2000/04/05
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表紙

1.主旨と説明
2.用語集
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5.カメラ雑文
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カメラ雑文

[401] 2003年02月13日(木)
「動物野郎」

世の中には、「自分さえ良ければそれでいい」、「他人の物は俺の物、俺の物も俺の物」などと考えている野郎がいる。本当にいる。

それは、満足に躾や教育を受けていない卑しい者たち。
自分の周りの利用出来るものは全て利用し、感謝も無く使い捨てる。自分の都合でしか物事を考えず、対象が人であろうと、ヤツらは物を使うような感覚しか無い。
動物の如く、自分の欲求を満たすことだけにしか関心が無く、ただ生きているというだけの下司(げす)な存在。そんな動物野郎に言葉は通用するはずも無い。


去る2月11日、長野県の南安曇郡豊科町(みなみあづみぐんとよしなまち)で、その事件は発覚した。コハクチョウの越冬地として知られる犀川白鳥湖のアカシアの木が2本、勝手に切り倒されていたのだ。
恐らく、コハクチョウと北アルプスを同フレーム内に収めようとしたカメラマンの仕業であろうと現地では見ている。

事件を報じるニュースによると、それまでもマナーの悪いカメラマンに悩まされていたらしい。
この事件の数日前にも、コハクチョウを驚かせない目的で水際に近付かないように立てた看板があるにも関わらず、それを無視して撮影していたカメラマンがいた。「アルプス白鳥の会」会員が注意したところ、恐怖心を感じるほどの悪態をつかれたという。

他にも、勝手に餌付けしてコハクチョウを呼び寄せたり、フィルムのケースを投げ捨てるなど、まさに身勝手以外なにものでもない行為を行うカメラマンが後を絶たない。

なぜこのようなことが出来るのか、我輩にはその感覚が理解出来ない。
湖にフィルムケースを投げ込む? 邪魔な木を切り倒す? 注意されて悪態をつく? 我輩には到底思い付きもしないような悪事である。人間のやる行為では無い。

元々、我輩は偽善者である。
「偽善者」とは、「善を偽る者」。故に、何が善であり何が悪であるかということを知っている。知っているからこそ、善を偽れる。
だが、動物野郎は善悪の区別が出来ない。だから、ヤツらは善を偽ることも出来ぬ。そして、考えも無く事を起こすのだ。そうでなくば、注意されて悪態をつくなど恥ずかしい行為が出来ようか。

中には、それなりの社会的地位がある年輩者もいよう。しかし人間的価値ではゼロに限りなく近い。存在すること自体が罪と言えよう。
ヤツらの行った行為は法律的見れば軽い罪であろうが、世の秩序と自然界の秩序を乱す行為として万死に値する。

動物野郎は、撮影という一瞬の行為の為だけに、数年かけて成長したアカシアの木を切り倒した。人々の心を踏みにじった。これで写真を撮ったとすれば、その写真は盗品そのもの。
存在価値の無い動物野郎であるから、その命を以て償ったとしても、全く価値が足りぬ。
まあ、せいぜい自然の中で無茶な撮影を敢行し、水洗便所の如く川に流されてしまうのがオチだろう。

無念だが、偽善者の我輩が出来ることは、そう願うことのみ。


関連雑文:
雑文037「ネイチャーフォト」
雑文213「お持ち帰りの風景」