言っておくが、これはデジタル画像での話。業務用ならば効率と効果が重視され、最終作品とは写真のような素材ではなくあくまでパンフレットである。極端な話、犬の写真を加工して猫に変えたとしても、パンフレット作成に役に立てば良い。
我輩の場合、ポジフィルムが最終作品であるため、レタッチの入り込む余地など無い。自ずと撮影時に全ての技術や労力を投入し作品を造らねばならぬ。少しでも失敗すれば、また撮り直す。
そういう潔癖さが、我輩の趣味に対するこだわりである。
画像の目が粗いながらも後からどんな調整も利くデジタル画像よりも、撮影時に苦労しながらも最終結果として緻密で深い画像のポジ作品を残すことを選ぶ。
従って
雑文405で紹介したようなレタッチは、既に存在する最終作品を元にして二次使用した結果であり、言うなれば"遊び"と言えようか。ポジの最終作品という心の拠り所があるからこそ、安心して遊べる。
もしこれがデジタル画像ならば、どれを原版として位置付けるべきかを迷い、作品という定義から考え直さねばそのうち行き詰まるに違いない。
ただ、もし金があれば個人で印刷物でも作り、それを最終作品とすることが出来る。そうなれば、レタッチし放題だな。