2000/04/05
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表紙

1.主旨と説明
2.用語集
3.基本操作法
4.我輩所有機
5.カメラ雑文
6.写真置き場
7.テーマ別写真
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10.アンケート
11.その他企画

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カメラ雑文

カメラ雑文

[459] 2003年12月29日(月)
「単3電池の重要性」

我輩が現在所有している3台のデジタルカメラのうち2台は単3電池仕様のものである。それは偶然そうなったのではなく、意識的に単3電池が使えるものを選んだからだ。

最近の銀塩カメラ、特にAFカメラはリチウムパック電池を使うものが多い。単3電池が使えるAFカメラと言えば、Nikon F5のような大柄なプロ用カメラやオプションとしてバッテリーグリップを備えたカメラと非常に限られている。

銀塩カメラの場合、電力の要求として、AF駆動やフィルム巻上げ・巻戻しなどのモーター動作が主となる。当然ながら、使用中に徐々に電圧が下がる単3電池を使えば、電圧低下に応じてモーターの回転速度が衰える。それを防ぐため、使用中でも電圧低下が少ないリチウムパック電池が使われるようになった。

一方、デジタルカメラでは単3が使える機種がわりと多い。コンパクトカメラタイプのデジタルカメラに単3電池が4本も入るのであるから驚く。そういう点に於いては、デジタルカメラのほうが便利と言える。
デジタルカメラの場合、機器の駆動は全てデジタル的であり、「動く」「動かない」の電圧の閾値(しきいち)がハッキリしており、動作している状況であれば安定して使用可能。単3電池であれ、リチウムパック電池であれ、リチウムイオン二次電池であれ、動作に違いは無い。
(ただしその閾値は高めで、単3電池の場合はすぐにボーダーラインを切る。)

リチウムパック電池、単3電池、それぞれに一長一短はあるにせよ、単3電池が使えるということは大きなメリットであることは確か。なぜならば、単3電池の入手し易さは他の電池の比ではないからだ。

「今の時代、コンビニに行けばリチウムパック電池くらい単3電池と同様に入手が容易なはずだ。」
このように思う者もいるかも知れない。だがこれは、現実に電池切れで悩んだことのない幸運な者の発想であろう。
電池に関して、我輩は運が良くない。

もちろん、電池切れというのは運・不運ではなく不注意の所産であることは十分承知している。しかしこの不注意とは我輩の性格に由来するものであるから、この性格自体を不運であると言えなくもない。
そこで、この不注意な性格をカバーするために選んだ手段の一つが、「単3電池を使う」ということである。

昨日12月28日、横須賀にある三笠公園へ撮影に行った。そこには日露戦争にて活躍した戦艦三笠が記念艦として陸上展示されている。
戦艦三笠は、曾祖父虎太郎が乗艦した戦艦朝日と同型艦である。我輩は祖父に手紙を書き、その手紙に色を添えるために三笠の写真を得ようと思った。
持参した機材は、「FUJI GA645Wi」、「オリンパス製デジタルカメラ」、「ミノルタ単体露出計」、「クリップオンストロボ」、「パーソナルGPS」である。散歩がてらの撮影という油断のため、電池のチェックは特にやっていない。
「まあ、まだ大丈夫だろう。」

だが、撮影を始めてすぐにデジタルカメラの電池が切れた。
これは単3電池仕様のデジタルカメラのため、代わりにクリップオンストロボの単3電池を流用した。
年末休みのためか、三笠船内の入場は出来ず、どのみちストロボは出番が無い。

ところが今度は、単体露出計の電池が切れた。これはミノルタフラッシュメータVIなのだが、今までも電池の消耗が異常に早いということは感じていた。しかしその場で切れるとは思っていなかった。
この単体露出計も単3電池仕様なため、同じく単3電池仕様のパーソナルGPSの電池を流用した。
今回のような撮影では、GPSは特に重要ではない。街中であれば迷子や遭難の恐れも無い。だからパーソナルGPSの電池を抜くことが出来る。
逆に遭難の恐れがあるシチュエーションでは、カメラの電池をパーソナルGPSのほうに流用することになろう。撮影よりも生還のほうが優先度が高いためだ。

このように、単3電池を使う機器が多ければ、重要度に応じてそれぞれに電力を融通しあえる。カメラも例外ではない。
コンビニエンスストアはどこにでもあるとは言うものの、いざ必要になると案外見付からないことも多い。そういう時に、持参した機器のパワーソースが共通であると心強い。

今回の撮影で、我輩の単3電池へのこだわりがまた一層強くなったのは言うまでも無い。