2000/04/05
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表紙

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カメラ雑文

[080] 2000年 7月 9日(日)
「心霊写真について」

心霊写真は、見えないものが写真に写るという特殊な現象だ。
「それは何かの間違いだ」と言うのは簡単である。しかし、もっと興味を持ってその写真を考えてみてもいいのではないか?
信じようが信じまいが、いるものはいるし、いないものはいない。現実というものは、人間の思想とは全く関連が無い。信じる、信じないなど、全く意味の無い、くだらないことだ。

論理的な思考とは、最初から答えを用意しない。思考の過程で徐々に答えを見出していく。複雑な計算式を解くのに、誰が最初から答えを知っていようか? 最初から「インチキ写真だ」と決めつけるのは、計算式も解かずに答えを主張するに等しい。


写真というものは、極めて科学的(化学的)である。全ての現象が再現性を持ち、既知の理論に基づいて設計される。カメラやレンズやフィルムなどは、そういった現象を緻密に組み合わせて画像を得られるように設計されているわけである。
それゆえ、目に見えないものが写真に写るというのは、いかに霊の仕業だとしても、どうにも合点がいかない。そこで、我輩なりに考えたことをまとめてみようと思う。

心霊写真を撮った時点では何も見えなかった・・・ということは、何か目に見えない高エネルギーの放射がフィルム感材に働きかけたということだろうか? 放射能は目に見えないが、フィルムにはその痕跡が写るのだ。これが霊と誤認されたか、あるいは霊がそのような放射線を発しているのか。
しかし、これはレンズを通ってくるような行儀の良い光とは違い、カメラボディーを突き抜け、直接フィルムを感光させる。そのため、画像としてはノイズにしかならない。
被爆直後の広島を写した映像にノイズが入るのは放射線の影響であるし、空港の検査でフィルムが感光してしまうのはX線の影響だ。それらを見ても判るように、意味のある画像が写るとは思えない。

もしかしたら、一瞬の出来事が写ったのかも知れない。
例えば、人物を撮影すると、まれに「目つぶり」の写真が写ることがある。まばたきの瞬間にシャッターを切ったわけだが、写真というのは一瞬の映像を切り取るため、このような瞬間の状態を固定させてしまうわけだ。
これと同じように、まばたきするような瞬間の霊現象が、たまたまシャッターを切った時に起こり、それがフィルムに固定されたとすればどうだろう? これなら、目に見えないものが写真に写っても納得できる。
また、そのように一瞬の映像なら肉眼には見えないが、サブリミナルCMのように、人間の深層心理に訴え掛けているかも知れぬ。それがすなわち、「変な気配がする」といった印象に繋がるのでは?

まあ、このように考えてみたところで、現実は全く違うということもあるだろう。実証できなければ、説明したことにはならず、第三者を納得させることは無理なのだ。
しかし、極めて科学的な写真に起こる現象を、我輩は無視することは出来ない。ましてや、身近にそのような写真を持つ人間がいては、やはり人間として理由付けをしたくなるというものだ。もちろん、全てを解明することは難しいだろうが、それについて考えることにより、何かの示唆を得ることが出来ると信じたい。

かりにも写真について書こうとする我輩には、避けて通れないことのようにも思える。