2000/04/05
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表紙

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カメラ雑文

[264] 2001年05月08日(火)
「標準レンズ購入」

昔は「標準レンズ」と言えば50mmが当たり前であった。
安く、コンパクトで、明るい。カメラを買う時はセットで購入する、カメラの付属品のようなレンズであった。
だが今は50mmと一緒にカメラを購入する者はほとんどいない。たいていはズームレンズを購入する(もちろん50mmにこだわる人間もいるに違いないが、そういう者は50mmをカメラとセットで買うことはしないだろう)。
そういう意味で、もはや「標準レンズ」という定義は焦点距離の問題ではなく、強いて言うならば「カメラに付けっぱなしにしておくレンズ」というところか。


昨日の会社帰り、EOS630用に使うレンズを購入するためにヨドバシカメラ上野店に寄った。カメラに付けっぱなしにするためのレンズ、「標準レンズ」を買うためである。
狙うは、「EF100mmF2USM」。

我輩が最初にこのレンズを購入したのは何年前だったろうか。当時は新製品だったため、もちろん中古での選択肢は無く、新品で購入した。
だが、中判カメラへ全面移行するタイミングと重なってしまい、ほとんどその性能を引き出す間もなく売却された。ほぼ同時期に購入したEF200mmF2.8USM(初期版)も同様であった。

今回の購入では、中古を選択するという方法もあった。ところが中古店の値段を見ると、新品の値段と1万円前後しか変わらない。この程度の差額を節約するくらいならば、新品の確実さを選択したほうがいいに決まっている。
そういうわけで、ヨドバシカメラに寄ったのだが、店頭では他のEFレンズも展示されており目移りしてしまう。特に気になったのは「EF28mmF1.8USM」、「EF50mmF1.4USM」、「EF85mmF1.8USM」、そして「EF135mmF2USM」だった。

28mm。広角で超音波モーター内蔵というのは珍しい。今までは高級レンズにしか無かった。だが、EOSで使うレンズで広角というのはイメージ(自分が撮影しているイメージ)が湧かない。やはりAFを堪能するためにも少し長い焦点距離のレンズを選びたく思う。
50mmF1.4というのはメーカーの基準となるレンズのため、「まずはこの1本」という意識がある。しかし今回は必要最低限に絞ろうと思っているので止めよう。必要性を感じた時に買えばいい。
85mmは100mmとほぼ同じ外観であり、同じく中望遠。だが、いずれ50mmを購入した時に85mmの存在感を保てるかが心配だ。これも止めておこう。
135mmはかなりコンパクトに凝縮されたような印象を受ける。昔、「Ai-Nikkor135mmF2」を使った時に、あまりの径の大きさに持て余し気味だったものだが、このレンズは実にスマート。だがそれでも、カメラに付けっぱなしにするレンズとしては大きい。
結局、バランスの面で100mmで納得し、店員をつかまえて要求した。


まるで水がいっぱいに溜まった容器のよう。ガラスの塊という感じで思わず手に取ってしまう魅力がある。



カメラに装着すると、カメラそのものの迫力を倍加させる。レンズを通ってくる光を後ろから覗くことよりも、前から見たいと思わせる。


店員が「保護用フィルターはお付けしますか?」というので、「要らない」と答えた。 もしこれが貴重なMFレンズならば必ず付けてもらうところだが、AFレンズならばいつでも新品が手に入るのだから、特に気にすることも無い。
しかし新品のうちに外観写真を撮ることは忘れない。レンズのその大きな前玉は、大きく深呼吸をして光を溜め込んでいるかのように見えた。
このレンズ、写真写りがなかなか良い。フィルターでレンズの曲面を隠してしまうのがもったいない。

よく、「車を運転する時、乗っている間はその車のデザインを楽しむことが出来ないのが残念だ」という話がある。
カメラの場合も、撮影をしている時はレンズを通った光をカメラの裏側から覗いているため、カメラやレンズの外観を楽しむことが出来ない。それが実に残念に思う。
くだらない話でもあるのだが、このレンズを装着したEOS630は、まじめにそんな話をしてしまいそうな雰囲気を持っている。

ゴールデンウィークも過ぎたことであるし、このレンズの性能を引き出すのは後のことになろう。まあ、あまり一つの機材に入れ込むと、他の機材がヤキモチを焼くであろうから、そのうち必要になった時に使うことにしようか。
どのみち、EOSを使うにはこのレンズしか無いのだからな。いずれ、世話になるEOS630の標準レンズ。