2000/04/05
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表紙

1.主旨と説明
2.用語集
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カメラ雑文

[298] 2001年09月02日(日)
「多重露出の出来ないカメラ」

我輩は、商品撮影にはストロボを使用している。
ストロボは瞬間光であるため、部屋の明るさ(定常光)の影響をあまり受けないという特長がある。シャッタースピードが1/180秒であれば、部屋の光はほとんど真っ暗に近いと言える。

だが、何かの事情で写真用電球などの定常光で商品撮影を行う者もいるだろうと思う。そのような撮影では、ライティングを目で見て確認しながら行えるのが利点でもあるが、発光物を同時に画面に入れる場合にはかなりの苦労を強いられることになる。
発光物とは、例えばテレビやパソコンの画面や、カメラの液晶表示のバックライトなどである。

通常、発光物は撮影用の照明と比較すると暗い。目で見るとそれほど違いが無いように見えるが、それは人間の目が明るいものと暗いものを同時に見ることが出来るからだ。目は明るさに対する調整力が高い。
だが写真に写す場合は、それぞれに必要な露出量を正確に与えねばならない。

ストロボ撮影の場合では、瞬間光であるストロボ光そのものが露出量を決定する(絞りが一定のとき)。そのため、暗黒中でストロボを発光させれば商品本体の露光は完了する。そしてその状態でカメラのシャッターを開いたまま発光物の露光を与えれば良い。

1/180秒シャッターにてストロボ発光。淡い液晶照明光はほとんど写り込まない。
(1/180sec. f22)
ストロボ発光後、暗黒中で3秒間シャッターを開けたままにして液晶照明光を写し込んだ。
(3sec. f22)

だが、写真電球のような定常光では、カメラ側のシャッタースピードで調整することになる(同じく絞りが一定のとき)。こうなると、商品本体と発光物の露光量を別々に調整することは難しい。
この場合、多重露出による撮影しか無い。
まず第一露光で商品本体を定常光で撮影する。次に暗黒中で発光物を光らせ、第二露光を行う。無論、第一露光と第二露光では露出量は違う。

そこで、ふと気付いた。
「Canon EOS-D30には多重露出機能が無かったなあ。」

本格的な撮影が出来るはずの一眼レフ型デジタルカメラも、案外基本的な部分で弱点を持っていた・・・。