2000/04/05
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表紙

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カメラ雑文

[296] 2001年08月26日(日)
「心霊写真(その3)」

「心霊写真(その2)」からだいぶ経ったが、今回は(その3)である。


8月11日、霊になったオバチャンの初盆のため、寺でお経をあげてもらったという話をした。
我輩はその様子を後ろの席から小型デジタルカメラで何枚か撮影した。記録的な意味だったが、「もしかしたらオバチャンが写るかも知れない」という意識も同時にあった。

帰省後、自宅でその画像をチェックしていると、何か変なものが写っているのに気付いた。
それは一見、発光ダイオード(LED)を思わせるような赤い光点であった。それが線香立ての位置で写っている。
2枚目の写真を見ると、そんなものはどこにも写っていない。CCDのノイズだったか?
だが3枚目を見ると、今度は仏像の辺りに赤い光点が写り込んでいた。しかもその3枚目は多少手ブレしていたのだが、その光点も周囲のブレと同じ軌跡を描いていたのである。これはCCDのノイズではなく、確かにレンズを通ってきた映像と言える。
そのような写真は合計3枚あったのだが、それらの写真を比べてみたところ、その光点はフラフラと移動しているように思えた。ますます気味が悪い。


このデジカメ写真では[A点]に赤い光点が現れているが、次の写真では[B点]に移動していた。


だが間もなくその写真は心霊とは無関係であることが判明した。
というのも、次の日に撮影した夜景の写真にも、同様な赤い光点が写っていたのである。街灯のような光源が画面内にあると、レンズ内で反射して写り込むらしい。そういえば、初盆の祭壇にもロウソクやその他の光源が画面内にあった。撮影のシチュエーションとしては似ている。


さて、最近はテレビ番組で心霊を扱ったものが多いように思う。その中で、心霊写真特集もよく見掛ける。ただし、その中の多くは写真的に説明がつくようなものが多い。

典型的なものでは、五角形の霊光が写り込んだという写真。これなどはレンズの絞りの形が逆光によるハレーションによって写り込んだだけである。写真に詳しくない者でも分かりそうなものだが、たまに心霊写真として騒がれることがある。

他にも、夜、旅館で撮った写真でガラス窓に手形が写っていたものがあるが、あれはガラスに手を触れた時に脂が付いてしまったものだろう。よく電車の窓におでこや鼻の脂が付いているのを見掛けたりもする。

また、昨日か一昨日見た番組では、エレベータの中で鏡の壁に向かって撮った写真に謎の手が背後に写っていたというが、それは明らかに本人の手の影だった。本人はピースサインをしていたが、鏡に反射したストロボ光がそのピースサインを横から照らし、1本指に見えていた。
こういう、光と影の問題は、位置関係を作図してみればすぐに分かることである。霊能者はそれを「白人の霊」だと鑑定していた・・・。


我輩には霊感は無く、霊を目撃した事も無い。だから、霊能者の言うことが本当であるかという判断は出来ない。いつも半信半疑という気持ちである。
つまり、霊能者の言うことをそのまま信ずるわけでもなく、また写真的に説明が付いたとしても霊とは関係無いと断言するわけでもない。

その昔、下駄の鼻緒が切れた時、人は不吉なものを感じた。下駄の鼻緒が切れるという現象自体は別に不思議な事ではない。「形ある物は壊れる」のだ。だが、下駄の鼻緒が切れるタイミングが別の出来事とシンクロしているとするならば・・・。

心霊写真も同様に、その写真がどんなに説明が出来るものであろうと、我輩には100パーセント霊とは無関係だと言い切れない。どんなに説明可能な写真であろうとも、それが何かの因果関係を以て現れたものかも知れないと思うのだ。
初盆の写真に撮られた赤い光点が、亡くなったオバチャンの意志によるものなのかどうか。それは我輩ごときには判断出来ぬ。もはや信ずる度合いの問題でしかない。

ただ、写真をやる者としては、冷静にその写真の成因を考えねばならぬ。いたずらに「不思議な写真」と騒ぎ立てても意味は無い。色々な角度から検討し、それでもなお不思議な写真ならば興味深い。また、結果的に完全に説明の付く写真であったとしても、霊の関与を信ずるか信じないかは、そこから分かれていくことであろう。


余談だが、心霊番組では写真を公開する瞬間にCMに行くのは人を馬鹿にしているな。あまりに唐突で不愉快に思う。
また、心霊写真がアップになったと思ったら、それを見て驚くタレントの顔が画面に切り替わって肝心の心霊写真が見れない。一体、何のつもりだ?