2000/04/05
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表紙

1.主旨と説明
2.用語集
3.基本操作法
4.我輩所有機
5.カメラ雑文
6.写真置き場
7.テーマ別写真
8.リンク
9.掲示板
10.アンケート
11.その他企画

12.カタログ Nikon
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カメラ雑文

[435] 2003年07月17日(木)
「致命的」

現在、我輩の常用フィルムは「Kodak EPP(120)」である。安いからというのが第一の理由。
他のメーカーにはもっと安いものがあるのかも知れないが、Kodak以外のフィルムは目に入らないので知らない。
昔、フジクロームを使いしばらくして退色し始めたのを見て「フジは危ない」という印象が固定してしまった。偏った思い込みだとは思うが、気持ちが向かなくなったことは事実。

そのため、フジの「プロビア100(RDP3)」の超微粒子を見た時にはかなり心動かされたものの、どうしても常用とすることが出来なかった。もちろん、値段が高かったことも理由に挙がる。
コダックから微粒子フィルムが出れば良いのだが・・・。

その後しばらくして、コダックから微粒子を謳った「E100G」が出た。「やっと来たか」と思った。
だが値段を見て萎(しぼ)んだ。EPPよりも100円ほど高い(120サイズの場合)。もし10本買えば1000円の差が出る。これはかなり大きい。
もしこのフィルムを気に入ってしまえば、それこそ財政が破綻する。現在の撮影ペースは、EPPを前提としたものである。この状態でE100Gに移行するのはマズイ。

そんなわけで、良いフィルムは最初から存在しないものと考えることにした。今使っているEPPが最高のフィルムであると思い込めば、平和な人生を送ることが出来る・・・。


ところで我輩の職場は少し不思議な配置で、我輩自身はWeb関連の営業をやっているのだが、その両隣はDTPのオペレーションをやっている。
ある日、右隣の者がブローニーのポジスリーブを天に掲げていたので、「それは何か」と尋ねた。写っていたのは新社長と前社長の握手シーンだった。社内報に掲載する社長交代の記事の写真である。
そのフィルムには、「E100G」と打ってあった。

くそ、印刷現場ではE100Gが浸透しているというのに、我輩は貧乏クサくEPPのままか。
少しシャクだったので、ここぞという時にはE100Gを使うようにしようかと考えた。
現在、どうしても微粒子を必要とする撮影のために、嫌いなプロビア100を数本ストックしてある。これをE100Gに置き換えるのだ。
そのためにはE100Gの性能を知る必要がある。

とりあえず、1本のE100Gを購入した。470円か、高いなまったく。
微妙な違いだとすれば単純に撮影しても違いが分からないかも知れないため、同じ被写体でEPPとE100Gで撮り比べてみることにする。

その結果が判明した。
12枚中、11枚がピンボケ。
ルーペで見なければ判らないほどの僅かなボケだが、ピントの芯が来ていないので緻密感が無い。あまりのショックにスリーブを持ったまま仰け反った。何だこの結果はっ?!

フィルムの性能を判定しようとしたはずが、逆に我輩のピント能力の低下を晒け出してしまった・・・。
ストロボ撮影ではあったが、室内での撮影であったためファインダー像が暗くピントを見誤ったか?あるいは視力低下のためにピント予測を誤ったか?しかしここまで酷い結果は今回が初めてだ。

この時は本当にショックで、1時間くらいは何もする気が起きなかった。

せっかくの微粒子フィルムも、ピントが合っていなければ何の意味も無い。
ピントのボケたE100GとEPPを見比べてみたが、やはりハッキリとした違いが分からない。唯一ピントが合っている1枚はEPPでは撮っていなかったシーンであったので、やはり本当の意味での比較にはならなかった。

しかしE100Gのことは今はどうでも良い。
それよりもピントが合わないのは致命的。

まさか今回、こんな結果になるとは予想だにしなかった。
泣ける・・・。