2000/04/05
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表紙

1.主旨と説明
2.用語集
3.基本操作法
4.我輩所有機
5.カメラ雑文
6.写真置き場
7.テーマ別写真
8.リンク
9.掲示板
10.アンケート
11.その他企画

12.カタログ Nikon
 F3 (F3H)
 FM3A
 FM2
 FM
 FE2
 FE
 FA
 FG
 FM10
 FE10
 F4
 F-401X

Canon
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カメラ雑文

[776] 2012年10月23日(火)
「再び、北海道車中泊の旅(4日目−10月2日)」


道の駅「しりうち」での車中泊。この日も6時過ぎに目が覚めた。
温度計を見ると14度。最低気温は13度となっている。少し涼しくなったようだが、相変わらず寒くない。ここは本当に10月の北海道なのか?

<道の駅「しりうち」>
道の駅「しりうち」
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/10/02 06:16

この日は、函館市内で一日を過ごす予定。
見学スポットとしては「五稜郭(四稜郭)」と「函館山からの夜景」の2つしか想定していないが、クルマをどこかに置いて街歩きなどをしてのんびり過ごしたいと考えた。もちろん、歩きっぱなしは大変なので、函館市電(路面電車)の一日乗車券を買って利用したいと思う。

朝食を食べた後、6時半頃に道の駅を出発。
海沿いの道を走っていると、逆光のため海がキラキラ美しい。しばらく走っていると、昨日のようにまた江ノ島のような風景が見えてきた。函館山である。

<輝く海の函館山>
輝く海の函館山
[OLYMPUS OM-D E-M5/14-42mm/ISO200] 2012/10/02 07:11

ガソリン残量が半分を示しているので、そろそろ給油したい。
函館市街に近付いているので、ガソリンスタンドも増えてきた。見たところ、高い店でハイオク単価160円台のところもあるが、154円のセルフスタンドがあったので、そこで満タン給油した。

<ガソリン給油>
ガソリン給油
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/10/02 07:11

しばらく走っていると、函館山も近くなってきた。望遠撮影してみると、ロープウェイの様子が良く分かる。

<遠景の函館山>
(※画像クリックで横1200ドットの画像が別ウィンドウで開く)
遠景の函館山
[OLYMPUS OM-D E-M5/14-140mm/ISO200] 2012/10/02 07:19

市内に入り、慣れない道を走りながらクルマを置くコインパーキングを目指した。
30分100円/1日最大800円のそのパーキングは五稜郭が比較的近い。クルマを停めて一息つき、「さあ、これからどこへ行こうか」と考えたが、良く考えるとまだ7時半。まだどこもやってなかろう。

そう考えると、朝の函館山にクルマで登ってみても良いかも知れない。夜は夜で函館山から見る夜景を撮りに行く予定なので、昼間の景色も見ておきたい。
しかしそれならば最初からコインパーキングに入らなければ良かった。とは言っても、駐車してまだ30分も経っていない。100円くらいなのでまあ良かろう。

我輩は、今入ったコインパーキングを出て、函館山方面へクルマを走らせた。
市内を走っていて気付いたが、どうも地元のクルマは異様に左側に寄って走っている。対向車も同じだった。ヘタをすると右側にもう1台入れそうなほど。列を乱すわけにもいかず我輩もその後ろに付くしかない。

<常に左に寄って走行する車列>
常に左に寄って走行する車列
[車載ビデオ] 2012/10/02 07:50

確かに、前を走るクルマが交差点で右折しようとすると、後続の直進車はそれを避けて左に寄ることになる。だから、常時左側に寄って右折車を避けているように見えるのだが、大きなメリットがあるようにも思えぬが・・・?
少なくとも、本土では見られぬ異様な光景だ。

函館山が近くなると、坂の勾配が急になった。ロープウェイ乗り場も近くにあるようだ。

<函館山ふもと>
函館山ふもと
[LUMIX DMC-GF5/7-14mm/ISO200] 2012/10/02 07:59

そこから先は登山道路があり、九十九折り(つづらおり)の道を本格的に登ることになる。こういう道では、カーブの先にいるかも知れない対向車を警戒してヘッドランプを点灯したほうが良かろう。また、九十九折り車道を貫くようにして徒歩用登山道があって所々で車道を横切っているので、歩行者には注意が必要。

山頂の空は、雲ひとつ無い澄んだ青色だった。山に登ればこういう空はよくあるが、函館山の標高はたかだか3百メートルちょっとなので、そういう問題でも無いはず。単純に台風一過の空であろう。

<雲ひとつ無い澄んだ青色>
(※画像クリックで横1200ドットの画像が別ウィンドウで開く)
雲ひとつ無い澄んだ青色
[LUMIX DMC-GF5/7-14mm/ISO200] 2012/10/02 08:13

山頂の駐車場は無料ではあるが、事前情報によれば17時〜22時までは通行禁止&駐車禁止となるようで、ちょうど夜景が眺めの良い時間帯に混雑せぬよう規制しているらしい。
展望台には、ほとんど人はいなかったが、皆無ではなかった。カップルがシャッターを押してくれと言ってきたので、他に頼む人もいないかとまあ押してやった。

<函館山の展望台>
(※画像クリックで横1200ドットの画像が別ウィンドウで開く)
函館山の展望台
[LUMIX DMC-GF5/7-14mm/ISO200] 2012/10/02 08:16

さてここでの撮影は、マイクロフォーサーズにて、まず超広角ズームレンズ7-14mm(換算14-28mm)での撮影を行い、それが済むと14-140mm(換算28-280mm)高倍率ズームレンズで船の行き交う様子や路面電車がビルの合間に見え隠れする様子などを撮るなどした。
行き交う船の航跡は実に優雅で、まるで大空に描いた飛行機雲のよう。我輩はこのような情緒的な写真を撮るのは大嫌いなほうだが、それでも撮ってしまった。

<飛行機雲のような航跡>
飛行機雲のような航跡
[OLYMPUS OM-D E-M5/14-140mm/ISO200] 2012/10/02 08:22

飛行機雲のような航跡
[OLYMPUS OM-D E-M5/14-140mm/ISO200] 2012/10/02 08:24

しかしもう少し引き寄せたい対象も幾つかあった。クルマには100-300mm(換算200-600mm)望遠ズームレンズがあるので、せっかくだからとクルマに戻ってレンズを換装、再び展望台でカメラを構えた。

さすがに換算600mmの威力は絶大。もちろん手持ち撮影である。手軽でブレ無しの超望遠撮影が出来るのは、マイクロフォーサーズのような小さなイメージセンサーの得意とするところ。撮影効果云々抜きに、単純に遠景引き寄せ撮影が楽しい。

<超望遠撮影が手持ちで可能>
超望遠撮影が手持ちで可能
[OLYMPUS OM-D E-M5/100-300mm/ISO200] 2012/10/02 08:34

ひとしきり撮影を済ませ、山を降りようとクルマに乗った。
後ろのほうでクルマが1台出ようとしていたので、とりあえずエンジンをかけてからそのまま待機していた。すると、小さく「コツン」と音がしたような気がして振り向くと、後ろのクルマが切り返しでバックしたようでかなり近く見える。接触したのか?

後ろのクルマはしばらく停まったままで、やがて運転手が降りてきて後ろを確認していた。そしてまたクルマに乗り込んで出て行った。
接触はしていないのか?
クルマを降りてバンパーなどを見てみたが、少し汚れているので分かりにくいものの、別段、接触の跡は認められない。

それにしてもどう考えれば良い? この状況から推測すると、軽くコツンと当たったと思われる。が、何も確証が無いし、何も被害が無い。そして相手もいなくなった。
・・・まあ、忘れるしか無かろう。

函館山を下山し、先ほどのコインパーキングに改めて駐車した。
1日最大800円、函館を離れる時までクルマをここに置いたままとする。

この日は市内を歩き回ることが想定されるので、荷物は最低限としたい。というわけで撮影機材はデジタルカメラのみとする。レンズ交換の手間を無くすため、「OLYMPUS OM-D E-M5」には超広角ズーム、「LUMIX DMC-GF5」には高倍率ズームをそれぞれに付けてカメラごと換えて撮影する。

まず、パーキングから一番近い函館市電の停留所「五稜郭前」に行き、路面電車に乗った。そして車内で一日乗車券(大人600円)を購入。
目的地はJR函館駅前。実は、JR函館駅前からボンネットバスが出ているらしい。しかも時刻表によれば、1日6便もある。そういうわけで、直近の10時05分発ボンネットバスを撮影しようと考えた。

<ボンネットバス時刻表>
ボンネットバス時刻表
[函館バス株式会社]

JR函館駅前に着いたのは10時ちょうど。駅前には広いバスターミナルがあるので、どの乗り場なのかを探しながら歩いた。
その途中、駅構内を少し覗いて撮影などした。そしてまたバスターミナルに戻ったのだが、ボンネットバスは姿を見せなかった。まさか、駅構内をちょっと覗いている間に現れて消えたか? そんなバカな・・・。

<JR函館駅前バスターミナル>
JR函館駅前バスターミナル
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/10/02 10:04

しばらく様子を見ていたが、始発が予定時刻を5分も過ぎることは考えにくく、ここは諦めて次の停車地「五稜郭タワー」に先回りしよう。
再び路面電車に乗って五稜郭タワーに向かおうと思ったが、目の前で電車が出てしまいしばらく待たされてしまった。
結局、五稜郭タワーに着いたのはボンネットバス予定時刻の数分後。間に合わなかったか・・・。
ただ、時刻表を見るとボンネットバスは五稜郭周辺を回って再び五稜郭タワーに戻ってくるようなので、その時間が来るまでは五稜郭に行ってみる。

五稜郭は、幕末に旧幕府の残党が最後の戦いで立て篭もった要塞だと聞いている。
現代の世から見れば幕府が倒れて良かったと当たり前のように思うが、人間というのは、合理的な判断からではなくその時の立場やこれまでの経緯によって敵味方が決まることは多い。そもそも、歴史の現場に自分がいたとすれば、何が正しいのかを判断するのは難しいはず。分かったように思うのは、結果論で振り返っている現代人だからこそ。

旧幕府軍には、これまで真面目に幕府に仕えてきた者たちも多くいたはずで、彼らからすれば新政府軍は反逆者、つまり悪党そのものであろう。
それがいつの間にか自分たちが逆賊になっていたとなれば、納得出来ないのも当然。それを認めれば、今までの自分を完全否定することになる。単純に「幕府での地位を失う」、「食い扶持を失う」という次元の話ではない。だからこそ彼らは、死を覚悟で自分の信念を貫こうとしたのだ。よくテレビにも紹介される中島三郎助もその1人だろうと思う。

<五稜郭>
五稜郭
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/10/02 10:57

そんな彼らの最後の戦いの現場を、我輩はかねてからこの目で見たいと思っていた。
五稜郭内部へ足を進め、石垣や土塁など見て回った。そしてその上から見る外の風景を写真に収めながら、彼らはここでどんな戦いをしたのだろうかと想像した。

<土塁の上から>
土塁の上から
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/10/02 11:03

そうこうしているうち、ボンネットバスの時間が近付いてきたので、急いで五稜郭タワーのほうへ戻った。
「五稜郭前」のバス停があったので、道を挟んだ反対側から撮れるよう、タワー前の公園で張り込むことにした。

<五稜郭タワー>
五稜郭タワー
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/10/02 11:26

時刻表にはボンネットバスの写真が載っているのだが、このカラーリングは先日の小樽ボンネットバスよりもレトロ感があってなかなか良い。これは是非とも撮らねばなるまい。
そんな風に思っていると、ふと、時刻表の中にある文字が目に留まった。
「月・木・金・土・日運行」
待てよ、今日は火曜日だったな。月、木・・・? 火曜日が・・・無い。

我輩はその場で力を無くしてうなだれた。
緻密な計画を立てたつもりだったが、こんなミスを犯すとは。しかも明日も運行していないのだから、日程調整出来る範囲を超える。今回は諦めざるを得ない。
仕方無いので、最後に五稜郭全体を見渡すために五稜郭タワーへ昇ることにした。

タワー展望料金は、大人840円と少々高い。ダメ元でJAF割引が無いかを窓口のお姉さんに訊いたのだが、そういうのは無いとのこと。
エレベーター乗り口でしばらく待たされた。混んでいたのではなく、その場には我輩1人しかいなかったので待たされたように思う。やがて親子連れが来たのでエレベーターに乗り込み、案内嬢のアナウンスを聞きながら展望台へ。

エレベーターのドアが開いた正面は、まさに五稜郭が見下ろせる場所だった。地上からは分からなかったが、上から見れば確かにあの五稜郭の形をしている。
我輩は早速、超広角ズームレンズで撮影したのだが、画角は申し分無いものの、ガラスの反射で背面の光が映りこんでしまったのは残念だった。ガラスは少々奥のほうにあるので、ガラスに接近して撮ることも出来ずにこうなってしまった。

<五稜郭タワーから見下ろす五稜郭>
(※画像クリックで横1200ドットの画像が別ウィンドウで開く)
五稜郭タワーから見下ろす五稜郭
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/10/02 11:33

また、展望台には幕末の出来事をエピソードごとにジオラマ化にした展示物が15点もあり、当時の情景を想像する材料として大変参考になった。
それに加え、土方歳三のブロンズ像も置いてあり、記念写真スポットになっていた。

<幕末のジオラマ>
幕末のジオラマ
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/10/02 11:49

五稜郭タワーを降りたのは12時10分。
昼時なので、「五稜郭タワー」近くにあった「ラッキーピエロ」というレストランに入ることにした。
店内に入ると、普通とはちょっと違うシステムらしく、最初にカウンターで注文を取るようだった。
そこで我輩は、店員のオバちゃんに「トルコライスありますか?」と訊いた。するとオバちゃんは、「えっ、トルコライス・・・? ここではやってないですねー。昭和店ならやってますがちょっと遠いんですよ・・・。」と言うではないか。
実を言うと、我輩はトルコライスを食べるためにこの函館にやってきたのだ。ラッキーピエロはその中でも有名店。「無い」では済まされない。

そこで、オバちゃんの言う「昭和店」とやらに行ってみることにした。
まず、一日乗車券が使える市電で行けるだろうかと、オバちゃん店員にもらったラッキーピエロのチラシのチェーン店マップを見た。ところが、昭和店は全く反対側で、歩いて行くしか無さそうだ。

早速歩き出したが、勘違いで違う方向へ進んでしまい、改めてポータブルナビの世話になることにした。それによれば、今歩いた道を戻り、そこからまたしばらく歩くことになるらしい。
しかしまあ、トルコライスは量が多いと聞くので、腹を減らす運動だと思って頑張ることにした。

<ポータブルナビの世話になる>
ポータブルナビの世話になる
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/10/02 12:33

「観光客はこんなところには来ないだろうなあ」と思うような普通の住宅地を歩いて行く。
しかし、住人と同じような生活を体験するのも嫌いではないので、楽しい面もある。ただそうは言っても、なかなか目的地が近付かないのはどういうことだろう? やはり、北海道のスケールは違う。

ただ、普通の住宅地とは言っても、やはりちょっと違うところもある。
まず最初に、マンホールのフタが目に付いた。五稜郭のデザインになっており面白い。
それから、所々にある消火栓がアメリカンであった。
また、多くの家々では、玄関口がガラス囲いになっている。これは積雪対策だろうかと思う。

<新鮮な風景>
新鮮な風景
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/10/02 12:57-13:06

そして最後に、「ゆできみ」というのが気になった。玉子か? まあ、後で検索すれば判明するとは思うが、正体が分かってしまうと夢が壊れそうなので敢えて謎のままにしておきたい。
(※結局、検索してしまったが・・・。)

<ゆできみ?>
ゆできみ?
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/10/02 13:04

さて、最初に回り道をした影響もあり、結局1時間近く歩いてようやく「ラッキーピエロ昭和店」に到着。時間は13時を過ぎていた。

<ラッキーピエロ昭和店> (※帰り際に撮影)
ラッキーピエロ昭和店
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/10/02 13:51

我輩はカウンターのお姉さん店員に開口一番、「トルコライスありますか?」と言った。もし「ありませんけど?」などと言われるとズッコケそうなので踏ん張っていたのだが、「えーと、トルコライスあります」と言われてホッとした。
値段は890円。ちょっと高いかなという気もするが、待望のトルコライスならば仕方無い。

それにしても、思ったほど腹が減っていないように感ずるのはどういうことだろう? 腹が空き過ぎて胃が縮んだか?
そうこうしているうち、トルコライスが出てきた。まさに、「大人のお子様ランチ」。これは美味そう。
ただ、あまり量が多いようには見えなかった。さっきは心配したが、これならば楽勝。

<トルコライス>
トルコライス

<真上から見るトルコライス>
(※画像クリックで横1200ドットの画像が別ウィンドウで開く)
トルコライス
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/10/02 13:24

最初に、あまり好きでないサラダから片付ける。
それが済んだ後、カツを食べる。これがまたカリカリして美味い。カレーライスも食べ、エビフライもパリパリ食べる。ミートスパもなかなか良い。
ところが後半戦に入ると、だんだんペースが落ちてきた。おかしいな、この程度の量、何でもないはずだが?

そのうち、美味しさを感じなくなってしまった。量の多さに負担を感ずるようになったのだ。しかし意地でも残せぬ。
最後は汗が出ながらも何とか完食。カレーやミートスパのソースまでキレイにすくって食べた。
むー、危なかった・・・。

それにしても不思議なことに、メニューにはトルコライスの文字が見付からない。まさかこれは裏メニューなのだろうか? そんなバカな・・・。

<トルコライスがメニューに無い?>
トルコライスがメニューに無い?
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/10/02 13:18

今度来る時は、もう少し腹を空かせて最後まで美味しく戴けるよう体調万全で臨みたいもの。

さて、今度は路面電車の写真でも撮るか。レトロ車両が運行されていたはずだが。
それにしてもどうやって戻る? 腹は膨れたが、脚の疲れが取れたわけではない。
ポータブルナビで地図を見てみると、JR五稜郭駅が近くにあるようだ。そこから函館駅まで出て、そして改めて路面電車に乗り換えるか。

ところが駅へ行ってみると、函館行きは30分後になるらしい。
30分も待つのか・・・。
仕方無いので待合ロビーで心を無にして30分待ち、たった1両編成のディーゼルカーに乗って函館駅に戻った。

<1両編成のディーゼルカー>
1両編成のディーゼルカー
[LUMIX DMC-GF5/14-140mm/ISO200] 2012/10/02 14:34

もう15時に近いため、陽も傾いて夕方の雰囲気。五稜郭駅での30分待合わせは痛かった・・・。
この夕方の雰囲気を活かすには、路面電車の撮影は終着駅の辺りで撮るのが良かろう。ちょうど「湯の川行き」が来たので、「湯の川」まで行ってみる。

その「湯の川」は残念ながら逆光。
停留所を逆から撮れば順光になるが、横着して停留所ベンチに座ったまま撮影したので仕方無い。まあ、レトロ車両が来たら本気を出すつもり。

<逆光の「湯の川」>
逆光の「湯の川」
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/10/02 15:22

結果的に4〜5本電車が来たろうか、その中にはレトロ車両は1つも無かった。やはりこちらも、今日は運行していないのか?

そうこうしているうち陽もかなり傾いてきたので電車撮影はこの辺で切り上げ、そろそろ函館山からの夜景撮影に行くことにした。
「谷地頭行き」が来たのでそれに乗り、「五稜郭前」まで戻った。ちなみに「谷地頭」は「やちがしら」と読むらしいが、我輩は最初に「たにじとう」と読んでしまったので、それでしか読めなくなってしまった。

駐車場に戻ったのは16時過ぎ。まだ夜景には早いので、クルマの運転席に座って休憩がてら時間を潰そうかと思ったのだが、しかし早い時間に展望台の場所取りがあるかも知れぬと16時半に慌ててクルマを出した。

函館山は17時以降は車両規制があるので、麓のロープウェイ乗り場近くの観光駐車場に停めてからロープウェイで登る予定。
駐車場の入り口はすぐに分かったが、本当にこんな立派な駐車場が無料なのか確信が無い。

我輩は駐車場入口の案内員のオイちゃんに訊いてみた。
「ここってタダですよね?」
するとオイちゃんはちょっと顔をしかめて言った。
「そうっ!ここ、タダなのこれがまたっ!」
お茶目な話し方が面白いな。

続けて質問された。
「醤油、持ってきた?」
「しょ、醤油??」
「だって野田ナンバーだから。」
「うはは・・・(まいったな)、野田をご存知?」
「いやだってテレビとかで野田が出るからさ!」
すごいなこのオイちゃん、誰とでも友達になれそうだな。

我輩は笑いながらも指示されたほうへクルマを進め、駐車した。
ODOメーターを撮影してふと顔を上げると、他のクルマが入ってきた。見るとそのドライバーは笑っていた。あのオイちゃんが笑わせたな。

我輩はカメラの用意があるので、しばらく車内でゴソゴソやっていたが、やがてクルマを降りてドアを閉めた。すると、ちょうど先ほどのオイちゃんがクルマの前を通りかかり、「おっ、いよいよ出撃だね!」と我輩に声を掛けた。
オイちゃん、いちいち面白いな。

ロープウェイは、Webからプリントアウトした割引券を提示して、1,160円が1,050円となった。それでもかなり高い。

<函館ロープウェイ>
函館ロープウェイ
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/10/02 17:09

展望台に行ってみると、平日にも関わらずそこには多くの人間がいた。これは出遅れたかと思ったものの、何とか隙間を見付けて場所を確保した。函館の夜景は、日没後30分が見頃らしいので、この場所で日暮れを待つ。

ここでの撮影について、課題は「デジタル撮影はISO200にて撮影する」ということである。これはもちろん、デジタルカメラでのノイズを出来る限り抑えたいという意味もあるが、銀塩フィルム撮影も行うため、RDP3の感度であるISO100に近付けるという意味が大きい(ISO100が理想だが、「OM-D E-M5」ではISO100設定は不可能)。

デジタルカメラの感度を銀塩に近付ける意味は、3つある。
1、デジタルカメラを露出計代わりとするため、ISO100への補正量を簡便にする。
2、銀塩撮影と同条件に近付けることで、ブレなどの撮影仕上がりをモニタする。
3、かつては大抵のものはISO64〜100で撮っていたという意地。

なお、夜景撮影のため当然ながらスローシャッターとなるが、三脚を使うスペースが確保出来るか事前には分からなかったので、ダボ付きクリップを展望台手摺りに噛ませ、カメラを固定することを考えた。そのため、ダボにはあらかじめ自由雲台を装着しておいた。

<ダボ付きクリップに自由雲台を装着>
ダボ付きクリップに自由雲台を装着

ISO200からISO100への補正方法は、シャッタースピード優先的に行った。つまり、例えばISO200のデジタルカメラの露出値が「1秒・F8」とすれば、ISO100の銀塩カメラの露出値を「1秒・F5.6」とする。

実際のシャッタースピードは2〜3秒ほどで、デジタルカメラの画像を拡大してみるとかなりのブレが認められた。もちろんクリップで固定してはいるものの、クリップを噛ませた手摺りが少々振動するのだ。他に固定するところが無いのでどうしようも無いのだが、我輩のいる場所がたまたま手摺りの支柱に近かったので、なるべく支柱寄りにクリップを噛ませてみたりした。
しかしあまり効果が無かったので、クリップだけに任せず自分の手でもカメラをホールドして慎重にシャッターを切ったところ、ようやく成功カットが増えてきた。

<函館山からの夕〜夜景>
函館山からの夕〜夜景
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/10/02 17:19-17:56

ただ、銀塩カメラのほうは重量があるので、ブレがどの程度あるのか心配に思う。重い分ブレにくいかも知れぬし、あるいは逆かも知れない。現像するまでは分からない。

山頂は少々寒いようで、周囲の人間はしきりに「寒い寒い」と言っている。我輩はある程度は寒さに耐性があるので、薄着でも最初は平気だったが、それでも1時間ほど経つと肌寒く感ずるようになった。
この辺で撮影を切り上げよう。

最後に、展望台から見ている人間も手前に入れて撮ってみた。別段、ストロボなどの小細工をしたわけではないが、偶然にも夜景と展望台側の明るさのバランスが良い。
なお、言うまでもないが、これもクリップでカメラを固定し撮影した。

<函館山の展望台>
(※画像クリックで横1200ドットの画像が別ウィンドウで開く)
函館山の展望台
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO400] 2012/10/02 17:58

下りロープウェイに乗る際、「昇りは市内方面を向いて乗ったが、今度は山側を向いて乗ってみるか」と思った。
ところが山頂から強烈なライトでこちらを照射しており、眩しくて何も見えなかった。嫌がらせか? ライトアップならばゴンドラ本体にライトを付ければ良かろうに。
ちなみに、ロープウェイゴンドラ内は混んでおり場所移動は不可能だった。

駐車場に着いてクルマに乗ると、向かいのクルマがヘッドライトを点けたままアイドリングしておりかなり眩しい。先ほどのゴンドラの眩しさもあったので、頭に来てこちらもお返しにライトアップしてやったところ、すぐに駐車場を出て行った。

さて、これから生活時間か。
まずは夕食と翌日の朝食を調達せねばならないが、市電に乗っていた時に目に付いた「マックスバリュ」に行ってみたい。
そこは、市街地にしては珍しく比較的広い駐車場を持っていた。我輩はそこで夕食として割子そば弁当(約200円)を、朝食としてサンドイッチ(約250円)を調達。夕食よりも朝食のほうが高くついた。

銭湯でサッパリしてから食事しようと思うので、続いて先ほど市電の撮影をした停留所「湯の川」の近くにある「大盛湯」へ行った。入浴料は420円。
ここはいたって普通の銭湯で、逆に何の印象も残っていない。ただ、駐車場が狭く、ちょうど1台分空いていたのがラッキーだった。
それから、マイ石鹸が残り少なくなってきたので、今後注意が必要。忘れないうちにどこかで調達したい。

<銭湯「大盛湯」>
銭湯「大盛湯」
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO400] 2012/10/02 19:39

銭湯を出た時点で時間は19時45分。
予定表では、夜のうちに洞爺湖まで走り、洞爺湖駐車場で車中泊することになっている。しかし走行時間は2時間半になることから、到着は22時を過ぎる。食事をすれば23時くらいにはなろう。普段の生活ならば23時など遅くは無いが、旅中での23時はかなり遅い。疲れを取るためにも早く就寝することが肝要。

そこで、中間地点とまでは行かないが、そこそこ走ったところにある道の駅「YOU・遊・もり」まで行くことで妥協した。翌日の走行が少しでも軽減されればそれで良い。

夜の道を走っていると、「ツルハドラッグ」の看板が見えた。そう言えば、石鹸を調達せねばならぬ。急遽、その店に入り、石鹸を探すことにした。
我輩が探していたのは特売の安い無印石鹸。しかしどこにも無いので店員に聞くと、牛乳石鹸などが置いてあるコーナーに案内された。
「牛乳石鹸か、懐かしいな。ぎゅうにゅうせっけん、良いせっけん〜。」
子供の頃、実家で使っていた石鹸である。買ってみたいが無印石鹸に比べれば高かろう・・・と思ったが、青箱の牛乳石鹸を見れば3個で200円弱。ビックリするほど高いわけではない。しかもバスサイズで大きいのだ。無印石鹸よりもこちらを買ったほうが良かろう。

牛乳石鹸青箱を買った後、再びクルマを走らせた。
途中、間違えてバイパスに入って函館方面へ逆戻りしてしまい時間をロス。道の駅「YOU・遊・もり」へ着いたのは21時15分頃だった。
少々遅い夕食を食べ、この日の活動を全て終えた。
そこでふと、四稜郭のことを思い出した。
しまった、行こうと思っていたがすっかり忘れていた。五稜郭に比べて規模が小さ過ぎ、意識の外に置いたままになってしまったようだ。
今さら戻るのも無駄過ぎる。今回は諦めよう・・・。

さて、この日の終わりに1日を振り返れば、大変天気に恵まれた日であった。明日は洞爺湖周辺で火山巡検を予定しており、この調子で晴れて欲しいものだと切に願う。

<この日の行動地図>
この日の行動地図
この日の行動地図