空いたチャンスを逃すのはもったいない。
仕方無いので、宇奈月温泉は最終日に行くことにした。場所的にも帰宅方向のため、予定変更とは言うもののムダは無かろう。

再びクルマを走らせたが、もはや朝の雰囲気は皆無。また、山を越える道のためか途中霧に遭遇したり激しい雨に降られたりした。


●フォッサマグナミュージアム(新潟県糸魚川市)

12時近く、最初の目的地「フォッサマグナミュージアム」に着いた。ガソリン残量は、およそ半分くらいを指していた。
駐車場には数台のクルマが停まっているのみ。祝日とは言え、まだ世間では連休という状態ではないためかだろうか。
ここでは良過ぎるほどの天気で、クルマを停めた途端に車内の温度が上がるのを感ずる。窓を開けて風を通し、家から持ってきた惣菜パンを食べて昼食とした。
遠くに、雪を頂いた山々が見えている。静かで長閑(のどか)だ。

<フォッサマグナミュージアム>
フォッサマグナミュージアム
[Nikon D200/18-70mm] 2010/04/29 12:04

食後、博物館へ行く準備にかかる。
通常、博物館というものは暗く、照明光も様々。そして撮影するならその数も多いため、デジタルカメラでの撮影でなければ対応出来ない。というわけで、ここでは「Nikon D200」とレンズ「14-24mm」、「18-70mm」を手にした。

「フォッサマグナミュージアム」は、近隣(クルマで20分)の「青海自然史博物館」とのセット券が600円と割安で販売されており、どうせならばとそのセット券を購入した。もし個別に買うとすれば、「フォッサマグナミュージアム」単独入場料500円に加え、「青海自然史博物館」の入場料300円が必要となる。

ところで「フォッサマグナ」とは、「中央地溝帯」とも呼ばれ、地質学的な大きな溝として日本列島の中央を縦断しているわけだが、なぜその名前を冠した「フォッサマグナミュージアム」なのだろうか。この糸魚川近辺はフォッサマグナの縁にあたるということに由来しているのだろうか?
いずれにせよ、地学的な博物館ということには間違いない。

展示室に入ったところ、ここは他と比べて暗いような気がした。ISO400での撮影に限界を感じ、ISO800にて撮影することにした。高感度のノイズが出るだろうが仕方無い。

<館内>
館内
[Nikon D200/18-70mm] 2010/04/29 13:14

駐車場の様子から想像したとおり、館内にはあまり人がいなかった。
途中、関西人と思われる中年夫婦が来たが、オバちゃんのほうがしきりと「えぇーっ?これが自然に出来たってウソやん!有り得へん、有り得へん!絶対コレ作っとるわ〜(笑)」と言っているのが聞こえた。見ると、黄鉄鉱の結晶の展示物だった。確かに、自然に出来たとはにわかに信じ難いほどの人工的に見える造形だったが、自分の中の知識だけで全て結論付けてしまうオバちゃんには、ある意味畏敬の念を抱いた。

<黄鉄鉱>
黄鉄鉱
[Nikon D200/18-70mm] 2010/04/29 12:50

しばらく進んで行くと、今度は「コスモクロア」というあまり聞かない岩石の特設コーナーがあった。
稀な岩石のようであるが「ふーん」と通り過ぎようとしたところ、説明文中の「島根大学」という文字が目に付いた。改めて読んでみると、どうやら我輩の母校である島根大学の学生がこの稀な岩石の発見に関わったものらしい。博物館に名を載せるとは大したものだ。我輩など、自分の氏名をGoogle検索しても、大学時代の研究成果が出てはくるものの、中途半端な研究であったことが自分でよく分かっているので恥ずかしさしか無い。

<コスモクロア>
コスモクロア
[Nikon D200/18-70mm] 2010/04/29 12:58

さて、この博物館のある地域はどうやらヒスイの産地らしく、ヒスイに関する展示が結構多い。
我輩は岩石には興味があるものの、宝石という方向からのアプローチには全く興味が無いので、ヒスイというものがどういうものか全く知識が無かった。そこで、パネル展示などを読もうと思ったのだが、あまりに時間がかかることが分かり、それらを全て写真に撮り、後日ゆっくりと読むことにした。ただ、カメラの背面液晶で拡大して見ても、細かい文字がボヤケて見えるので心配になる。やはり1,000万画素クラスの低画素デジタルカメラでは荷が重いか・・・?
仕方が無いので、細かい記述がある時は2分割や3分割で撮影した。こんな時、2,000万画素機があればずいぶん助かるのだが。


<1,000万画素の限界>
1,000万画素の限界
[Nikon D200/18-70mm] 2010/04/29 13:05

細かい記述はカメラで記録することで時間を節約したつもりだったが、出口に辿り着いたのは14時を過ぎていたのだから、2時間くらいはそこにいたことになる。
ここでのデジタル写真撮影枚数は、後日カウントしたところ246枚であった。

出口を抜けると、ミュージアムショップがある。我輩はそこで地学本などを仕入れようと考えたが、それなりに高価で手が出なかった。しかしせっかく来たのだからとそこでしか手に入らないような「2004年新潟県中越地震(1,000円)」と、「腕足類ってなんだろう(500円)」を購入。
また、豚児への土産には「よくばりスコープ(1,300円)」というものを買ってやった。果たして喜ぶだろうか?
ヘナチョコ妻には、メノウやヒスイのペンダントでも買ってやろうかとも思ったが、何か買ってやって喜んだ試しが無いので、相談無しに買うのは無駄金となるリスクが非常に高くやめておいた。

<購入品>
購入品

建物から出たところ、我輩が停めた駐車場とは別にまた駐車場があり、そちらにはそこそこクルマが停まっているようだった。もしかしたらそちらがメインの駐車場なのかも知れぬ。
ただそれにしても、入場者は停まっているクルマの数ほど多くないように感ずる。何か他の施設などがあるのか?

14時過ぎ、「フォッサマグナミュージアム」の駐車場を出て「青海自然史博物館」へ向かってクルマを走らせた。


●青海自然史博物館(新潟県糸魚川市)

「青海自然史博物館」には14時半頃に着いた。
駐車場にクルマを停めて外に出ると、やはりここも静かなところで、近くの信号機が発する"カッコウ"の合成音だけがやけに響いていた。

<青海自然史博物館> ※帰り際に撮影
青海自然史博物館
[PENTAX 645N/45-85mm] 2010/04/29 15:50

建物は公民館のようなところで、展示室はその一角にあるようだ。窓口で券を出して展示室に入ると、岩石の展示がされていた。我輩以外に人が入っていないので非常に寂しい。しばらく撮影などをしていたら、1組の中年夫婦が来てサッと見て出て行った程度。
ここは、雰囲気的に観光コースに組み入れるような場所でもないため、今日のような祝日でもこういう状態なのだろうか。

それにしてもこじんまりとして展示スペースがあまりないのはどういうことだろうかと思っていたら、どうやら2階にも展示があるようだ。
期待を込めて2階に上がってみると、いきなり鍾乳洞が現れた。建物の中に、まさか鍾乳洞とは・・・。これは、青梅の鍾乳洞を模した演出らしい。期待が高まる。

<2階展示室へ導く鍾乳洞通路>
2階展示室へ導く鍾乳洞通路
[Nikon D200/18-70mm] 2010/04/29 14:57

鍾乳洞を抜けると、先ほどより面白そうな展示スペースが見えた。こちらには先ほどの中年夫婦がいたが、やはり他に誰もいない。

<2階展示室>
2階展示室
[Nikon D200/18-70mm] 2010/04/29 15:17

展示の中で興味深かったのは、日本各地で採掘される石灰石のサンプルが並べられていたことである。石灰岩地形に関して、これまで福岡県の平尾代に何度も足を運んでいるわけだが(参考:雑文439雑文600)、他の地方では東北の「あぶくま洞」くらいしか行ったことは無い。そういう意味で今回は良い機会なので、我輩用のサンプルとすべく、各地の石灰石サンプルを全て写真に撮っていった。

また他にも、石灰岩を作った古代の海の風景が模型で再現されており、朝-昼-夕の光を表現して見せていた。なかなか凝った力作である。展示規模のわりに意外と頑張っているなぁと思わせた。

<古代の海の再現展示−光の雰囲気が刻々と変わる>
古代の海の再現展示−光の雰囲気が刻々と変わる
[Nikon D200/18-70mm] 2010/04/29 15:12

博物館を出たのは16時頃。1時間半くらい費やしたか。細かい撮影が多かったためであろうか、当初思っていたよりも時間がかかったように思う。
ここでのデジタル写真撮影枚数は、後日カウントしたところ141枚であった。

さて、これから何をするにしても中途半端な時間になると思ったので、本日の活動はここで終えて、次の行動予定地の近くまで移動しておこう。

翌日の予定は、これまで再三述べた平日狙いの「コスモアイル羽咋」である。ということは、羽咋市近辺で夕食手配・銭湯入浴・道の駅車中泊をせねばならぬ。
しかしながら、事前計画では宇奈月温泉近辺で泊まる予定だったため、羽咋市近辺での事前調査はしていなかった。ただ幸いなことに、道の駅ガイドブックが手元にあり、羽咋市に近い道の駅として「氷見」を選ぶことが出来た。もちろん、携帯電話(最近、i-Modeに繋がるDOCOMO携帯電話を導入した)からWeb情報の検索は可能ではあるものの、道の駅に関するサイトは地図から探せるものがあまり無いので役に立たない。
ちなみに、我輩のクルマのカーナビゲーションでは目的地近隣の施設検索が出来るものの、10kmも離れていると検索ヒットせずに「近くに施設はありません」で終わってしまうので、こういう用途では役に立たない。
銭湯に関しても、やはりカーナビゲーションで探すことは難しい。例え検索ヒットしたとしても、規模や入浴料や営業時間、そして評判などの情報は得られないからだ。特に入浴料などは、施設によって400円〜1,000円と幅があるので、事前情報は重要。
その場合、携帯電話であれば"氷見市"をキーワードにしてWeb情報を検索すれば詳細な情報が得られる。今回は氷見駅に隣接した「有磯の湯」という銭湯に行くことにした。

ただし、食料調達についてはカーナビゲーションのほうが役に立つ。コンビニエンスストアならばどこも似たような店舗であるし、スーパーマーケットであっても名前や地図上の大きさで大体の雰囲気の想像がつく。

今回は幹線道路をずっと走るようなので、カーナビゲーションにはとりあえず「有磯の湯」を目的地にセットしておき、途中でコンビニエンスストアやガソリンスタンドが目に付けば補給しようと考えた。特にガソリンスタンドは、掲示単価を比較しながら店を決めるしかない。

まず16時半頃にコンビニエンスストアに入り、夕食と朝食となる弁当を買った。野菜が足りないと思われたので、「1日に必要なビタミンドリンク」というものも買ってみた。長丁場になるので、ビタミン摂取には気を付けたい。
夕食については、少し早いかと思ったがそのコンビニエンスストアの駐車場に停めたクルマの中で食べた。

<夕食>
夕食
[Nikon D200/18-70mm] 2010/04/29 16:45

それにしても、ガソリン単価は各店まちまちで単価5円くらいの違いがあるようだ。価格だけを注意していたので気付かなかったが、恐らくフルサービスとセルフ式の違いだろう。ウチの近所ではセルフ式がほとんどなので、そういう意味ではあまり価格差は無い。
18時半頃、ハイオク単価@145円のセルフ式スタンドに入った。この辺り(魚津市〜滑川市)ではこれが最安値のように思う。ちなみに給油量32.53リットル、4,717円だった。


●銭湯「有磯の湯」(富山県氷見市)

19時半頃、氷見市の銭湯「有磯の湯」に着いた。
カーナビゲーションで案内されるままに着いたわけだが、辺りは住宅地のように見えたので少々戸惑った。銭湯などどこにあるのだろう。辺りは暗いので見通しが利かず、小さな月極駐車場らしきところに入って転回しようとしたところ、その先のほうで開けているように見えたので試しに行ってみると、そこが銭湯の駐車場だった。

<銭湯「有磯の湯」>
銭湯「有磯の湯」
[Nikon D200/18-70mm] 2010/04/29 19:29

銭湯は、施設によって方式がそれぞれ違う。
ここでは、下足箱は基本的に棚に入れるのみ。玄関先に脱ぎっ放しの者もいるようだ。そして券売機で入浴券を買い、券を番台に渡して入場する。Web情報では入浴料450円となっていたが、それは古い情報だったようで、今は480円になっていた。
脱衣場の棚は鍵がかかるようになっており、鍵は身につけて湯に入る。洗い場には、ボディソープとリンスインシャンプーが備え付けられていた。
湯船は幾つかあり、その時はあまり気にしていなかったが、効能がそれぞれあるようだった。

銭湯を出たのは20時過ぎ頃。
クルマの中で衣類やゴミなどを整理し、今回の旅で最初の宿泊地となる道の駅「氷見」へ向かった。


●道の駅「氷見」(富山県氷見市)

20時過ぎ、道の駅「氷見」到着。
大型車用駐車場と一般車用駐車場は敷地が分かれていたが、道の駅の施設(店舗やトイレなど)が近い大型車両用駐車場のほうに一般車が多く停まっていたので、我輩もそちらに停めてみた。
まだ時間が早いものの、到着すると直ちにライトを消灯し、エンジンも切った。車中泊をする最低限のマナーである。
ところがその後我輩の隣に停まったクルマはしばらくアイドリングをしたまま。ただしこれは車中泊ではないようで、30分後には出て行ってしまった。とは言うものの、真夏でもないのに30分もアイドリングする感覚は我輩には理解不能だが・・・。

携帯電話から自宅にメールなどをした後、トイレの洗面所で歯を磨き、パジャマに着替えて後部座席のトランクスルーに敷いた布団の中に潜り込んだ。
去年行った北海道のような寒さは無いので、窓は手が入らない程度ではあるが広く開けておいた。こういう時にはドアバイザーが役に立つ。

さて、初日から予定が変わったところもあったが、この日の軌跡を地図に描き込むと下のようになる。

<この日の軌跡>
この日の軌跡
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イラスト提供:シェト・プロダクション