2000/04/05
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表紙

1.主旨と説明
2.用語集
3.基本操作法
4.我輩所有機
5.カメラ雑文
6.写真置き場
7.テーマ別写真
8.リンク
9.掲示板
10.アンケート
11.その他企画

12.カタログ Nikon
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カメラ雑文

[464] 2004年01月17日(土)
「オークション(3)」

以前、営業B氏のカメラ「Nikon Fフォトミック」を、Yahooオークションにて売却した話を雑文441にて書いた。
その時には18万円もの高額にて取引したため、そのやりとりには緊張させられた。万一相手が音信不通となれば、落札手数料が丸損である。高額であればあるほど落札手数料の額も増えるため、気軽な気持ちは消え失せる。

さて今回の出品は、同じくB氏の親父さんの遺品のひとつである「Nikon F2チタン(ネーム版)」である。こちらも前回のFと同様に未使用品。
B氏の親父さんは若い頃は新聞記者だったとのことで、カメラ機材は豊富にある。そしてF2チタンもネーム版・ネーム無し版の2種類あったと言う。

F2チタンの場合は未使用品が多く、その値付けは30万〜40万くらいのものを最もよく見かける。しかもなかなか入札されずに回転寿司状態となっていることが多い。売れれば大金が手に入ろうが、なかなか買い手がつかないのが高額商品の悩み所。
今回のF2チタンはモルトプレンがベタベタに潰れ、ミラーにもその小片が1点付着している。また、箱と発砲スチロールは状態が良くなく、出品物として「完全美品」と謳える状態ではない。
このようなカメラはコレクターが求めるからこそ高価になるわけであるから、箱の状態の悪さは減点対象となろう。

以上、「1.高額ではすぐに現金化出来ない」、「2.良い状態とは言えない」ということにより、前回のFフォトミックよりも高価にはなるもののF2チタンとしての値は付けられず20〜25万円の売価となることを予想した。
しかしそれでもやはり高額品であることに変わりなく、B氏には「ボーナスシーズンまで待つが吉」と伝えておいた。

それからしばらく経ち、ふと気付くと冬のボーナスがそろそろ支給され始める時期になっていた。
我輩はB氏に連絡を取り、F2チタンを出品することを確認した。「開始価格は任せる」とのことで、今回も送料・手数料分の3,500円にて設定した。これにより、少なくとも回転寿司状態にはならず必ず落札されることになる。ただし実際の落札価格は不透明。タイミングが悪ければ10万円で終わる可能性もなきにしもあらず。・・・まあ、それを防ぐ意味でボーナスシーズンでの出品としたわけだが。
とりあえずB氏には、「コレクションとしては全ての状態が良くなければ意味が無い。モルトや箱がヤレてるので15〜20万が良いところだろう。」と低めに言っておいた。

さて、今回もオークション期間は7日間と設定し、注目のオークションにも注ぎ込んだ。出来るだけ多くの目に触れさせることが目的。

出品後50分で早くも入札があった。
その20分後、競争相手が現れた。値が2万円まで上がる。
それから1時間後、別の入札者が現れ、一気に10万円まで上昇した。
開始後2時間程度で値が10万円も上昇したものは我輩にも経験が無かったため(もちろん開始価格が低いためだが)、思わずB氏にメールでそのことを伝えてしまった。
「マズイな、最初に期待させ過ぎると後の説明が困る。」
我輩の予測では、如何に幸運であっても上限は25万円。
しかしB氏の返信メールでは「前回と同じくらいに上がれば嬉しい」とあった。前回は18万円だったから、それならば楽勝。

その日は夜になって多少動きがあり12万円を越えたが、翌日は全く動きが無くなった。しかしアクセス数、ウオッチ数はどんどん増えている。これからしばらくは小休止となり、終了間際で再び値が上がるのだろう。
見ると、「友だちにメール」というのも1つある。前回もこのカウントがあったのだが、何に使う機能なのか未だ解らない。もし友達にメールで教えるならば普通にメールを送っても手間はほとんど変わらぬ。わざわざその機能を使う意味とは・・・?

さて3日目、値が動いて20万まで到達した。まだ終了まで間があるのに、なぜか皆気が早い。ボーナスが出て強気になっているせいか。
しかしあまりオークション画面に張り付いて見ているのも疲れるため、これ以降、しばらくは意識的に管理画面は見ないことにした。どうせ、終わる時には終わる。

出品してから1週間後の終了間際、値段は30万円まで上がっていた。予想を上回り驚きはしたが、ウォッチ数の伸びから言えば不思議なことではない。
逆に、「終了数秒前にデッドヒートがあるか?」と期待したが、それは無くそのまま30万円にて落札された。

今回、アクセス(2307)、友だちにメール(1)、ウォッチリスト(187)、入札者(12人)、入札件数(49)であった。下から2番目の入札者は10万円の入札価格であるのだが、一番下の入札者は2万円であった。F2チタンが2万円で落札出来ると思ったのか?最初はてっきり挨拶入札だと思っていたのだが。もしかして値が上がり過ぎて入札を諦めたか?


とりあえず、落札者にメールを送る。
念のために落札者の評価欄を見る。・・・悪い評価1件。またか。
見ると、今度も一方的に落札キャンセルした形跡があった。ここでキャンセルされれば落札手数料9,000円が丸損。高額落札だが素直に喜べない。

次の日、落札者からの返信メールがあり、代金を振り込んだので確認せよとの連絡が入った。オンライン上で確かめると、確かに入金されていた。職場からは別のメールアドレスでの発信となるため、帰宅してから返事を書こうと思った。
帰宅後とりあえず品物をコンビニエンスストアから発送し、伝票番号を控えた。そして、発送した旨と伝票番号をメールにて送信した。

数分後、入札者からのメールが届いた。
商品はもう送ったのか、送ったのなら連絡が欲しいがどうなったのか、という内容だった。先ほど送ったメールと行き違いになった様子。
だがそれにしても、あまりに気が早い。無職の者ならばともかく、昼間は職場で忙しく仕事をしているのが普通。その時間を時間としてカウントされても困る。まさか業者だと思っているのか?
メールの言いぐさに少々頭に来たため、「業者ではないのですぐに対応出来ないのだからそのへん理解しろ」という意味のことを丁寧語で書き送った。
数時間経ってもそれに対する応答が無かったため、同じ内容を受信確認要求付きで送ってやった。それにも応答無く、受信確認さえ送ってこなかった。

その後、我輩が風呂に入っていると、突然電話が鳴った。ヘナチョコ妻が取ったが無言のまま切れたという。
ネットオークション取引の場合、相手が本当に実在するのかを確認するために無言電話を掛けることがあると言われている。これも落札者からの電話か? だが確証は無い。
念のため、風呂上がりに落札者に電話してみた。
コールが10回以上鳴った後、やっと電話が繋がった。声の感じからして50〜60歳くらいのオヤジか。
我輩は、荷物を送ったこと、そして連絡の行き違いがあったことを確認して電話を切った。別段、変わった様子の無い会話に終わった。

しかしそれから10分後、再び電話が鳴り、我輩が出ると無言のまま切られた。
無言電話など今まで掛かったことが無いだけに、妙な気持ちが残る。

それから数日後、インターネット上で荷物を受け取ったということを確認した。だが我輩は、オークションの評価をせずにそのまま放置した。放置するのもまた評価の一つ。何かあれば、「非常に悪い」とすれば良い。
しかし、1週間後に落札者から「非常に良い」という無難な評価が入ったため、こちらも挨拶程度に「非常に良い」と入れた。

我輩の場合、オークションの評価が100を越えるまでは悪い評価が付くのが怖かったが、今となっては評価など気にならなくなった。もちろん多少の問題があろうとも、今回のように無難に終われば無難に「非常に良い」と入れることになるが、納得行かねばとことんやり合う覚悟はある。


さて、B氏に落札金額を伝えると、当然ながら喜んでもらえた。その後のやりとりで、手数料として2万円、そして送料や落札手数料などを差し引いてB氏の口座に入金した。
これで2万円入るならば、安い手間と言えよう。