2000/04/05
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表紙

1.主旨と説明
2.用語集
3.基本操作法
4.我輩所有機
5.カメラ雑文
6.写真置き場
7.テーマ別写真
8.リンク
9.掲示板
10.アンケート
11.その他企画

12.カタログ Nikon
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カメラ雑文

[318] 2001年11月10日(土)
「メディアプリント」

1年前に出力センターでデジタル画像をピクトログラフィーで出力してもらったことがある。今その出力物を見ると、白い部分は全く無い。全体が淡い黄色に被っており、見るからに古そうな雰囲気。
別段、直射日光に曝(さら)したわけでもなく、ただ、薄暗い部屋で本棚の奥に寝かせておいたものだった。それが1年程度で変色するとは、短期間での使用を前提とした業界向けの仕様と言える。

ピクトログラフィーはフジフィルムの出力機らしいが、同じフジフィルムが「メディアプリント」というサービスをやっている。これは、出力センターと同じことを、DPE店を窓口にして行うというもの。客が持ち込むデジタルデータを指定サイズにプリントしてくれるという。

メディアプリントがピクトログラフィーと同じ技術のプリントであるかは分からないが、1つの会社が全く違う2つの技術を開発・運用するのは負担が大きいと考えられ、我輩の勝手な想像では、業務用ピクトログラフィーがダウンサイジングされたものがメディアプリントではないかと思っている。
もっとも、一般向けということもあり、冒頭に書いたような問題については耐候性が向上されているに違いない。

さて、2週間ほど前、我輩は家族や親戚連中6人でディズニー・シーへ遊びに行った。その中でカメラを持参した者は我輩を含め3人。我輩以外のカメラの写真がすでに出来上がり送られて来た。しかし困ったことに、我輩のフィルムはリバーサルのため焼増しが得意ではない。ダイレクトプリントにしても階調が潰れることは必至。また、それ以前の問題として、プリント料が非常に高い。

そこで思い付いたのが、リバーサルフィルムをフィルムスキャナに取り込み、デジタル化してメディアプリントで焼増しすることだった。幸い、我輩のフィルムスキャナは半自動化され、50枚近くのカットを寝ている間に連続スキャンしてくれる。もちろん、スキャン後の微調整が必要だが、レタッチソフト「フォトショップ」は複数枚のバッチ処理が可能であるから、デジタル化についてはほとんど人力が要らない。

だが問題は、メディアプリントが本当に有用であるかどうかだ。
そこでまず、メディアプリントを知るためにテストを行うことにした。パソコン上で、フィルムからスキャンした画像やデジタルカメラの画像、そしてカラーチャートを貼り込んだ。

これがその画像を縮小したものである。カラーチャートなどがあからさまに入ってイヤミたらしいのだが、評価用だから、それはまあ仕方無い。

各コーナーにトンボのようなものも入れてあるが、これは「どの範囲までプリントされるのか」ということをドット単位で知る指標となる。というのも、メディアプリントは裁ち切りになるらしい。

メディアプリントの説明書きによると、「料金は店頭で聞け」とのことで、目安は「基本料金+プリント料金」だという。基本料金が必要だということは、まとめて焼増ししないと割高になる。
ヨドバシカメラで訊いてみると、基本料金は500円だと言われた。高いな・・・。

家に帰って、画像をメディアプリントの形式に変換した。この変換ソフトはフジフィルムのサイトからダウンロードしたもので、注文サイズや枚数なども設定出来るようになっている。サイズはA4では大き過ぎるので、2Lサイズにした。これならまあ、そこそこ大きく、写真を受け取ったほうも喜ぶだろう。
元となる画像は、2Lサイズでは300dpiで1536x2138画素で作れということなので、その通りにした。また、特にCMYKかRGBかという記述が無かったが、一般向けということでRGBしか無かろう。しかもピクトロの親戚ならば尚更か。

次の日、再びヨドバシカメラに行き、メディアプリントの注文をした。店員は2Lサイズの値段が分からないと言った。手持ちの資料は古いため、2Lサイズは料金表の記述が無いというのだ。
「メディアプリントはあまりやる人がいませんから・・・。」と店員は苦笑いした。ナヌ?あまりいないのか?! それは意外・・・。

受付が金曜の夜で、仕上がりが次の週の木曜夕方だった。土日を挟むとそれくらいになるのだろうか。
基本料金を含めると千円近いだろうと考えたが、意外にも150円だという。伝票を見ると、基本料金が「\0」となっており、2Lサイズ\150のみの請求だった。基本料金が無いとは、サービス期間中か?

とりあえず写真を見ると、そこそこにキレイなものであった。同時プリントの仕上がりに比べれば雲泥の差。
しかし全体的にマゼンタが僅かに被っている。そのことは、グレーのグラデーションを見るとハッキリ分かる。何度焼いてもらっても同じように被るのかは不明だが、もし次に出す時にはマゼンタを少し抜いておこうか。
パソコンのCRTや液晶画面では、画素と画素の境界が格子として目にウルサイために気付かないのかも知れないが、メディアプリントで見ると画素が連続しているのが気持ち良い。その分、デジタルカメラで撮影した「ルアーの写真」や「交通事故の写真」については、意外にシャープさが無いということに気付いた。ディスプレイ上ではシャープに見えたのだが、やはり格子のせいでシャープに見えるのか?
そういう意味で言うと、デジタルカメラの画像が印刷クオリティとして十分とする印刷屋の意見は、あくまでもモニタ画面上での評価なのかと思わせる。

まあともかく、メディアプリントは意外と安く高画質にデジタル画像のハードコピーが可能だと分かった。問題は耐候性だが、こればかりは今すぐには分からぬ。
それよりも当面の問題は、ディズニー・シーの写真を早く焼増しして送らねば・・・ということ。