2000/04/05
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表紙

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カメラ雑文

[096] 2000年 7月25日(火)
「廃液」

最近、かなり暑くなってきた。
現像するにも一苦労で、「T−MAXデベロッパー」などのデリケートな現像液では液温管理に頭を悩ませる。指定の現像温度よりも室温が10度近く高いこともあり、氷水に現像液の入ったポリタンクを浮かべ、液温を調節するしかない(水道水だけではナマ暖かい)。

しかし、フィルム現像というのは億劫だな。
現像タンクの撹拌作業のためにその場を離れることもできず、水に濡れやすい場所では本も読むわけにいかない。フィルム現像中は、ただ、その時間が過ぎるのをひたすら待つしかないのが辛い。
しかも手を抜けば結果に現れるため、やる気の起きる時に一気にやってしまわねばならぬ。

ところで、家庭で現像を行い、その廃液を棄てると、排水口あたりの金具が茶色く腐食することがある。写真用液は酸やアルカリを使うからだ。その金具がステンレス製であっても、やはり錆びる可能性がある。
ステンレスというのは、酸素や水の作用によって表面に皮膜が生成されている。ステンレスが錆びないとされるのもこのためだが、もし表面に傷が付いていたりすると容易に錆びてくるので注意が必要。拳銃に使われる高価なステンレスならともかく、家庭用のものなら尚更だ。

廃液を家庭で流し棄てるには、十分に希釈する必要がある。希釈せず酸やアルカリをそのまま流すのは良くない。まず、下水パイプのどこかに金属パイプを使っているならば、それらの廃液によって腐食が進む可能性がある。

環境への罪悪感もあり、そういう意味からも、自分の出来る限りにおいて廃液を希釈したいと考える。もし、環境に問題ないほど希釈するのであれば、水が何トン必要か分からないが、膨大な水が必要であることは確実か。それこそプールの水に流すくらいでなければダメだ。
しかし個人で希釈するには、風呂場の浴槽を利用するしか無いだろう。そこに水をいっぱいに張り、廃液を希釈する。
仮に、廃液を直接、排水口に流し、その直後に大量の水を流したとしても、細いパイプの中を追いかけていくだけで、高濃度の廃液がしばらく希釈することは無い。どこか排水が溜まる部分があるならば、そこで希釈もされようが、見えない部分のことは我輩には分からない。

もし風呂水を洗濯に利用していないならば、その水を利用して毎日少しずつ希釈して棄てるという方法も考えられる。一度に全ての廃液を処理しようとしなければ、風呂水で十分希釈できるハズだ。

写真用廃液の海洋投棄が中止されてしばらく経つが、個人で出来ることがあれば、やはりやっておくべきだろう。そうでなければ、いつの日か個人向けに暗室用品が発売されなくなるということもあるかも知れぬ。