2000/04/05
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カメラ雑文

[714] 2011年02月01日(火)
「PENTAXのデジタル一眼レフ導入記(その1)」


「Panasonic LUMIX GF1」は、良いカメラだ。
コンパクトで起動が早く、シャッターも切れが良い。しかも状況に応じてレンズ交換が可能で、携帯性を高めたり、ハイビジョン撮影に特化させたり、マクロ撮影や望遠撮影などが出来るよう変身させられる。

<LUMIX GF1>
LUMIX GF1

携帯性のおかげで常にカバンに入れて持ち歩くことが出来るし、素早い起動のためモタモタせず撮影準備が整うのが良い。身の回りのメモ撮影やハプニング撮影などの用途としては頼りになる。

そしてハイビジョン撮影については、動画対応レンズ「14-140mm F4.0-5.8」を使うと極めて自然なフォーカス動作が行なわれるおかげで、ビデオ専用機同等に使えるのが素晴らしい。このせいで、ビデオカメラとしては上限規格の1080/60iAVCHDで撮影可能な最強機「LUMIX GH2」にステップアップすることを本気で検討したほど。もっとも、「LUMIX GH2」はまだ発売されて間が無く本体価格が8万円ほどと高価なため、1年ほど様子を見て値が下がるのを待つことにしたが。

そんな「LUMIX GF1」は、今では我輩のデジタルカメラの中では最も稼働率が高い。
メモ用途として導入したカメラであるが、本気画質もそのカメラで撮れるというポテンシャル(秘めたる能力)を持っており、常時携帯していることをとても頼もしく感ずる。

先日など、たまたま目にした火災遠景を「LUMIX GF1」で撮影した。

<原寸でも高画質なだけに、火事の生々しさが伝わってくる>
原寸でも高画質なだけに、火事の生々しさが伝わってくる
[Panasonic LUMIX DMC-GF1/17mm] 2010/12/16 08:07

画質が粗かったりブレていたりするとドキュメンタリー的な緊迫感が伝わるとされるが、ジックリと写真を観てその風景の中に意識を入り込ませるには、高品位な画像もまた有効である。

ところが、「LUMIX GF1」が有用であればあるほど、このカメラに対する画質への要求度合いが増していくようだ。
何しろ我輩はフルサイズの「Nikon D700」も使っている。メモ用途の枠を越えて「LUMIX GF1」を使うようになると、当然ながら「D700」が比較対象となり、高感度域でのノイズが気になってきた。いくらコンパクトデジタルカメラよりイメージセンサーの大きいマイクロフォーサーズとはいえ、さすがにフルサイズと比べると高感度特性は良くない。せめてAPSサイズは欲しい。

もちろん、「LUMIX GF1」でもISO200以下で使っておればノイズの問題は発生しないのだが、そういう制限を付けると、今度はブレが多発するなど撮影可能範囲が狭くなってしまう。

人間とは勝手なもので、撮影している時は「コンパクトでキビキビと動くカメラであれば、少々画質が落ちても仕方無い」などと思ったりするのだが、写真を閲覧する時には「少々かさばったり動作が遅くとも、高画質で撮れるカメラにしておけば良かった」などと思ってしまう。
前者の気持ちの時に買ったのが「LUMIX GF1」で、後者の気持ちの時に買ったのが「SIGMA DP2」であった。

結局はメモ用途のカメラと言っても、メモと割り切った機種を選んでしまうと用途が本当に限定されてしまう。少しくらいの高画質化を図ったとしても、中途半端な結果が得られるだけ。高画質を望むなら、それなりのカメラを選ばなければ意味が無い。
ならばいっそのことAPSサイズ一眼レフカメラを導入し、それを逆にメモ用途へ流用しようか。そうすれば、常に持ち歩くカメラだけに用途も広がるだろう。

しかし、APSサイズの一眼レフカメラをカバンに常備出来るだろうか。
フルサイズデジタルカメラよりは小さいとは言うものの、レンズが出っ張っているので収まりが悪いに違いない。
そこでふと、思い浮かんだ。
「パンケーキレンズならばどうか・・・?」

パンケーキレンズとは、厚みがほとんど無いレンズのこと。
コンパクトなレンズ交換式カメラの良さを活かすにはレンズもコンパクトでなければならず、「LUMIX GF1」でもパンケーキレンズ17mm(35mm判換算34mm)を着けてカバンに入れていた。

それにしても、APSサイズのパンケーキレンズと言えばPENTAXしかない。
SONY-NEXの存在を忘れているわけではないが、NEXはレンズの種類が少な過ぎてそれこそ用途が限定される。それに、操作系が一眼レフ的ではなくコンパクトカメラ的であるが故に、またいつかガマン出来なくなる時が来るだろう。

PENTAXのレンズラインナップは、改めて見るとかなり特徴がある。
ズームレンズはそれほど珍しいものは無いが、単焦点レンズのほうは選択肢が多い。

確かにNikonやCanonにも単焦点レンズはあるが、最近は大柄で高価なものばかりで実質的に選べる範囲が少な過ぎる。そんなものはどうせ手が出ないし、たとえ買えたとしても大柄なため日常的に使うイメージが無い。だから、カタログを見ても楽しくはない。

ところがPENTAXの場合、開放F値をほどぼどにしているせいかコンパクトな単焦点レンズが多く、値段も手頃。そのせいで購入が現実的に考えられ、カタログを見ているだけでワクワクする。
中でもLimitedとされるものはアルミ削り出し鏡胴で質感が高く、距離目盛なども最近ありがちなプリントではなく彫り込まれたもので非常に凝っている。

<PENTAXのLimitedレンズ鏡胴刻印>
PENTAXのLimitedレンズ鏡胴刻印

さて、単焦点レンズを選ぶとすれば、何を選べば良いか。
我輩の場合、通常のメモ用途には広角レンズ、被写体までの距離がある場合や写真描写を求める撮影には中望遠レンズ、この2本があれば常備カメラとしては事足りると思う。
逆にこの用途では、ズームレンズがあったとしても、広角と中望遠の焦点距離しか使うことがない。

そこで選んだのが、「DA 15mmF4ED AL Limited(換算23mm)」と「DA 70mmF2.4 Limited(換算105mm)」である。
カタログの写真ではフードが装着されており分かりづらいが、どちらのレンズもフードを使わなければパンケーキレンズとまでは言わないまでもかなりコンパクトになる。

というわけで、レンズ選択の目星は立った。
次は、カメラボディの選定を行う。

とにかく、メモ用途としてカメラは小型でなければならない。そして他の所有デジタルカメラとの足並みを揃えるため、少なくとも1,000万画素は必要となる。
そうなると選択肢は「K-m」、「K-x」、「K-r」に限られてくる。

実を言うと、これら3機種の違いが分からない。そこで改めて調べてみた。
すると早い話、「K-m」、「K-x」、「K-r」の順にモデルチェンジしたということらしい。当然ながら、性能アップや細かい改良などは新しいものほど施されているが、また当然ながら新しいものほど実売価格も高い。
ちなみに現在、「K-x」と「K-r」は新品で併売されているものの、「K-x」の生産は終了しており、在庫販売という形となっているとのこと(販売店談)。

気になる高感度特性については、やはり新しいものほど良くなっているらしい。しかし金が無いので、中古でも4万円はする「K-r」は無理。中古3万円の「K-x」が限度か。
ただ、その時点での預金残高は約2万円。どのみち金策せねば何も買えぬ。

最終的に、ボディは「K-x」、レンズは「15mm」と「70mm」と決まった。
すべて中古で買い揃えることにするが、それでも合計11万円となることが判った。2万円残高では到底無理。
しかしタイミング良く小遣い日になったので1万円がプラスされ所持金は3万円となった。これで、少なくともボディは買える・・・。

(その2へ続く)
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イラスト提供:シェト・プロダクション