[118] 2000年 8月17日(木)
「新幹線0系」
小・中・高と、3度の修学旅行で新幹線を利用した。その時の新幹線と言えば、0系列車の丸い顔を想い出す。
しかし最近、この0系車両は現役引退したという話を聞き、とても残念に思った。
新型車両が次々に投入され、古い車両が押し出されて行くのであろう。もちろん、乗り心地やスピードなどの面では新型が良いに違いないが、我輩の想い出がまた一つ過去の風景となる。いつかそのうち、0系車両の顔を知る者も少なくなり、それが世代の違いを実感する材料となろう。
時代の流れを実感するのは、このような節目である。その時代を生きたかどうかで時代が分けられる。
例えば、「戦前、戦後」などはかなり一般的な時代の分け方である。
他にも時代の小さな節目として、「消費税導入」、「500円玉硬貨登場」、「バブル経済の崩壊」等々・・・。それらの出来事の前後では、時代が少し変わる。ふと気付くと、それらの小さな積み重ねが、「過去」を遠いものへと追いやってゆく。
MF一眼レフカメラもそのうち消えるだろう。新幹線の0系車両と同じように、その時代に生きた人間も少なくなっていくに違いない。かつては、距離計連動式カメラや、二眼レフカメラがそうであったように、MF一眼レフカメラも、時代の節目を表すための指標となる。
「あの頃は、フィルムの巻き上げも、ピント合わせも、全部自分の手でやってたなあ。」
こんな言葉も、そのうち聞かれるようになるに違いない。
今日、小倉から東京へ帰る時、新幹線のホームから0系車両を見た。「ひかり」運用は無くなったが、現在は「こだま」としてのみ走っているようだ。
特に、博多−小倉間のわずか1区間を往復するたった4両編成の0系車両は、かなり頻繁に出入りしているのが見えた。夏休みの間だけかも知れないが、最後の最後まで頑張って欲しい。
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