2000/04/05
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表紙

1.主旨と説明
2.用語集
3.基本操作法
4.我輩所有機
5.カメラ雑文
6.写真置き場
7.テーマ別写真
8.リンク
9.掲示板
10.アンケート
11.その他企画

12.カタログ Nikon
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カメラ雑文

[808] 2014年01月29日(水)
「2013年年末帰省日記(3日目)」


以前、職場にて「九州でも北部では雪が降る」という話をしたことがある。
すると女性スタッフが「南国でも雪が降るんですか!」と、すっとんきょうな声を上げた。我輩はその声にも驚いたが、何よりも「南国」という言葉に面食らった。彼女にとって九州とは一体どんな世界なのだろう。

<九州でも雪が降る>
九州でも雪が降る

確かに九州は南寄りではあるが、福岡県では本州とそれほど緯度は変わらない。しかも日本海側ということもあり、雪は普通に降る。そのため冬になると、早朝のバスがチェーンを「シャンシャンシャン」と鳴らしながら走る音で目が覚め、雨戸越しでも雪が積もっていることを知るのである。

しかしその女性スタッフは思い込みが極度に激しい性格だったため、九州全域がハワイのような場所だという誤った認識があるのが困りもの。

<九州でも雪が積もる>
九州でも雪が積もる

もし彼女に、高校時代に九州で作ったかまくらの写真を見せたら、どれほど驚くだろうか。
いや、写真だけでは場所が九州だということを示せないので恐らく信じまい。もし証拠を示したとしても、彼女の理解の範疇を越えて思考が停止してしまうだろう。

<九州でもかまくらが作れる> ※雑文145より
九州でもかまくらが作れる

●12月29日(日)
さて帰省の件だが、九州入りは昨日の夜からではあるものの、旅自体はこの日で3日目となる。
そろそろ曜日の感覚が薄れてきた。原因は、金曜日から休暇に入ったせいであろう。

朝、母親の作ってくれた朝食を食べながらテレビの天気予報を見ると、どうやらこの日は雪が降る地域もあるとのこと。九州北部もその範囲に入っている。

この日の予定は、朝からレンタカーを借り、生まれ育った実家方面へ行く。親戚を交えての食事会もある。
10年くらい前ならば実家へはバスで行けたのだが、今はもうバス路線は廃止されている。タクシーで行けなくもないが、さらに奥のほうではタクシーを要請してもエリア外と言われたことがあったので、マイカーやレンタカーでもなければ自由な行動は難しい。
このような状況になっているのは、田舎人がマイカーを持つようになったせいである。

我輩が子供の頃はどんな田舎でも一応は公共交通の便はあった。単線の国鉄ローカル線や、山間の狭い道を走るバス。
近所でも、クルマを持っているのは酪農・農業をやっている家と一部の裕福な家くらいだったし、道路も今ほど舗装されておらず砂利道に水溜まりは普通だった。

しかし、だんだんとマイカーが浸透してきて、ローカル線の利用者は激減。廃止は免れたものの第三セクター運営となり車両も減った。
バスも、利用者が年寄りしかいなくなったせいでは西鉄が撤退し、その後はタクシー会社の運営に引き継がれたが、それも今は無くなった。
今ではマイカーで移動する者がほとんどとなり、買い物も駐車場の広い郊外店が繁盛する始末。行橋駅前商店街は、無惨なほどのシャッター街と化した。

それはともかく、レンタカーは日豊本線「安部山公園駅」の近くにあるニコニコレンタカーで借りる予定。小倉に近い方にも店舗はあったが、帰りの荷物の持ち運びを考えると、どこであっても駅の近くが良い。

8時頃、母親と共にバスで小倉駅へ向かう。
小倉駅から電車に乗って「安部山公園駅」で降りた。この駅は比較的新しく、降りるのは今回が初めて。駅舎はいかにも線路の途中に設けたというような感じで、線路をまたぐ陸橋の上に出入り口があるのが特徴。

<安部山公園駅> ※帰省最終日に撮影
安部山公園駅
[OLYMPUS E-P5/14mm/ISO200] 2013/12/31 15:16

レンタカー屋は歩いて5分ほど。ガソリンスタンドを兼ねていると言うよりも、ガソリンスタンドが副業でレンタカー屋を営んでいる感じか。そのおかげで、帰着時にはガソリン満タンとせずとも、全て込みで精算出来る。
店舗エリアには、一目で分かるピンク色のクルマが停まっていた。今回はこれに乗るわけだ。

<ニコニコレンタカー小倉湯川店>
ニコニコレンタカー小倉湯川店
[OLYMPUS OM-D E-M1/12-40mm/ISO200] 2013/12/29 08:40

目に付いた店員のお姉さんに声を掛けると、そのお姉さんが受付をしてくれた。
手続きそのものはこれまでも利用した通りで特に問題無く終わった。「最後に質問は無いですか」と訊かれたので、「これから雪が降りそうなんですが、タイヤはノーマルタイヤですか?」と質問した。
するとお姉さんは「えっ、ノーマルタイヤ装着ですけど、雪山にでも行くんですか?」と驚いたようだった。
我輩は「いや、天気予報だと降雪注意と言ってましたんで」と説明したが、お姉さんは「はあ、そうなんですか」と不思議そうな顔をしていた。まるで、南国の住人に雪の話をしているかのような反応である。
北九州は雪が普通に積もるとは思っていたのだが、それは実家周辺の山間部のことで、平野部ではそれほど降らないのだろうか?

クルマは予約した時のピンク色のトヨタ・ヴィッツで変更無し。
想像していたよりもパステル調の淡いピンク色で、恐らく別のクルマから見れば運転に不慣れな女性が乗っていそうな感じだろう。後続車から煽られることもあるかも知れない。

<ピンク色のトヨタ・ヴィッツ>
ピンク色のトヨタ・ヴィッツ
[OLYMPUS OM-D E-M1/12-40mm/ISO200] 2013/12/29 08:54

早速、大通りに出て走行開始。
センターメーターが今ひとつ慣れないし、エンジンが軽自動車的な音で調子が狂う。同クラス車ならば社用車の三菱・コルトのほうが断然良いのだが、選択肢の限られたレンタカーでは仕方無い。

<走行開始>
走行開始
[OLYMPUS E-P5/7-14mm/ISO200] 2013/12/29 09:15

少し走っていると、空に雪がチラチラと舞い始めた。やはりここは南国では無かったということになる。
しかしこの程度ならば、ノーマルタイヤがどうのと言うほどでも無かったか。

<ちらつき始める雪>
ちらつき始める雪
[OLYMPUS E-P5/7-14mm/ISO200] 2013/12/29 09:21

ところがものの数分のうちに、雪はみるみるうちに大きさを増し、本格的な降り方になってきた。天気予報の言う通りではあるが、まさかこのタイミングで、これほどダイナミックに天候が変化するとは思ってもみなかった。

<ほんの10分前には考えられなかった天気>
(※画像クリックで長辺1200ドットの画像が別ウィンドウで開く)
ほんの10分前には考えられなかった天気
[OLYMPUS E-P5/7-14mm/ISO200] 2013/12/29 09:29

強風が吹いているわけではないが、走行中は雪がクルマ前面に向かってくるので、まるで吹雪の中にいるような感じになる。
まだこの時点では、路面の温度が高いせいか直ちに雪は水となり走行に支障は無い。とは言っても、ほんの数分のうちにこれだけ大きく状況が変わったことから、今後の行程について不安を感じる。

<まるで吹雪のよう> ※トリミング掲載
まるで吹雪のよう
[OLYMPUS E-P5/7-14mm/ISO200] 2013/12/29 09:31

行橋駅前を通過して豊津方面に向かう。ここからは、かつてはバスで行き来したルートなので、目をつぶっても迷うことは無い。いや、本当に目をつぶって運転するわけにはいかないが。

まず最初に、叔母さん宅を訪れた。食事会は叔母さんがセッティングしてくれている。
振り返ってクルマを見れば、前面が雪で覆われてナンバープレートも見えない。周囲の景色も積雪の初期段階を呈していた。これは本格的に積もるかも知れない。そうなったら、南国の九州でかまくらでも作るか。

<積もり始めた>
(※画像クリックで長辺1200ドットの画像が別ウィンドウで開く)
積もり始めた
[OLYMPUS OM-D E-M1/12-40mm/ISO200] 2013/12/29 09:36

叔母さん宅へあがり、宮島で買ったもみじ饅頭を渡した。もちろん、駅で買ったものではない本場のものだとアピール。
食事会は行橋駅近くにある店で行うことになっており、従弟夫婦も出席する予定。それぞれにクルマで行くので、現地集合ということで場所や時間を確認しておいた。

それから、実家についての話が出た。
実家にはこれまで祖父母が住んでいたが、祖父は4年前に他界し(参考:雑文687)、祖母は半年くらい前から養護施設で暮らしている。恐らく実家では誰も住むことは無かろうということで、土地と建物について今後どうするかについて話をした。
誰も住まない家を維持するのは大変であるし、かと言って更地にすると固定資産税が跳ね上がる。売却するにしても、田舎なので買い手はあまり無かろうことを思うと頭が痛くなる。

1時間くらいして、我輩と母親は実家に行ってみることにした。
誰も住んでいない家だが、今後の話があったことで、もしかしたら実家の景色も見納めかも知れないという気持ちがあった。もちろんそれは数年先の話であろう。しかし何かの事情でしばらく帰省出来ないことがあるかも知れないし、実家のほうでもいきなり買い手が現れたりなど事態が急転しないとは言い切れない。
いずれにせよ、食事会までには時間があるので、ドライブがてら実家まで足を延ばすこととする。
ただし、問題は雪のこと。

出る前にトイレに行ったところ、どうも外の景色が明るく見える。
急いで外に出てみると、雪は幻のように消滅しており全く残っていない。単なる雨後の景色のように見えるだけ。拍子抜けした。

<幻のように雪は消えていた> ※トリミング掲載
幻のように雪は消えていた
[OLYMPUS E-P5/7-14mm/ISO200] 2013/12/29 10:33

叔母さんには「食事会の現地で会おう」と言って、我輩は母親と共に実家へ向かった。
実家へは15分くらいだったが、着く頃には青空が広がり、陽も射してきた。やはり九州は南国だったようだ。

まず庭に行ってみたところ、以前は多く植わっていた庭木がほとんど処分されている。叔父さんが実家整理に向けて少しずつ掘り返し作業をしたとのことだった。
これまでは庭木で見通しが悪かったせいで気付かなかったが、こうして見るとかなり広い土地だと改めて思った。売却するにしても小分けしなければ売れまい。

<広過ぎる庭>
(※画像クリックで長辺1200ドットの画像が別ウィンドウで開く)
広過ぎる庭
[OLYMPUS E-P5/7-14mm/ISO200] 2013/12/29 10:51

この庭には飼い猫の墓があったはずだが、その場所ももうどこか分からなくなった。
リンゴの種から植えて育てた木もあったはずだが、抜かれてしまったか、あるいはとうの昔に枯れてしまったか。
もはやこの場所は、我輩の記憶にある場所では無い。

多くの庭木が処分された中、みかんの木だけが残されていた。
これは我輩が住んでいた頃の記憶には無いので、比較的新しい時期に植えられたものである。みかんという生産物を産み出すことから処分を免れたものであろうが、これさえも、いつかは過去の風景となろう。
我輩は、みかんの木にカメラを向け、何枚か撮影した。先ほどの雪が解けたものか、滴が陽の光を受けて輝いていた。

<みかんの木>
(※画像クリックで長辺1200ドットの画像が別ウィンドウで開く)
みかんの木
みかんの木
[OLYMPUS OM-D E-M1/12-40mm/ISO200] 2013/12/29 10:50

実家を遠く離れ、失われた後になって懐かしむようなことがこれまで何度もあった。今回の帰省でも、失われた過去の風景に気付かされたことは多い。
写真を撮る者として、身近な風景は変わる前に撮っておくべきであった。だから今、目の前の風景を写真に撮るのである。そのためには、画面の隅々まで解像するカメラとレンズが必要なのであり、そこに金をかけることの意味があるのだ。

庭での撮影が終わると、今度は家の中に入る。
実は、家に入るのには少々抵抗があった。と言うのも、家の中も叔母さんがほとんど片付けてしまい、何も無い状態になっていると聞いていたからだ。
実際、室内はガランとしており、家財道具や襖(ふすま)が無い分広く見えた。部屋数が多いことは多いのだが、これまで広くは感じたことは無かった。やはりここも、昔の風景とは違っていた。

こういう状態を写真に撮っても仕方無いとは思ったものの、やはり撮らねばなるまい。
それは、みかんの木を撮影したのと同じこと。今の光景を撮影するということは、未来に向けた画像送信である。未来の自分が指令を送って撮影させようとしていると思えば良い。だから、今の自分が撮りたいかどうかということは問題ではない。撮らねばならぬ義務である。

<ガランとした室内に昔の面影は無い>
ガランとした室内に昔の面影は無い
[OLYMPUS E-P5/7-14mm/ISO200] 2013/12/29 11:08

写真は、撮った瞬間から過去の画像となる。そして別の場所で見ることになる。つまりそれは、時空を越えるもの。
未来からの指示に耳を傾け、今の自分が何にレンズを向けなければいけないのかに気付くこと。それこそが、写真撮影の本質である。そこには感性など必要無い。時空力という超能力が必要なのだ。
我輩は、そのことに気付くのに長い時間と多くの後悔を重ねてきた。そしてようやく時空力を身に付け、未来からの指示を受信出来るまでになったのである。

さて、何もない家でやることはあまり無い。我輩は写真撮影を済ませ、母親はみかんを箱詰めして持ち帰る準備をした。
食事会は12時半の予定でまだ時間があるので、行橋のショッピングセンター「ゆめタウン」に行ってみることになった。
来る時に通った道はかつてのバス通りだったのだが、戻りは今川沿いを走ることにした。先ほどまで晴れていたのに、今度は霙(みぞれ)が降っている。天気も忙しいな。

<今川沿いを走行>
今川沿いを走行
[OLYMPUS E-P5/7-14mm/ISO200] 2013/12/29 11:31

今川沿いはサイクリングロードがあり、小中学生の頃は自転車で行橋に出る主なルートであった。
当時、行橋へ出る主な目的はゲームセンターへ行くことだったが、学校ではゲームセンター行きが禁止されていたこともあり少々後ろめたいものがあった。

そんな想い出に浸っているうち、「ゆめタウン」に到着。空は再び晴れ間が見えていた。本当に天気が安定しない。
特に買い物があるわけではなかったが、食事会までの時間調整にはちょうど良い距離。ポータブルナビによれば5分以内で会場に着けそうに思う。歩いても行けるだろう。
ちなみに「ゆめタウン」は我輩が上京した後に出来たもので、想い出は何も無い。強いて言えばこれから想い出になるものであろうか。

<ゆめタウン>
ゆめタウン
[OLYMPUS E-P5/14mm/ISO200] 2013/12/29 11:35

店内を母親と歩いていると、母親が何か買ってくれると言うので、せっかくだからと部屋着と厚手の靴下を買ってもらうことにした。
小さなことだが、早速、「ゆめタウン」での想い出が1つ増えたか。

12時15分頃、そろそろ食事会会場へ向かうこととする。駐車場に出ると、雨が降っていたので小走りにクルマに戻る。
ポータブルナビでの目的地設定は電話番号検索によるものだが、なぜか店の裏手の道に案内されて少々時間がかかってしまった。到着はギリギリ12時半。叔父さん叔母さんは店の前で待っていてくれた。
まだ従弟夫婦は来ていない様子。叔父さんはこのまま外で従弟(つまり叔父さんの息子)を待っているとのことで、寒いところ申し訳無いが、我々は店内に入った。

店内からは外の景色が見えたが、見たところ霙(みぞれ)が降っている。この降り方では積もることはあるまい。
しばらく待っていると従弟夫婦が登場。我輩は、従弟の嫁さんにはこの時初めて会った。

食事会は毎回、叔母さんがセッティングしてくれるのだが、珍しい創作料理の店ばかり見付けてくれるので飽きさせない。
今回も例年と同じようにコース料理で、料理が運ばれてくる度に母親と2人で写真を撮る。母親はブログに載せるためだろうか。我輩は単なる記録撮影だが、どうせ撮るならばキレイに撮りたいので、高性能レンズ12-40mmで臨む。

<料理(一部)>
料理(一部)
[OLYMPUS E-P5/12-40mm/ISO200] 2013/12/29 12:44-13:16

その様子を見た従弟の嫁さんは「わあ、凄そうなカメラ」と言った。
確かに凄いことには間違い無いのだが、ここでは目立たぬようコンパクトカメラっぽく見せるため「E-P5」を使っている建前、素直に頷けない。例えるならば、芸能人であることを隠すためにサングラスで入店したら、いきなり見破られてしまったかのような心境に近い(どんな心境だ)。
やはり高性能12-40mmレンズが目立ってしまったか? あるいは全てお見通しで「E-P5」の画質まで知った上での発言か・・・? まさかな。

不意に外が明るくなったので窓を見ると、陽が射して水滴がキラキラ光っていた。今日の天気はコロコロ変わって安定しない。
そうこうしているうち食事会は14時半頃終了。意外に時間が経つのが早い。

解散後、我輩と母親は、祖母のいる養護施設に向かうことにした。
場所は母親が知っているのだが、いつもはタクシーに乗って行くせいか地図上でピンポイントに指せないようなので、走行中に目印となる地点の指示をもらいながら10分ほど走行して現地に到着。そこは驚くことに、事前にイメージしていた佇まいそのままだった。

<祖母のいる養護施設> ※帰り際に撮影
祖母のいる養護施設
[OLYMPUS E-P5/7-14mm/ISO200] 2013/12/29 15:56

養護施設に祖母が入っていると言うので少し心配していたが、実際会ってみると元気そう。
養護施設の食事管理のせいか、肥満度が下がって引き締まった顔になり、家に居た頃よりも体調が良いようである。
ちなみに、入居者の中では中心人物になっているとのこと。

やはり、誰もいなくなった実家の様子が気になるようで、「家は今どうなっとるそかね?」と聞いてくる。それについては説明するのだが、またしばらくすると同じ質問をする。
「そう言えば、家はどうなっとるそかん?」
「さっき言ったやん・・・。」
「あはは、そうかん!はははは!」
そのやりとりがまるで志村けんのコントのようで、同じ質問が出るたびに3人で爆笑した。物覚えが悪くなったのは心配な点ではあるが、何でも笑い飛ばす性格は変わらず、深刻さが全く無い。

ただ、意外だったのは、これまでは写真嫌いでカメラを向けると「バアちゃん、写真好かんけぇ!」と言ってしかめ面をしていたのだが、今回スナップ的に写真を撮っていると祖母のほうからポーズを取ってくる。それについては母親も驚いており、どうやら久しぶりに孫に会ってテンションが上がっていたところもあったようだ。

<写真嫌いのバアちゃんが・・・> ※トリミング掲載
写真嫌いのバアちゃんが・・・
[OLYMPUS E-P5/7-14mm/ISO200] 2013/12/29 15:54

祖母に別れを告げてクルマに戻ったのが16時頃。計算上、ここで1時間半も過ごしたことになるが、体感では30分くらいしか感じられず、そんなに長く居たのが信じられない。我輩もボケてきたか?

この後、特に行くあても無いので小倉のアパートに戻ることにした。

<小倉のアパートへ帰る>
小倉のアパートへ帰る
[OLYMPUS E-P5/7-14mm/ISO200] 2013/12/29 16:42

帰着は17時過ぎ。
この日は天気もコロコロ変わり、また寒さも厳しく、そして時間が驚くほど早く過ぎた南国の1日だった。