2000/04/05
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表紙

1.主旨と説明
2.用語集
3.基本操作法
4.我輩所有機
5.カメラ雑文
6.写真置き場
7.テーマ別写真
8.リンク
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10.アンケート
11.その他企画

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カメラ雑文

[416] 2003年04月14日(月)
「愉快犯」

今年のことではないが、3月から4月にかけて桜のつぼみを毎日デジタルカメラで撮影し、花が開いていく様子をWeb上で報告しているサイトがあった(ここでは敢えて紹介しないが、検索サイトで探していけば見つかるかも知れない)。

短い期間内での定点撮影である。連続して見ると、桜の花の開く動作が分かるのが面白い。
サイトにはその場所が紹介されており、もし現場に行って目線の高さに限定して探していけば、定点撮影の場所が発見出来るかも知れない。
我輩は、そういう写真の見方が好きであるため、写真を1日ごとに興味深く見ていた。

ところが8日目の写真、もう数日で桜が開花するという日、そこにはいつもの枝は無かった。何者かによってその枝だけが折られていた。
サイト運営者のほうもショックだったようだが、気を取り直して近くにある別の枝を撮ることにしたようだ。

その後、その枝の花は満開となった。まだつぼみも残っているものの、画面上はかなり華やかになった。見ているほうも嬉しく思う。
ところが、最初に枝を折り取られた4日後、またもや撮影対象となっている枝が折り取られてしまった。
しかも、再度近くの花に観察対象を移した直後の同日夜、再び観察中の枝が降り取られていた。
サイト運営者は、度重なるショックのためか、撮影対象を特定の枝に決めることをやめてしまった。

そのサイトでは特に触れていなかったが、我輩が思うに、そのサイトを見ていた悪意ある者が、イタズラ目的のため撮影対象となっている枝を見つけ出し、それを折り取ったのではないかと推測する。そうでなければ、花が咲く前のつぼみの枝を折り取るだろうか?三度に渡ってこのようなことが起こるだろうか?これらが偶然だと言えるだろうか?
確率的に言って、それは非常に考えにくい。


以前、雑文401にて、撮影のためなら何でもやる動物野郎について書いた。これは、写真を得る目的のために行われた非常識なる行為であった。
だが今回は、写真で公開された被写体に対してイタズラを受けてしまった。
せっかく、人が桜の開花を楽しみにして毎日撮影しているというのに、その枝を折り取ってサイト運営者の反応を見て喜ぶ。極めて下劣な行為に怒りが湧き上がる。

恐らく、サイト運営者が写真の場所を明らかにしなければこのような事態は防ぐことが出来た。しかし、このような心の貧しい者がサイトを見ているとは夢にも思わなかったのだろう。直接その桜を見たいと思っている人がいるならば、という親切心のために場所を明らかにしておいたのだと想像する。
だがその心が、逆にアダとなってしまった・・・。

人を信頼する事も大事だが、誰が見ているか分からぬウェブ上で、撮影に関する必要以上の情報を与えるべきではないと考えさせられた。
もし、我輩も同じように場所を明記して少しずつ定点撮影を行い、それをウェブ上で公開するならば、その場所に何かイタズラが為されることは十分考えられる。そのイタズラに対する我輩の反応を見て喜ぶ輩がいないとも限らない。
残念なことだが、そのような心配はせねばなるまい。

桜の写真を撮っても、その感動を十分に共有出来ぬとはイヤな世の中だ。下手に親切心を出そうものなら、それを逆手にとってイタズラをする。それはまさに、世間を騒がせて楽しむ愉快犯。
たとえそれが桜の小さな枝であろうとも、わざわざ人を困らせるという目的だけのために折るとは、本当に心の無い人間としか言いようが無い。

心を持たぬ人間のくせに、そんなことをして楽しいか?