2000/04/05
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カメラ雑文

[772] 2012年11月12日(月)
「デジタルカメラ購入、今後の教訓」


前回の雑文では、デジタルカメラの画質、特にノイズに関しては撮影時の露出過不足が重要なカギを握るということを知った。もちろんそれ以前から経験的には露出過不足で画質に影響が出ることは知っていたのだが、1.5EV程度の露出不足の補正(銀塩で言うところの"増感")で、あれほどのノイズが浮き出るということまでは把握していなかった。

我輩の場合、ノンストロボでのデジタルカメラ撮影は、基本的にプログラムAEとしている。
もちろん、液晶画面で極端な露出過不足や手ブレなど判明すればその場で改めて露出補正などを加えるのだが、軽微な露出過不足や手ブレなどは小さな液晶画面では確認が難しく、しかも撮影にあまり時間をかけられないような時もあるので、結局のところ現場での完璧な露出調整は難しく、やはりカメラのAE任せが基本となる。

そうなると、カメラのAEアルゴリズムが大変重要になってくる。
白飛びを恐れてハイライト基準にてアンダー気味にするカメラ、白飛びがあろうとも中庸な画像を目指すカメラ、パターンに敏感に反応して大胆な補正を行うカメラ、顔認識によって顔を優先して適正値になるよう他を切り捨てるカメラ・・・などと色々あろうかと思う。

それらは考え方の違いであり、どれが正解なのかという議論は無意味である。問題は、自分自身の撮影範囲に於いてどれほどの露出過不足が発生するかということであろう。
通常感度では基本的に同じ画質のカメラ同士である「LUMIX DMC-GF3」と「LUMIX DMC-GF5」、違いはそこしか無い。実写を通じてこれらのカメラの違いを知り、もし優劣があるならば劣るカメラは使わぬようにし、もしそれぞれに特長があるならば使い分けを考えてみたいと思うのである。

以下、実写サンプルの比較を数パターン掲載する。
実際の使用を想定し、どちらも「Pモード」での撮影とした。レンズも実際の運用のままに標準ズーム14-42mmを中心に広角ズームでも試した。その上で露出過不足がある場合は、RAW現像時に明るさ補正を加えた。これも実際の運用に則している。

<テスト撮影1>
[テスト条件]:室内灯下の博物館内を被写体とし、ISO400にてPモード撮影。
[DMC-GF3]
●ISO400 ●Pモード ●1/100sec. F3.5

等倍 (RAW現像時0EV補正)


等倍 (RAW現像時0EV補正)
[DMC-GF5]
●ISO400 ●Pモード ●1/100sec. F3.5

等倍 (RAW現像時0EV補正)


等倍 (RAW現像時0EV補正)
[結果]
●露出 両機とも適正値で完全に同じ露出となった。
●ノイズ ほぼ同一レベルと言える。
●ハイライト 飛び具合も差違が全く感じられない。
●結論 このシーンでは「GF3」と「GF5」のどちらを使っても全く同じと言える。


<テスト撮影2>
[テスト条件]:順光の昼光屋外景色を被写体とし、ISO800にてPモード撮影。
[DMC-GF3]
●ISO800 ●Pモード ●1/1250sec. F13

等倍 (RAW現像時+0.5EV補正)


2倍拡大 (RAW現像時0EV補正)
[DMC-GF5]
●ISO800 ●Pモード ●1/1250sec. F11

等倍 (RAW現像時0EV補正)


2倍拡大 (RAW現像時0EV補正)
[結果]
●露出 撮影時に「GF3」が0.5EVのアンダーとなった。
●ノイズ 無調整状態では両機のノイズ感に違いは見られないが、「GF3」のアンダー露光をRAW現像時に調整した後に比較すると、暗部で少々ノイズが浮き上がった。
●ハイライト 「GF3」はアンダー露出のおかげで白飛びは無い。「GF5」は無調整状態では白飛びしている。ただしRAW現像時の「DR拡張」により、多少の階調を取り戻すことは可能であることは確かめた。
●結論 ISO800で昼光屋外と極端な撮影であるが、このシーンでは「GF3」がハイライト重視傾向にあるように思う。ハイライトを少々犠牲にしても、高感度でのノイズを少しでも減らしたいならば「GF5」となる。


<テスト撮影3>
[テスト条件]:太陽がフレームに入る完全逆光にて景色を被写体とし、ISO200にてPモード撮影。
[DMC-GF3]
●ISO200 ●Pモード ●1/800sec. F14

等倍 (RAW現像時0EV補正)


等倍 (RAW現像時0EV補正)
[DMC-GF5]
●ISO200 ●Pモード ●1/800sec. F14

等倍 (RAW現像時0EV補正)


等倍 (RAW現像時0EV補正)
[結果]
●露出 両機とも適正値で完全に同じ露出となった。
●ノイズ ほぼ同一レベルと言える。
●ハイライト 両機ともある程度以上の輝度は無視するのか(太陽と認識した?)極端なアンダーにはならずちょうど良い露出になっている。飛び具合も差違が全く感じられない。
●結論 このシーンでは「GF3」と「GF5」のどちらを使っても全く同じと言える。


<テスト撮影4>
[テスト条件]:室内灯下にてコントラストのある料理を被写体とし、ISO200にてPモード撮影。
[DMC-GF3]
●ISO200 ●Pモード ●1/15sec. F3.5

等倍 (RAW現像時+0.8EV補正)


等倍 (RAW現像時+0.8EV補正)
[DMC-GF5]
●ISO200 ●Pモード ●1/13sec. F3.5

等倍 (RAW現像時+0.3EV補正)


等倍 (RAW現像時+0.3EV補正)
[結果]
●露出 両機ともアンダー気味だが「GF3」のほうが「GF5」よりも0.5EVほど、よりアンダーになっている。
●ノイズ ISO200だけでなくISO400でも撮影してみたが、0.5EV程度の違いではノイズ感の違いは認められなかった。
●ハイライト 飛び具合も差違が全く感じられない。ただ不思議なことに、白玉の露光がなぜか異なっている。白玉の明るさが同じになるよう補正してみると画像全体の明るさが違ってしまう。
●結論 コントラストのある被写体ながらも室内灯では輝度差もあまり無いためか、両機ともハイライトを飛ばさず露出を抑えている。「GF3」と「GF5」のどちらを使っても全く同じと言える。
(同じF値なのにボケ具合が違って見えるが、微妙にピント位置が違うため。)


<テスト撮影5>
[テスト条件]:昼光の入る窓際にてコントラストのある料理を被写体とし、ISO200にてPモード撮影。
[DMC-GF3]
●ISO200 ●Pモード ●1/125sec. F4

等倍 (RAW現像時+0.3EV補正)


等倍 (RAW現像時+0.3EV補正)
[DMC-GF5]
●ISO200 ●Pモード ●1/100sec. F4

等倍 (RAW現像時0EV補正)


等倍 (RAW現像時0EV補正)
[結果]
●露出 「GF3」のほうが0.3EVのアンダーとなった。
●ノイズ 「GF3」の明るさを持ち上げたが、0.3EV程度ではノイズ感の違いは認められない。
●ハイライト 「GF5」のほうはハイライトが飛んでしまい、RAW現像時に「DR拡張」などの措置をしたものの階調は完全には戻らなかった。
(ここでは「DR拡張」したものを掲載)
●結論 「GF3」はハイライトを抑えるためかアンダー気味、「GF5」はある程度以上の輝度差のあるハイライトはあまり気にしないのか全体としては適正露出。しかしこのシーンではハイライト部は主役となる被写体そのものであるから白飛びは困る。そうなると「GF3」が有利か。


<テスト撮影6>
[テスト条件]:室内灯下にて通常コントラストの料理を被写体とし、ISO200にてPモード撮影。
[DMC-GF3]
●ISO200 ●Pモード ●1/25sec. F4.9

等倍 (RAW現像時+0.5EV補正)※ブレは無視


等倍 (RAW現像時+0.5EV補正)※ブレは無視
[DMC-GF5]
●ISO200 ●Pモード ●1/30sec. F4.5

等倍 (RAW現像時+0.5EV補正)


等倍 (RAW現像時+0.5EV補正)
[結果]
●露出 両機とも-0.5EVほどアンダーで、ほぼ同じ露出となった。
●ノイズ ほぼ同一レベルと言える。(※「GF3」のほうでは撮影ミスでブレてしまったが、ノイズ見極めには問題無い)
●ハイライト このシーンではハイライトはほとんど無い。
●結論 このシーンでは「GF3」と「GF5」のどちらを使っても全く同じと言える。

以上がテスト撮影の結果だが、実際はもっと多くの比較を行っている。しかし上記テスト以上の新たな違いは現れなかったため省いた。

これらを見た結果、「GF3」と「GF5」にはそれなりに違いはあることは確認出来るが、問題となるであろう大幅な露出不足も無く、1EV以上に明るさを持ち上げる必要も無かった。
そのおかげで、両機のノイズ感に差が出るような場面はほとんど無く、我輩の使い方の範囲では一方的に後継機「GF5」のほうが優れているという結論にはならなかった。 むしろ、「GF5」のほうで主要被写体のハイライト白飛びになるような露出に注意したほうが良い。この露出のクセは、恐らくはある程度以下の面積の、ある程度以上の輝度を無視するようなアルゴリズムがあるせいかも知れないが、ハイライト警告機能があるので、気付いたその場で撮り直せば済むだろう。

結果的に、我輩にとっては微妙に露出のクセが違う同一機種が加わったという扱いとなった。ボディ色違いを気分で替える程度か。
画質以外にメリットがあるとすれば、以下の3つが挙がろうか。

1つ目として、これまで「GF3」は、通勤カバンに入れていたり、休日には「OM-D E-M5」のサブカメラとして持ち出したりしていたが、今では通勤カバンに常備したままとなっている。以前は月曜日に通勤カバンに入れ忘れることもあったが、カバンに入れっ放しにすることでそういうミスが無くなった。しかしこの程度、あくまで小さな効用でしか無い。

それから2つ目として、ボディ1つにレンズ2本を付け替えるような時、いっそのこと2つのレンズそれぞれにボディを付けておくという運用が出来る。これならばレンズ交換の手間が省ける。
しかし考えようによっては、片方を「OM-D E-M5」にしておいても良い。「OM-D E-M5」もそれなりに小型なので、レンズが2本も必要な場面に於いて「GF3」なら良くて「OM-D E-M5」ではダメという状況は考えにくい。

3つ目はカメラ自体の問題ではないが、「GF3」と「GF5」の使用バッテリーが同じために、「GF5」導入によりバッテリーと充電器が1セット増えたことである。便利ではあるが、元々予備バッテリーは1つあるのでメリットとしては弱いか。
もちろん、「GF5」導入時には予備バッテリーを用意しなくても良いという敷居の低さもあったが、これは導入時の瞬間的なもので、導入してしまった後にはメリットとして続かない。


結局のところ、同じような位置付けのカメラを導入する際には、余程の性能差が無ければ同居の必然性が無い。これは言ってしまえば当然のことだが、我輩は今回の導入にあたってノイズ改善に期待したわけだったが、結果的には我輩の使い方ではほとんど差が出なかった。そういう意味で、「余程の性能差が無ければ」というところが重要だと痛感した。これは、今後のカメラ導入についての教訓である。

それに従うとすれば、もし今回どうしても「GF5」導入を強行するのであれば、「GF3」は手放さねばならないものだった。しかしながら、「GF3」は換金するには低価格過ぎ(傷も多いので我輩の見積では1万円にも満たない)、手放すことは上記3つの小さなメリットさえ失い、更なる損を生むことに繋がる。
それゆえ、現段階では両機とも持っていたほうが良かろうという判断となった。

ちなみに、豚児用としては考えていない。豚児にはライブビュー撮影は奨励せず、光学ファインダーでの一眼レフカメラを使わせたい。
その件については、また後日改めて書きたい。