2000/04/05
OPEN

表紙

1.主旨と説明
2.用語集
3.基本操作法
4.我輩所有機
5.カメラ雑文
6.写真置き場
7.テーマ別写真
8.リンク
9.掲示板
10.アンケート
11.その他企画

12.カタログ Nikon
 F3 (F3H)
 FM3A
 FM2
 FM
 FE2
 FE
 FA
 FG
 FM10
 FE10
 F4
 F-401X

Canon
 AE-1P
 AE-1
 newF-1

PENTAX
 K1000
 KX
 KM
 LX
 MX
 MZ-5
 MZ-3
 MZ-M

OLYMPUS
 OM-3Ti
 OM-4Ti
 OM-2000

CONTAX
 ST
 RTS III
 Aria
 RX
 S2

MINOLTA
 X-700
 XD

RICOH
 XR-7M II
 XR-8SUPER

カメラ雑文

[578] 2006年08月05日(土)
「SONY α100」

先日、ボクシングWBA世界ライトフライ級王座決定戦が行われ、今話題の亀田興毅が判定勝ちした。

我輩は試合を見たわけではないが、今回の試合に関する話題の掲示板には「誰が見ても明らかに亀田の負け。どういう基準で採点しているのか分からない。」という書き込みが相次いだ。
中には、「亀田の勝利は試合前から決まっていたに違いない。」という書き込みもある。まあそれは言い過ぎかも知れないが、「ダウンは俺流のサブライズや」という試合後の亀田発言も反発を呼んでおり、味方はほとんどいない状況。

ただ、亀田が勝利するということを前提として周囲が動いていたことは確かで、TBSでも大晦日に亀田の初防衛戦の中継が組まれていた。また、亀田をボクサーとして育ててきた父親向けにもあらかじめチャンピオンベルトが用意されていた。
少なくとも、引き分けの状態であれば、間違いなく亀田が勝ちとされる状況が出来上がっていたことは間違いない・・・。



さて、先日の雑文575「お見合いマッチング」では、「SONY α100」の購入直前まで至ったものの、結果的に「Nikon D200」を選んだという話を書いた。

その時点ではまだ発売前だったこともあり、実際に手に取って吟味したわけではなかった。また、カタログもリーフレット程度で、まさにカタログスペックによって検討する以外に無かったわけである。
銀塩・デジタルに関わらず、一眼レフカメラを選ぶ際には色々な点が気になる。

ボディの緻密感は?
シャッターの感触は?
実際に目で見たスタイルは?
スイッチやダイヤルの感触は?
全体の動きは?

「Nikon D200」を選んだ直接の理由はシンクロコネクタの存在であるが、もしこの問題さえ無ければ、確実に「SONY α100」を購入していただろう。なにしろ、「豊富に揃った所有αレンズの活用」、「1,000万画素ながらも10万円弱の値段」、「どんなレンズでも手ブレ補正可能」、「CCDのアンチダスト機能」と魅力豊富。

そういう意味では、「Nikon D200」を手に入れた今でも「SONY α100」が気になっている。
「本当に、D200という選択で良かったのか?」
我輩の選択の良し悪しは、この「SONY α100」の出来に懸かっている。それ故、発売日を迎えて店頭に並んだ「SONY α100」を実際に手に取って眺めてみたい。

会社帰り、ヨドバシカメラ秋葉原店のカメラ売り場に寄った。 最初、SONYの一眼レフ売り場が見付からなかったのだが、よく見ると、それまでCanonを並べていたカウンターがSONY用として使われており、そこに10台ほどの「α100」が様々なレンズを装着され置かれていた。わざわざブラックボディとシルバーボディの両方あったのが印象的。
現時点でのラインナップがたった1機種というのは寂しいため、このような工夫が必要なのであろう。


まず1度目にここを訪れた時は誰もおらず、「本当に大丈夫か」と心配するほどだった。
週末に再度行ってみたところ、常に見物客が絶えず、店員も付きっきりだった。我輩が見ている間にも、1台売れていた。
確かに、現時点で1000万画素のデジタルカメラは少なく、それだけでも大きなセールスポイントである。売れないということはあるまい。

さて、実際に手に取ってみた。
まず、ボディは軽い。
グリップ形状も握り易くて良い。
その点、サブカメラとして使うには「D200」よりも良かろう。
ただ、緻密感に乏しいのが寂しい。




電子ダイヤルは前ダイヤルのみしか無いが、操作感は悪くない。少なくともNikon系上位機種よりもスッキリと軽快に回る。安物っぽい感じはあるものの、確実な動作を指に感ずる。
ただしSONY製1号機の電子ダイヤルということであるから、耐久性については未知数。部品がMINOLTA時代と変わらなければ問題無かろうが、SONYがどのようにコストダウンをやったかによっては変わってくるかも知れない。

シャッターを切ってみたが、どのカメラにもメモリカードが入っていないので液晶パネルに映像が出ない。
仕方無いので手持ちのコンパクトフラッシュメモリを入れて撮影してみた(このページの写真はすべてα100で撮影したもの)。
シャッターの感触は「パコン」という感じで、緻密な動作をしている印象はあまり無い。
しかし元々デジタル一眼レフカメラのシャッター音はどれも小さいものばかりなので、あまり比較する意味は無いだろう。少なくとも、人物撮影などでシャッター音による目線引き効果は期待出来ぬ。

幾つかの種類のレンズを試してみたが、ズームリングなどの手触りが気になった。自分でも理由は分からないが、細かい溝のパターンが指へ不快感を与えているのだろうか。
もちろん、個人によって好みは異なろう。

軍艦部のモノクロ液晶パネルが無いのが少し不便に思う。今までの習慣からつい軍艦部を見てしまうのが原因であるから、使用者が慣れれば良い話か。
ただし、背面液晶パネルに表示させる方式は、バックライトなどもあるためどうしても無駄に電力を消費しているように思えてしまう。実際には影響が無いためこのような方式を採用しているのだろうが、気分的には落ち着かない。
ただ、カメラを縦位置にすると液晶表示も縦に切り替わるのが面白い。試しに逆さにしてみたが、さすがにそれは無理だった。

次に、CCDの手ブレ防止とゴミ取り技術についてだが、店頭にはデモ用のモジュールが置かれていた。
手前にあるカメラボディを揺すると、CCDのモジュールが揺れるのが面白い。また、ボタンを押すとCCDが激しく振動するのが見える。


これで全てのレンズで手ブレ補正されるのであるから、なかなかのものである。
シンクロコネクタの問題さえ無ければ、我輩は絶対にこのカメラを購入していたのだ。もちろん、2段階の変換を我慢するならば外部ストロボも使用可能であるから、もし本当に金が調達出来なければα100を手にしていたろう。

さて、撮影画像を持ち帰り、実際の画像データをパソコンで見てみると、「一眼レフタイプのデジタルカメラにしては少しノイズが見えるかな」と感ずる程度だった。少なくともISO100での撮影では、巷で言われているほどノイズは目立たない。
ただし、ISO400の画像では、確かにノイズが目立つ。縮小使用するならば問題無かろうが、高感度にて1000万画素が必要な場合には注意が必要かも知れない。


・・・結局のところ、α100は良いカメラだった。
あの値段であのスペック。
SONYというブランドさえ気にならなければ、売れないはずが無い。

では、我輩的にはどうか。
手ブレは根性で何とかする。交換レンズも、MFならば幾つか所有している。そして、すでに購入したカメラであるから、価格差はもはや関係無い。

結論・・・D200を選んで正解だった。

ボクシングの亀田ではないが、すでに所有しているD200が勝利することは、あらかじめ決まっていたわけだ。