2000/04/05
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表紙

1.主旨と説明
2.用語集
3.基本操作法
4.我輩所有機
5.カメラ雑文
6.写真置き場
7.テーマ別写真
8.リンク
9.掲示板
10.アンケート
11.その他企画

12.カタログ Nikon
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カメラ雑文

[350] 2002年05月06日(月)
「写真歴」

我輩は自動車普通免許を所有している。つい数ヶ月前に更新を済ませ、今年もゴールド免許を受け取った。
ゴールド免許は無事故無違反の証明であり、そのドライバーが安全運転を心掛けているということを表している・・・ハズだが、我輩は単に自動車の運転をやらないペーパードライバーなだけ。
それゆえ、ゴールド免許であろうとも、その人間が運転すれば安全だという証明にはならない。

その点、パイロットは飛行経験を「時間」で表す。飛行時間1万時間などと言えばベテランであろう。
我々は普通、時間を24時間の範囲内で考える。たまに「今月は残業時間が100時間越えたよ」とか「開発工数は200時間くらいだ」などという会話もあるだろうが、1万時間などという量になるとさすがにピンと来ない。
だが、数字というのは比較に便利な道具である。1万時間という量そのものが解らなくとも、他のパイロットよりも多い少ないという判断が出来る。すべてのパイロットの飛行時間が1万時間を越えているとするならば、それは「普通レベル」と言われよう。だが現実には、そんなパイロットはあまりいないため、「ベテラン」と言われるのだ。

さて、写真歴はどうか。
写真歴は普通は年月で表す。それは決して、写真撮影の実時間ではない。1枚あたり1/250秒の撮影を250枚撮ったところで、やっと1秒になるだけである。「私の写真歴は1秒です」などと言うのは何ともサマにならない。高速シャッターを多く切る者よりも長時間露光を多用する者のほうが写真歴が長くなるのも不満が出るだろう。「さあ、今日も長時間露光で写歴を稼ぐぞー!」などという風潮は想像するだけでイヤだ。

というわけで、結局は写真歴は「写真を始めた時期から現在までの長さ」とされる。つまり、我輩のゴールド免許のようにほとんど運転経験が無くとも良い。
だが、月に1回撮影に行く者と年に1回撮影に行く者は、写真歴が同じでもやはり明らかに経験が違う。
そこで、我輩は冗談半分に新しい写真歴を提唱したい。それは、「使用フィルム面積」である。

「使用フィルム面積」とは、パイロットの飛行時間のように、今まで使ってきたフィルムの総量を面積で積算する方法である。その面積にピンと来なくとも、他の比較からベテランかそうでないかというのが判断出来る。
なぜ面積かと言うと、35mmフィルムと120フィルム、そしてシートフィルムでは、フィルム面積の大きさによって撮影の苦労が変わるからである。これは優遇措置と考えて良い。「写歴を稼ぎたければ大きなカメラを使え」と言うわけだ。
反対にハーフ判でちまちま撮影している者は、うんざりするほど撮影しなければ写歴が上がらない。
一方、ステレオ写真などは2枚同時に撮影するから効率が良さそうだ。これでステレオ写真ブーム再来となるか。

当然、このような制度を導入するには、カメラ側にも多少工夫が必要であろう。コピー機のようにユーザーが勝手に変えられぬような 累積カウンターを設置するのだ。もちろん、このカウンターは空シャッターではカウントしない。これを意図的に改変する者は違法行為で摘発される・・・。

まあ、多少おやじギャグが混ざっていたかも知れぬが、ふと、「自分が過去にどれほどの面積のフィルムに映像を焼き付けてきたのだろうか?」という疑問が湧いたので、ここで書いてみたというわけだ。

深く考えること無かれ。