2000/04/05
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表紙

1.主旨と説明
2.用語集
3.基本操作法
4.我輩所有機
5.カメラ雑文
6.写真置き場
7.テーマ別写真
8.リンク
9.掲示板
10.アンケート
11.その他企画

12.カタログ Nikon
 F3 (F3H)
 FM3A
 FM2
 FM
 FE2
 FE
 FA
 FG
 FM10
 FE10
 F4
 F-401X

Canon
 AE-1P
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 MZ-5
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OLYMPUS
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CONTAX
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MINOLTA
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 XD

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 XR-7M II
 XR-8SUPER

カメラ雑文

[282] 2001年07月14日(土)
「あれこれ考えた日」

我輩は今年6月28日より、技術から営業へと転属となった。そして、雑文123で登場した「営業の課長」が、我輩の現在の上司となった。課長は我輩の能力(営業能力のことではない)を買ってくれている数少ない人物の一人だが、その課長が1件の仕事を持ってきた。

それは客先の某システムを紹介するためのPRビデオを撮るという仕事であった。その紙パンフレットとして写真が3枚必要だという。その撮影はビデオ撮影隊と同行して行うので、営業から撮影要員としておまえを送り込むと言われた。
正式にはまだ受注していないので、明日決定した時に、また改めて話をするとのこと。

よくよく聞くと、ビデオ撮影隊のプロデューサーは、つい1月前に我輩と一緒に仕事をした人物だった。これなら撮影もやり易いだろう。撮影は屋内と屋外両方があるという。場所は軽井沢であるから、1日仕事となる。

次の日、課長はこのビデオ撮影の話を受注したことを伝えてきた。課長は「これから客先に連絡をとって、スケジュールなどについて具体的な打ち合わせをする」と電話をかけた。
我輩は、詳しいシナリオや紙パンフレットのデザイン案を受け取り、撮影機材についてあれこれと考え始めた・・・。


印刷用ならば35mmサイズよりもブローニーサイズだと思ったが、パンフレットのデザイン案を見ると写真1枚の大きさは10x7cm程度である。これなら35mmでも十分だろう。
そうなると、「Nikon F3」を持って行きたいところだが、バックアップ用とするであろうデジタルカメラ「Canon EOS-D30」を考えると、レンズを共用する意味で「EOS630」しか無い。だがこのカメラは中古で購入したばかりであるので、不具合が無いかどうかが不安である。時間がある時にでもテスト撮影するか。
いや待てよ、同じレンズを使ったとしても、「EOS630」と「EOS-D30」とでは画角が違うので同じようには使えない。それならば、別々のメーカーのカメラを使ってもあまり違いは無かろう。やはり慣れたF3を持ち出すか。

室内撮影があるのならば、ストロボが必要となる。だが、軽井沢までストロボセットを担いでいくのも辛く、かといってクリップオンタイプの小型ストロボでは、部屋の広さが不明なだけに不安である。一応クリップオンストロボは持って行くことにするが、やはりストロボ撮影は無理だろう。そうなると、蛍光灯の色カブリを消すためのフィルターが必要か。必然的にフィルムも少し感度を高めのものを使わねばなるまい。

露出計は絶対に必要となる。これは「素人ではない」ということを示すための道具である。如何にプロっぽく見せるかということは顧客に対して必要なのだ。
もちろん言うまでもなく、露出を測るという意味においても露出計は重要である。だが実際にはそれほど何度も測る必要も無い。結局は安全を見て、露出をズラして複数枚撮ることになるのであるから。特にフィルターを付けた撮影では、露出計での測光は時間的に余裕が無い。
そうなると三脚は必要となる。同じ角度・アングルで何枚も撮るならば、三脚は無くてはならぬ。


・・・大体のイメージは固まった。あとはスケジュールを聞いて調整するだけである。
課長は電話を切り、こちらを向いた。
「ビデオ撮影はあるが、カメラ撮影は無くなった。」

どうやら最初のデザイン案が良くなかったらしい。
我輩は机に向き直り、やり残した伝票作業を再開した・・・。