2000/04/05
OPEN

表紙

1.主旨と説明
2.用語集
3.基本操作法
4.我輩所有機
5.カメラ雑文
6.写真置き場
7.テーマ別写真
8.リンク
9.掲示板
10.アンケート
11.その他企画

12.カタログ Nikon
 F3 (F3H)
 FM3A
 FM2
 FM
 FE2
 FE
 FA
 FG
 FM10
 FE10
 F4
 F-401X

Canon
 AE-1P
 AE-1
 newF-1

PENTAX
 K1000
 KX
 KM
 LX
 MX
 MZ-5
 MZ-3
 MZ-M

OLYMPUS
 OM-3Ti
 OM-4Ti
 OM-2000

CONTAX
 ST
 RTS III
 Aria
 RX
 S2

MINOLTA
 X-700
 XD

RICOH
 XR-7M II
 XR-8SUPER

カメラ雑文

[396] 2003年01月30日(水)
「auto110再来を願う」

フルサイズデジタル一眼レフカメラの「フルサイズ」とは、35mmカメラの画面サイズと同等な大きさであるという意味を持つ。
それは、銀塩35mm一眼レフの完成されたレンズシステムを流用出来るというメリットが大きい。
それ故、デジタル一眼レフカメラの最終目標として「フルサイズ化」が求められていたのである。

ところが、35mmフルサイズの面積は、CCDとしては大き過ぎる。あまりCCDの面積が大きいと、技術的難易度も高く製造コストも掛かる。コストダウンはそのうち実現されようが、現状ではまだまだ高過ぎる。
また、規格(フランジバックやイメージサークル)が銀塩35mmカメラと同じであるならば、コンパクト化にも限界があると言える。

そこで、小型のCCDを使ったデジタル一眼レフカメラがあれば、コンパクトで用途の広い製品が出来るのではないかと思った.
現状では、一眼レフタイプのデジタルカメラは、レンズ一体型のものも含め価格もサイズも重量も大げさなものしか無い。

そんな時、我輩はいつも「PENTAX auto110」を思い出す。
一眼レフカメラでありながら、てのひらサイズのコンパクトなボディ。バックフォーカスやイメージサークルが小さいため、レンズも驚異的に小さかった。




雑文178では、110カートリッジの形状を模したデジタルカメラがあれば嬉しいと書いた。しかし、とうの昔に販売を終えたカメラに対してそのような製品が作られるわけが無い。
事実上絶滅したフィルムフォーマットのカメラであるため、カメラ自体、生き残っている個体も少なかろう。

ならばコンセプトはそのままに、新たにデジタル一眼レフカメラ「auto110-Digital」を造れば良い。
これこそ、110フルサイズCCD搭載のデジタルカメラである。

一眼レフゆえ、パララックスも無く、ファインダー内でピントが確認出来、コンパクトながらもレンズ交換のギミックが楽しめる。
画素数も、今どきのCCDであれば実用に十分であろう。

110フィルム時代には遊び程度の用途しかなかった「auto110」であるが、もし仮にデジタル版としての「auto110-Digital」が作られることになれば、その特長をフルに活かし、実用的なカメラとして生まれ変わるに違いない。

小さくとも画質(画素数)を保つことが可能になった現代のデジタルカメラ。しかし残念ながら、メーカーはその利点を活かしきれていない。
一眼レフとして必要な、可動式のミラーやファインダースクリーンを組み込むのは難しいだろうが、液晶画面に表示する「擬似一眼レフ」形式では、表示される画像は粗く、ピント確認は不可能である。

結局現状では、一眼レフの機能を求めると大きく重い大げさな製品を選ぶしか無い。
大型化に結びつくAFや電動ズーム、そして、それらに必要な大容量バッテリー。それらを省き、ちょっとシンプルにすれば、デジタル一眼レフが劇的に小型化するのではないか?

全てのデジタルカメラをそのようにしろと言っているわけではない。
百の製品のうち、一つでもそのようなデジタルカメラがあればいいのだが・・・。

「auto110」の再来を、切に願う。