2000/04/05
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表紙

1.主旨と説明
2.用語集
3.基本操作法
4.我輩所有機
5.カメラ雑文
6.写真置き場
7.テーマ別写真
8.リンク
9.掲示板
10.アンケート
11.その他企画

12.カタログ Nikon
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カメラ雑文

[519] 2004年12月15日(水)
「異分野での同志」

SONYの開発した音楽録音用の媒体「MD(Mini-Disc)」。
コンパクトな非接触光学媒体で、CDのようにランダムアクセス可能で、カセットテープよりも利便性に優れていた。それゆえ現在まで普及拡大を続け、ついにはカセットテープを過去のものにしてしまった。

しかしながら、小さな媒体に長時間の音楽データを格納するためにATRAC方式というデータ圧縮を行い、その結果不自然な音の歪みを発生させたとして音楽愛好家の反感を買った。
我輩自身はあまり音質の違いについてよく分からないのだが、雑文に何度か登場した営業B氏などは、事あるごとに「MDは音が良くない」と言っていたものだ。彼はサックスが趣味の一つであるため(我輩の結婚披露宴でも演奏してもらった)音には敏感なのだろうか。

MDの場合、非接触のデジタル媒体であるためテープがヘッドをこする時に発生するヒスノイズや、レコード針がゴミを弾くスクラッチノイズが全く無いだけに音質が良く思えるのであろう。また、回転ムラ(ワウ・フラッター)が無いのもそれに拍車をかける。
我輩などは見事にその術中にはまったと言える。


ここで、一つのサイトを紹介する。
〜非MD同盟のページ〜
このサイトは、MDの音質が良いとされる風潮に疑問を投げかけ、良い音を知らぬ者の目を覚まさせようとするものである。
「MDの音はCDに引けを取らない」、「MDは人間に聞こえない音をカットしているだけだから、音質には影響ない」という、いわば思い込みにも近い印象を、「MDは音楽を異常な音に歪めている」と真っ向から否定している。

面白いことに、これは我輩がデジタルカメラの画質の悪さを主張している姿勢に似ているように感ずる。
世間一般において、MDはノイズやワウ・フラッターが無いということがすなわち高音質であるとされているように、デジタルカメラでは画素数の大きさのみが唯一画質を左右するとされている。

この件は雑文514「綺麗な色を知らぬ子供たち」でも関係することだが、本当に良い色というものに触れたことが無い世代には、「画素数が大きいということは、すなわち高画質である」という思い込みが強く働いており、なかなか目を覚ますことはない。

稀(まれ)に銀塩写真を肯定する者がいても、「手間がかかるところが趣味的だ」とか「粒子感が粗いので味がある」などと変な主張をするためにますます銀塩写真の画質が良くないと思わせてしまう(もしかしてこれは意図的なホメ殺しなのか?)。

銀塩写真は、そういう変な理屈を付けるまでもなく十分に緻密で色が深く高画質である。
それが解らぬ者が多い限り、これからも我輩は、自身のサイトを通じて銀塩写真の真の価値を訴え続けるであろう。


我輩は、オーディオの分野で同じような立場で主張を行う「〜非MD同盟のページ〜」に、非常に共感を覚えた。
そして、異分野での同志として手を結び、相互リンクするに至った。