2000/04/05
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表紙

1.主旨と説明
2.用語集
3.基本操作法
4.我輩所有機
5.カメラ雑文
6.写真置き場
7.テーマ別写真
8.リンク
9.掲示板
10.アンケート
11.その他企画

12.カタログ Nikon
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 FE
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 FE10
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カメラ雑文

[759] 2012年06月10日(日)
「2012年ゴールデンウィーク一人旅(3日目−4月30日)」


4月30日月曜日、道の駅「湯の川」での2度目の朝を迎えた。
昨日未明の車中泊では夜中に寒くなったが、今回はそれほどでもなかった。ただ、フロントガラスに雨滴がポツポツ付いているのが気になる。小雨ほどもない僅かなものだが、これから天気が崩れそうに思う。

この日は松江市中心部を離れ、美保関や出雲大社などを回りたい。
前日の自転車巡りがそれなりに疲れたので、クルマ移動となるこの日は身体を休めるのにちょうど良い。

6時10分頃に道の駅を出発。
曇っているため薄暗い。今後の写真撮影での影響が気になる。
クルマを運転する時は、いつもは音楽CDをMP3データに変換したファイルを再生させているのだが、今回の旅ではラジオのローカル番組を聴くことにした。言うまでも無く、島根にいることを実感するためである。

美保関・坂港方面を目指すが、通り道にうどん屋「とびた」と「まがたま食堂」があるので寄ってみることにした。
実は、「とびた」は5年前に訪れた時には営業していたが、事前のウェブ情報によれば最近潰れたらしい。もう一度食べてみたかっただけに、それを知った時はショックだった。本当に潰れたのであればそれを自分の目で確かめたいし、廃墟であっても最後に写真に残しておきたい。

出発して10分後に「とびた」が見えてきたが、「とびた」の駐車場が閉鎖されている可能性を考えて手前のコンビニエンスストアにクルマを停めた。
クルマから降りて行ってみると、確かに「とびた」は廃墟になっていた。
駐車場はひび割れ、雑草が顔を出している。
室内はテーブルやイスなどが全て撤去されているようだ。

<2007年(上)/2012年(下)>
とびた
[[RICOH GR-D/ISO100] 2007/05/02 14:00
とびた
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO800] 2012/04/30 06:23

駐車場に設置された大きな看板は以前と同じように立っているが、営業中のフダだけが地面に落下していた。
人為的に落としたものだとは思うが、落としたままにしておくというのも痛々しい。

<無残な「営業中」の看板>
無残な「営業中」の看板
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO800] 2012/04/30 06:25

「とびた」の裏手は宍道湖の湖畔であるが、寂れた建物と対比するように湖面はいつもと変わらぬ様子を見せていた。

さて、次に目指すのは「まがたま食堂」であるが、ここは友人ヤスのリクエストである。「とびた」からの距離は、クルマで5分程度だった。
ここも友人ヤスと行った店で、今でもやっているかどうかの事前情報が得られず不安だったが、営業時間前ではあるが少なくとも潰れてはいない様子。看板娘のタヌキのオブジェがまた良い。

<まがたま食堂>
まがたま食堂
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/30 06:40

ちなみに、ここを撮影している時に「OM-D E-M5」のISO感度設定が800になっていることに気付いて慌てた。昨夜車内を撮影しようと感度を上げた際、設定を戻すのを忘れたせいであった。 とりあえず目の前の「まがたま食堂」はISO200にて撮り直したものの、先ほどの「とびた」は仕方無い。

クルマに戻りカーナビゲーション画面を見てみると、すぐ近くに「玉造温泉駅」があるようなので、ついでに寄ってみた。
ちなみに大学時代はこの駅を利用したことは無く、ただの駅舎趣味での立ち寄りに過ぎない。

<玉造温泉駅>
玉造温泉駅
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/30 06:51

この時点で7時。
更に天気が崩れそうなので先を急ぐことにした。
松江市街を通り、美保関へ伸びる半島をひたすら走る。右手には、中海(なかうみ)が見えていた。

途中、中海に架かる大きな橋が見えてきた。境港市へ延びる「境水道大橋」である。
昔はこの橋を渡って境港へ行くと非常に魚臭く、「臭え臭え」と慌ててクルマの窓を閉めたものだ。その臭いは何と言えば良いのか、魚に熱を加えて加工して出る臭いのようだった。今でもそんな臭いがするのだろうか?
まあ、境港市は後で行ってみよう。

<対岸は境港市>
対岸は境港市
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/30 07:43

大橋をくぐってクルマを先に進めると、次に美保関漁港に到達。この辺りには美保神社があるらしいが、ここも通り過ぎ、まずは半島の突端にある美保関灯台まで走った。
美保関漁港から美保関灯台まで距離は近く、5分とかからなかった。

そこには昔のままの風景があったが、1人で来るのはやはり寂しい。いや、たとえ何人で訪れようとも、当時の想い出を共有した大学仲間がいなければ寂しさは変わるまい。
もう、時は過ぎ去った。昔の風景と全く変わらぬとしても、昔には戻れない。そのことを改めて知って寂しく思うのだ。

<美保関灯台>
美保関灯台
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/30 08:12

美保関灯台には海を見渡せる展望広場があり、その片隅には昭和2年に起きた「美保関沖遭難事件の碑」が建てられていた。設置は2006年とある。

<日本海軍美保関沖遭難事件の碑>
日本海軍美保関沖遭難事件の碑
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/30 08:12

太平洋戦争前、各国の軍艦保有を制限する軍縮条約が結ばれたことにより、日本帝国海軍では「軍備に制限あれども訓練に制限なし」と軍事演習は凄まじさを増していた。そして夜戦を想定して真っ暗闇の中での演習が繰り返され、その中で衝突事故を起こし119名の乗組員が海に没したのである。
美保関沖遭難事件については、「戦艦大和誕生(講談社)」に詳しく書かれているのでそれを参照されたい。

灯台を一周しながら645判とデジタルで撮影しクルマに戻ると、30分が経過していた。
景色さえ撮影してしまえばもう他に何も無いので、クルマを出してあらためて美保神社のある美保関漁港へ向かって走る。
問題は駐車場所であるが、美保神社の駐車場については前情報が無かったので、少し手前で他のクルマと同じように路肩に停めてみた。もし神社前まで行って駐車場が見付からなければそのまま通り過ぎるしかなくなってしまうのだ。停められるところがあるうちに手前で停めておくのが無難。

クルマを降りて少し歩くと、ちょうどテレビ番組「ダーツの旅」で見た同じ風景が見えた。

<テレビ番組「ダーツの旅」と同じ風景>
テレビ番組「ダーツの旅」
テレビ番組「ダーツの旅」と同じ風景
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/30 08:12

そしてその先に美保神社の入り口があった。
美保神社の前には少しスペースがあり、そこには何台かのクルマが停まっている。我輩もここに停めれば良かったか。

それにしても、ここから見る神社入り口の風景は、確かに昔の記憶そのまま。
そう言えば、大学当時もクルマを神社前に停めていた気がする。駐車についてハッキリ覚えていないのは、クルマを運転しない単なる便乗者の気楽さゆえか。

とりあえず神社境内へ進み、一通り撮影して戻る。特にお参りに来たわけではないので賽銭は入れなかったが・・・10円でも入れておくのが礼儀だったろうか?
まあとにかく貧乏旅行なので、ここは勘弁してもらえないだろか美保関の神。

<美保神社>
美保神社
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/30 08:47

続いて、神社左手にある石畳通りを歩いてみた。
ここは、テレビ「ダーツの旅」を見て初めて知った名所で、歩いてみると確かに風情がある。なぜ大学時代にここを歩かなかったのか不思議に思う。入り口に気付かなかったのか?あるいは我輩の記憶に残っていないだけなのか?

<石畳通り>
石畳通り
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/30 08:59

我輩はここで、「OLYMPUS OM-D E-M5」を使って歩行ビデオ撮影することにした。「E-M5」は強力なブレ補正機能があるため、歩きながらビデオ撮影してもブレが抑えられるらしい。
目指すところは、NHKでやっている「世界ふれあい街歩き」のような、揺れを吸収するステディカムの映像である(ちなみに我輩は中島朋子のナレーションがお気に入り)。
もちろん、滑らかさはステディカムには敵わないであろうから、ライブビュー状態を手で保持し、腕全体で揺れを吸収するよう努めた。

その後クルマを取りに戻り、改めて神社前にクルマを置いてみた。
こういう有名な観光スポットの目の前にクルマを停められるというのはなかなか無いので、我輩のクルマを入れての記念撮影とした。ただ、観光バスさえ無ければ、もっと奥のほうへバック駐車出来たろうに。

<美保神社正面>
美保神社正面
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/30 09:12

さていよいよ、「境水道大橋」を渡って境港市へ行く。境港市、そこは県境を越えて鳥取県。
後日調べてみると、大橋の通行は2002年までは有料だったそうで、通行料310円が必要だったらしい。そういえば大学時代には料金所があったような気がしないでもない。

下から仰ぎ見る大橋はまるで関門橋のように思えたが、実際に走ってみると意外にも普通の大きさの橋で少々がっかりした。
ちなみに、境港市は「さかいみなとし」と読むが、その中の漁港である境港は「さかいこう」と読む。

<境水道大橋を境港方面へ渡る>
境水道大橋を境港方面へ渡る
[OLYMPUS OM-D E-M5/14-140mm/ISO200] 2012/04/30 09:24

橋を渡った後、特に目的地があるわけではなかったので、水産物即売所にクルマを停め、周辺を散歩しながら大橋の遠望を撮影した。ちなみに、特に魚臭いということは無かった。
やはり雨がパラつくが、傘を差すほどではない。
港周辺は歩くには広過ぎ、大橋を正面から捉える場所を探していると意外に時間がかかり、結局散歩に40分ほど費やしてしまった。

クルマに戻ると時間は10時10分。
これから出雲市方面に向かい、「島根ワイナリー」と「出雲大社」、そして時間があれば柱状節理で有名な海岸地形「日御碕(ひのみさき)」へ行くことにする。出雲大社では晴れた日に行きたかったのだが、限られた日程では仕方あるまい。

ところで出雲市までの経路だが、どうせならば中海に浮かぶ大根島(だいこんじま)を通るルートとしたい。大根島は大学時代の後輩が住んでいた場所で、当時数回行ったことがある。もちろん、自分で運転して行ったわけでなく便乗である。

大根島を反対から読むと「島根大」となり、大学の略称となって印象深かった。
ただ、思い浮かぶ風景は断片的なので、それらの風景を1本に繋ぎ合わせたいと思う。

先ほど通った境水道大橋をまた戻り、しばらく走って大根島方面への堤防道路に入る。
運転中に目に入る風景は記憶の中の風景とほぼ同じであったが、各所の位置関係はここで改めて補完された。
ただ、当初は島の海岸側を走るつもりが間違えて内陸側を走ってしまったのは残念であった。

<大根島へ繋がる道>
大根島へ繋がる道
[OLYMPUS OM-D E-M5/14-140mm/ISO200] 2012/04/30 10:34
とびた
[OLYMPUS OM-D E-M5/14-140mm/ISO200] 2012/04/30 10:44

大根島を通過して松江市街へ入り、そしてそのまま宍道湖北岸を走って島根ワイナリーへ到着。この時点で12時となったが、とりあえずワイナリーの見学を済ませ、その後昼食としたい。

<島根ワイナリー工場見学>
島根ワイナリー工場見学
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/30 12:00

ワイナリーの撮影は友人ヤスのリクエストでもあったので念入りに撮影しておいた。
販売所では無料試飲コーナーがあるが、運転手である我輩はアルコールを口にすることは出来ないのが残念ではある。アルコールが好きなほうではないが、味見くらいはしたいではないか。

<島根ワイナリー試飲即売館>
島根ワイナリー試飲即売館
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/30 12:07
島根ワイナリー試飲即売館
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/30 12:08

さて昼食時、近くのスーパーに行って惣菜を調達することにした。
ここでもレジ袋を持参して行ったのだが、レジの女性店員に「袋はお持ちですか?」と訊かれたのでポケットからレジ袋を取り出して渡そうとした。するとその店員は不思議そうな顔をするので「何だろう?」と思った。
どうやらこのスーパーは客が自分で袋詰めする方式らしい。

少々バツが悪かったので「あ、いや・・・、店によって方式が違うのでややこしいですなぁ」と頭を掻いたら、その女性店員はニコリと笑って「袋に入れましょう」と言って袋詰めしてくれた。
特に好みのタイプというわけではなかったが、その笑顔で我輩の気持ちが晴れやかになった。良い笑顔だ。

駐車場に戻ると、それまでポツリポツリの雨だったのが小雨に変わっていた。
車内での食事中、天気予報を見るため「amazon kindle」でインターネットに接続して天気予報を確認すると、この後少しずつ天気は回復し雨はやむようだが、雲が晴れることは無さそうだ。まあ仕方無かろう。
ちなみに、「kindle」は無料でインターネット接続出来る端末で、外出先では大変重宝する。携帯用3G回線のため表示が遅いが、ちょっとした調べものをするだけなら問題無い。

<amazon kindleで天気予報チェック>
amazon kindleで天気予報チェック
[LUMIX DMC-GF3/14-42mm/ISO200] 2012/04/30 12:49

食後、クルマを走らせ出雲大社を目指すが、クルマは少々離れた道の駅「大社ご縁広場」の駐車場に停めておくことにした。そのほうが出雲大社へ延びる参道を歩くことになり、その辺りを撮影することが出来る。
道の駅は、出雲大社が近いためか建物が大社造りっぽく、それなりに雰囲気があった。

この時点で13時40分。油断しているとすぐに14時になり、その後は時間があっという間に過ぎて夕刻となろう。
だがこの日はすでに「とびた/まがたま食堂」、「美保関灯台」、「美保神社」、「境港」、「島根ワイナリー」とそれなりに回っているので、出雲大社がこの日の最後となっても十分達成感はあろう。

名所での撮影では中判カメラも用いることにしているので、「PENTAX 645N」と広角レンズも持って行く。
まず、大鳥居の辺りから撮影を始める。
大鳥居はかなり大きいので、近くで見上げると並の広角レンズでは全体は入るまい。その点、マイクロフォーサーズの7-14mm(35mm換算14-28mm)超広角ズームレンズは頼りになる。

<出雲大社の大鳥居>
出雲大社の大鳥居
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/30 13:49

見たところ、参道は道路工事(拡張工事?)が行われており、観光として撮影するには適さないように思えるが、我輩は観光的撮影ではなく資料的撮影が目的なので、今、この時の撮影が重要である。半年後待って整備された様子を撮るよりも、工事中の今の風景を撮るほうが我輩の中では価値が高い。
ただそうは言っても、大学時代に撮った風景であれば、価値はこの上無く最高だったわけだが。

<工事中の参道>
工事中の参道
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/30 13:57

当然ではあるが、歴史的建造物である出雲大社の様子は昔とそれほど変わらない。

<出雲大社>
出雲大社
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/30 14:13

しかし今回、本殿が60年ぶりの大改修とのことで周囲が工事用の囲いで阻まれており、残念ながら近付けない。
ただ、遠くから屋根の一部が見えていた。そこにはやけに真新しく色鮮やかな屋根があり、建造当時にタイムスリップしたかのような気分を味わった。真新しいほうが歴史を意識させるというのは、また不思議な感覚である。

<2007年の本殿(上)/2012年の本殿(下)>
2007年の本殿
[RICOH GR-D/ISO100] 2007/05/02 11:03
2012年の本殿
[OLYMPUS OM-D E-M5/14-42mm/ISO200] 2012/04/30 14:21

神楽殿へ行く途中、土産物屋があったので、豚児とへなちょこ妻に土産を買おうかと思ったが、少しくらい特徴のある土産でなければ有り難みが無かろう。今時なら大抵のものはどこでも売っている。
予算も極めて限られているので選択肢はあまり無かったが、出雲っぽいところを考えて勾玉(まがたま)の携帯ストラップをお土産に買ってやることにした。

神楽殿へ行くと、相変わらず大きなしめ縄が吊されていた。
ここでは、下から5円玉を投げ上げてしめ縄に刺さると良いご縁に恵まれるという話がある。
大学時代、我輩も挑戦したことがあるのだが、既にたくさんの硬貨が刺さっているので、それらに当たって何枚か落としてしまうことが多い。

<神楽殿>
神楽殿
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/30 14:30

ところが今回見てみると、網が被っていて硬貨が刺せないようになっていた。確か、前回5年前に訪れた時には網は無かった。この措置は最近のものかと思う。
ただ、網の中に硬貨が入っているのはどういうことだろう。網の端から投げ入れたのかも知れないが、もしそうだとしたらかなりの執念だなと思う。

<神楽殿のしめ縄には網が>
神楽殿のしめ縄には網が
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/30 14:30

こういう場所ではどうしても見上げる状態でカメラを構えることになるが、まだポツリポツリと雨滴が落ちてくるので、超広角レンズの前玉に水滴が付いてしまうのがやっかい。

14時半過ぎになってそろそろ引き揚げようと思ったが、ふと、美保関の石畳でもやっやように、歩きながらのビデオ撮影をしようと思い付いた。
とは言っても帰る方向で撮影しても盛り上がらないので、途中から本殿方向へ歩いて撮影した後、また少し戻って同じように撮影していった。要所要所で行うだけなので、完全に往復し直すよりは手間は省ける。

ビデオ撮影が終わった後クルマに戻ろうと思ったが、観光パンフレットによれば、少し歩いたところにJRの旧大社駅が遺されているとのことで、そこへ行ってみることにした。現地は駐車場があるかどうか分からなかったので、とりあえずクルマの置いてある道の駅を通り過ぎ、そのまま徒歩で向かった。

ところが疲れがあったせいで、少し歩くとは言ってもかなりの距離に感じた。
現地へ着いてみると、敷地は結構広く、駐車場もガラ空き状態。クルマで来れば良かったと思うと疲れがまた増えた。
駅舎の中は趣があってなかなか良い。現役の当時に来てみたかった。

<旧大社駅>
旧大社駅
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/30 15:22
旧大社駅
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/30 15:27

さすがにヘトヘトなので、駅舎の中のベンチに腰掛け、少し休んだ。
早くクルマに戻りたい。クルマさえあればどんなに疲れていようともどうにでもなる。

それにしても、もしこれが夏場の暑い季節ならば更に大変だったろう。しかもフルサイズカメラと巨大な超広角ズームレンズが肩に掛かっていたとしたらと思うとゾッとする。デジタルカメラだけでなく中判カメラもあるのだから。

旧大社駅にいたのはほんの10分くらいで、そこからクルマに戻るまで、重い足を引きずりながら歩いた。

駐車場到着は15時40分。
これから生活時間にするには少し早いし、どこかに行くとしても残り時間が短く中途半端。
しかし意外にも空が明るくなってきたため、これから近くの日御碕(ひのみさき)へ行ってみても良いかも知れない。

日御碕は自然地形ということで夕方での撮影は写真描写が甘くなることを懸念していたが、到着してしばらくすると、むしろ日中よりも光の条件が良くなっていた。もう一度出雲大社に戻って撮影し直そうかと思ったほど。

<日御碕に陽が差した>
日御碕に陽が差した
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/30 16:42
日御碕に陽が差した
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/30 16:37

ここも昔と全く変わらない。
自然のスケールで言えば、人間の言う"昔"というのは瞬き(まばたき)程度であるから当然である。
ここでは5年前と同じように岩場に座って夕方のひとときを過ごした。
ふと、近くの松林のほうからハルゼミが「ジー」と鳴くのが聞こえてきて、何とも言えぬ日常感が心に沁みた。

日御碕には1時間くらいいたろうか。
陽も傾いてきたので、元来た道を戻り、昨日と同じパターンの生活時間に入ろう。決まったパターンに従っておけば、特に何も考えずに行動出来るのが楽。唯一我輩を悩ますのは、夕食のメニューくらいか。

<生活時間に入る>
生活時間に入る
[OLYMPUS OM-D E-M5/7-14mm/ISO200] 2012/04/30 18:58

スーパーで夕方の割引品を狙い、明日の朝食分と合わせて400円の買い物となった。
特に夕食の弁当は5割引とかなりの割引率で有り難い。

<生活時間に入る>
生活時間に入る
[LUMIX DMC-GF3/14-42mm/ISO200] 2012/04/30 18:59

その後は、この日で3回目となる来待(きまち)の銭湯へ行った。
ちなみに事前情報によると、ここは火曜日が定休日とのことで、明日火曜日は別の銭湯に行かねばならないのが残念。調子が狂う。
念のため、番台で明日の営業を訊いてみたところ、明日も通常通り営業しているという。それならば明日もここに来るとしよう。

さて明日の予定だが、松江市街の自転車巡りは北側が済んでいるので、今度は南側にて行いたい。
その間クルマを停めておく場所は現段階では未定だが、宍道湖の「嫁が島」近くにある観光用駐車スペース「とるぱ」があるのを見付けたので、明日はそこに停めておこうかと思っている。

<この日の島根での移動範囲>
この日の島根での移動範囲