2000/04/05
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表紙

1.主旨と説明
2.用語集
3.基本操作法
4.我輩所有機
5.カメラ雑文
6.写真置き場
7.テーマ別写真
8.リンク
9.掲示板
10.アンケート
11.その他企画

12.カタログ Nikon
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カメラ雑文

[786] 2013年02月05日(火)
「年末年始帰省日記(2日目-12月30日)」


●12月30日(日)−2日目
この日、豚児を連れて別府へ小旅行に行くのだが、窓から外を見ると雨模様。明日は地獄めぐりをする予定なので、雨は今日のうちにやんで欲しいところ。

ここで、別府のことについて少し。
元々我輩は、「別府というのは年末年始に行くものだ」という無意識の観念がある。温泉地だから寒い季節が似合うということもあるかも知れないが、よくよく考えると、我輩にとっては別府の占めるイメージは「温泉」ではなく「スギノイパレス」が大きい。

「スギノイパレス」とは「杉乃井ホテル」の付属施設で、座布団でくつろげる大ホールを中心に、土産物売り場やボウリング場、ゲームセンターなど、言うなれば屋内アミューズメント施設であった。
別府は実家地域から直線距離で70kmも離れているが、子供会の旅行や家族旅行では必ず行く定番。そのことはつまり、それだけ大きな集客力を持つ施設だということを示している。

単純に施設の規模が大きいというのももちろんあるが、やはり別府という観光地の中心にあって施設の中まで観光地気分が漂っているということが大きいだろう。それゆえ子供の頃の我輩は、「ここに来るのは特別な日」と感じた。
ちなみに「杉乃井ホテル」宿泊者はホテルの浴衣を着ていれば「スギノイパレス」にはフリーパスで出入り出来る。

大ホールでのイベントは様々で、マジックショーや有名歌手のコンサート、他にもドリフターズの「8時だよ!全員集合」もやったことがあると聞く。
我輩はもらったばかりのお年玉を軍資金として土産物コーナーに行き、そこでマルイのプラモデルガンを買った。地元では目にしない珍しい本格的プラモデルガンだっただけに、子供心に「スギノイパレス」は夢の施設に思えた。

しかし「スギノイパレス」も時代と共に改装を重ね、オモチャの多かった売り場も菓子売り場に変わってしまい、ゲームセンターもUFOキャッチャーなど今風のものばかり。よくあるような健康ランドとあまり変わらなくなってしまった。
しかしそれでも、家族と行く「スギノイパレス」は特別な場所でありつづけて欲しい。今回、かつての痕跡がどれほど残っているのかを見に行きたい。

せっかく行くのであれば「杉乃井ホテル」に泊まりたかったのだが、ここはさすがに高価で気軽に泊まれない。子供の頃はそんなことも知らずに家族と泊まったのだが、当時としてもかなりの出費だったのではないかと思う。
今回は残念ながら他のホテルに泊まることにする。

「スギノイパレス」では、温泉プールの「アクアガーデン」という施設に行くことにした。豚児に対してはそれが訴求ポイントだった。
当初は、スライダーや波のプールのあるアミューズメント色の強い「アクアビート」に行きたかったのだが、残念なことに現在改装中とのこと。検索してみると、あまり客が入らないようで改装中扱いになることが多いそうだ。

それから、「スギノイパレス」だけでは間が持たないので、高崎山近くにある水族館「うみたまご」にも行ってみよう。
そして翌日は地獄めぐりとする。

実は、叔母さんからサンリオの「ハーモニーランド」の無料チケットがあるので行ってみたらどうかという提案があり、チケットが郵送で送られてきていた。
「ハーモニーランドは別府に近かったか? 今回の行程に組めるとは思えないが・・・。」と少々否定的だったが、とりあえずチケットは持つことにした。

朝、7時過ぎに豚児を連れてアパートを出た。雨のせいで薄暗く寒々としている。
バスに乗って小倉駅に向かうが、わざわざこんなこの雨の中を別府に行くのも大変に思う。これも、レンタカーを借りるまでの辛抱。

<雨の中、バスに乗って小倉駅に向かう>
(※画像クリックで横1200ドットの画像が別ウィンドウで開く)
雨の中、バスに乗って小倉駅に向かう
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO400] 2012/12/30 07:22

8時、小倉駅から特急ソニックに乗って別府を目指す。自由席だったが15分前から並んでいたおかげで席を確保することが出来た。いや、そもそも空いていたが。
ソニック車内には網棚が無く、その代わりに飛行機のような荷物入れがある。全体的なイメージも先進的な感じがして豚児も驚いていた。こういう車両は我輩が九州にいた頃には無かったし(当時は特急「にちりん」だったか?)、関東でも見られない。そういう意味では、我輩にとって何とも不思議な存在である。我輩の知らない九州に変わりつつある象徴のような存在とでも言うか。

<特急ソニック車内>
(※画像クリックで横1200ドットの画像が別ウィンドウで開く)
特急ソニック車内
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/12/30 08:07

間もなく別府駅に到着するという頃、車窓から見える町並みのあちこちから湯気が立ちのぼっているのが見えてきた。まさに別府の景色そのものだが、この日は寒いので余計に湯気が湧き立っているようだ。
別府駅に着いて駅のホームに降りると、馴染みの温泉マークの入った駅名板が目に入り、「別府に来たなぁ」という気分に浸った。

<別府駅>
別府駅
[OLYMPUS OM-D E-M5/45mm/ISO200] 2012/12/30 09:26

駅前のバスロータリーに出ると、冷たい雨が降っておりかなり寒い。早くレンタカーを借りないと凍えてしまう。しかしレンタカー屋はここから少し離れている。
駅前バスロータリーからバスに乗って海沿いの大通りを走り、別府タワーも通り過ぎてようやく目的のバス停に到着。そこから100メートルほど歩いたところにあるらしいが、寒い中歩くのはちょっとつらい。

「ニコニコレンタカー」は外見は普通のガソリンスタンドだった。奥のほうには、我輩が予約したものと思われるうぐいす色の日産マーチが停まっているのが見える。

<ニコニコレンタカー>
ニコニコレンタカー
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/12/30 09:48

事務所に入るとストーブがあり、そこで暖をとった。先客がいたのでしばらく待たされた後、手続きをして前金約1万円を払った。そして外に出てクルマの傷チェックを済ませクルマに乗り込む。ポータブルナビをセットし、いざ出発。

実際に運転してみると日産マーチは思ったよりも軽自動車然としており、アクセルをかなり踏み込んでエンジンを回さないと流れに乗れない。シフトチェンジもショックがあるし、ブレーキも効きが悪い。ちょっとガッカリな気分であった。せっかく軽自動車以上の車種を選んだつもりだったのに運転フィールが軽自動車っぽいとは。同じコンパクトカーでありながら職場で乗っていた三菱コルトのほうが段違いに良い。

<日産マーチ車内>
(※画像クリックで横1200ドットの画像が別ウィンドウで開く)
日産マーチ車内
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/12/30 10:17

しかし寒空の中クルマで移動出来るのはやはり有り難い。バス移動では、停留所で待つ間の寒さに耐えられまい。
それから、内装色が明るいのでそれは良かった。
ただそれにしても、ヘッドレストが後頭部に来ないのは参った。高さ調整の方法が分からない。

豚児は助手席に座らせたが、すぐにゲーム機を出したりするので「せっかく別府に来たのだから外の景色を見たらどうだ? ・・・いや、写真を撮れ、写真を。」と促した。

これからの行き先については、「スギノイパレス」では時間を気にせずのんびりしたいので午後にしよう。午前中は水族館「うみたまご」に行くことにする。
道は単純なのでナビゲーションを使わなくとも大丈夫なのだが、距離感を把握するためには有用。

「うみたまご」は駐車場が無料かと思っていたが400円も取られた。
ここは何度か訪れているので我輩としては目新しいものは無い。しかし豚児は前回来た時のことは忘れているので、新鮮な目で見ることが出来たようだ。
今回はカメラを持たせているので、たくさん撮影するよう言っておいたのだが、「OLYMPUS E-410」は一眼レフながらも暗い場所ではピントが合いにくいようで苦労していた。

<暗所ではAFが合わず苦労している>
暗所ではAFが合わず苦労している
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO400] 2012/12/30 11:47

昼も近くなり昼食を食べようかと思ったが、「うみたまご」内のレストランはファストフード的なものしか出ないことを知っているので「外で食べよう」と豚児に提案した。せっかく別府に来たのだから、大分名物の「だんご汁」を食べようと思っている。そのために店もあらかじめ検索していた。
しかし豚児は腹が減って1分も待てないようで、仕方無く隣接する「高崎山おさる館」に行ってみることにした。そこに行けば何かあろう。
確かにそこには食事処があった。だんご汁もやっている様子。

だがそこはカウンター出しのセルフサービスで、味もそこから想像出来るようなものだった。具も少々硬めで煮込みが足りないように思う。明日はもっと美味いだんご汁を食べたい。
まあ、追加でお汁粉も食べたし、とりあえずは豚児も腹が満たされて一段落となった。

<具の硬いだんご汁>
具の硬いだんご汁
具の硬いだんご汁
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO400] 2012/12/30 13:16-13:25

食後、いよいよ「スギノイパレス」へ行こうと駐車場に向かった。外は風が冷たく、クルマに辿り着くまでにせっかく温まった身体が冷える。
クルマを発車させて別府市街の坂を上る。先ほどと同様、途中の景色は豚児に撮影させた。我輩のほうもレンタカーの運転はだいぶ慣れてきたように思う。

<豚児撮影>
豚児撮影
[OLYMPUS E-410/14-42mm/ISO400] 2012/12/30 13:51

「スギノイパレス」では駐車場は無料だった。よく覚えていないが、前回も無料だったように思う。
入場料を払おうと窓口に向かったが、いつもの場所にあった窓口が無くなっており驚いた。そのまま入っても良いようだが、だからと言って素直に喜んでいられない。入場無料ということは、余程何も無い施設となってしまったのか。

<スギノイパレス>
(※画像クリックで横1200ドットの画像が別ウィンドウで開く)
スギノイパレス
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO400] 2012/12/30 16:29

途中、スリッパに履き替えるよう靴ロッカーを案内されたが、その先も特に料金が発生することなく大ホールまで入ることが出来た。何だかおかしな気分だ。
見ると、大ホールには家族連れが寝転がっており、ステージには大スクリーンでテレビが映っていた。もしかして、本当に健康ランドの休憩ルームになってしまったか・・・?

とりあえず、温泉プールの「アクアガーデン」に入ろう。
カウンター横には券売機があり、そこで入場料を払うことになるらしい。料金表を見ると、大人2,500円、子供1,500円とかなり高い。まあ、「スギノイパレス」の入場料を含んでいると思えばそれくらいするか。
券売機で買ったチケットをカウンターに渡すと、バスタオルとフェイスタオルを渡された。ちなみに、「アクアガーデン」はいったん出ると再入場出来ないそうだ。

「アクアガーデン」は水着着用施設なので、男女共用、言うなれば混浴。豚児と我輩は男女に分かれて着替えルームで水着になった後、アクアガーデンで合流した。
そこは確かにプールのようになっていたが、湯気が立ち込めており不思議な光景に見えた。今まで温水プールに入ったことはあるがいずれも屋内だった。しかしここは屋外である。それに、水温はまさに温泉で、熱いというほどではないがそこそこ温まる。所々に柚子(ゆず)も浮いている。
外は相変わらず寒く、別のプールに移るためにいったん上がるとすぐに凍えそうになる。しかしその寒さの中で暖かい湯に入るのが気持ち良かったりする。

泳いでいるうち、ふと空が明るくなっているのに気付いた。見ると、雲の切れ間から陽が差し込んでいる。そしてその反対側では大きく綺麗な虹が現れた。周りの客たちも虹に気付いたようで、にぎやかになってきた。
見ると、携帯電話で虹をバックに写真を撮っている女性たち(中学生か高校生?)がいた。携帯電話を持ち込んで濡れないのかと豚児に訊くと、「あれは防水携帯だよ」と言う。本当に防水携帯電話などあるのか・・・?
それにしても虹があまりに見事なので、我輩も更衣室に置いてきた荷物からカメラを持って来ようか迷ったが、こういうところでカメラを持ち出すのは誤解がありそうでやめておいた。

「アクアガーデン」は18時になるとライトアップショーのようなものをやるそうで、豚児もそれを見たいと言い出したが、現時点でまだ16時にもなっていないので、ずっと温泉に浸かっているのもツライ。再入場もダメとなれば諦めざるを得まい。
「また今度にしよう」とそこを出て、あらためて大ホールに行き、座布団を並べて敷いてその上に寝転がり、風呂上りのひと時を過ごすことにした。

<大ホール>
(※画像クリックで横1200ドットの画像が別ウィンドウで開く)
大ホール
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO400] 2012/12/30 15:49

大スクリーンには先ほどと同じようにテレビが映っていたのだが、途中ブラックアウトして「何だ?」と思っていると、やがて「映画版トムとジェリー」のDVD上映が始まった。しかし音声が出ていない。管理者は気付かないのか・・・?
音声無しの状態が10分ほど続き、突然音声が出てきた。ようやく気付いたか。しかし巻き戻すわけでもなくそのままストーリーが進んでいるので最初のストーリーが分からなかった。
小腹が空いてきたので、売店に行ってアメリカンドッグを買って2人で食べながらDVDを観た。大ホールののんびりしたひとときがまた良い。

DVDが終わると17時近く。そろそろホテルに行ってチェックインしよう。
土産物コーナーで菓子や干物の土産を買った後、駐車場に向かった。途中、イルミネーションがものすごい状態になっていた。電飾サンタクロースもいたが、ちょっと季節がズレているような気がしないでもない。

<電飾サンタクロース>
電飾サンタクロース
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO400] 2012/12/30 17:27

宿泊ホテルは、駅前通りを海側にまっすぐ進んだ行き当たりにある「ホテル・エール」というところ。到着時はかなり暗くなっていたので駐車場がどこにあるか分かりづらかったが、誘導係のオイちゃんがいて教えてくれた。

部屋はツインよりも安いダブルにしている。ただ、豚児の寝相の悪さが心配。
いったんチェックインした後、近くにある「ロイヤルホスト」で夕食とした。普段あまり行ったことの無いレストランだが、メニューを見ると高いな。
まあ、一人旅であればコンビニ弁当で済ますところだが、豚児と一緒ということでご馳走にありつけた。こういう贅沢もたまには良かろう。

<ホテル隣のロイヤルホストで夕食>
ホテル隣のロイヤルホストで夕食
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/12/30 19:00

ホテルに戻ると、同じフロアの数部屋が大騒ぎしていてうるさかった。子供の声もしたが大人の声のほうが騒がしい。
少し休んで温泉大浴場に入り、部屋でテレビを見ていると、9時頃には騒ぎも収まった様子。

寝るまでのひとときをベッドに寝転んでテレビを観て過ごしたのだが、口寂しいので何かお菓子でも食べたい。コンビニエンスストアは5分ほど歩けばあるようだったが雨がまだ降っているのでどうしようか迷い、結局諦めた。
それにしてもこの雨、明日には雨がやんでくれるのだろうか・・・?